朔月転生 第1話
―――生まれ変わった。
“過去”は
俺には関係ないと思っていた。
…これは、そんな目を背け続けた罰なのか。
過去がなければ今の自分は存在すらしないのに―――
【朔月転生 -サクヅキテンセイ- 第1話】
―――目が覚めたら、白い天井があった。
なんだか変な気分だ。
頭が痛い。
「…アスラン!?」
「アスラン……っ!」
すぐそこで声が聞こえる。
誰だ…?
「良かった、目が覚めたんだね…!!」
「アス…アスラン……っ」
「………?」
周りを見渡してみると、病院らしきベッドの上に俺がいる。
隣にいたのは、茶髪の男と金髪の女…。
男は歓喜し、女は口を押さえて泣いていた。
「誰……?」
俺がそう言うと、2人はピタリと止まって何も言わなくなった。
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