帰還実感
鶴丸国永が修行から帰ってきた。
本丸では四日しか経過していないが修行に行った当人は長い年月をどこかしらで過ごしている。
山姥切国広は近侍の仕事があったため審神者の執務室から遠目に無事を確認するだけにとどめた。
夜には恒例の帰還の宴が催される。
宴もたけなわ、山姥切は目配せして先に抜け出した真白の太刀の姿を追った。
「お、来たな」
「……もう宴はいいのか?」
「飲む理由が欲しいだけだろうからなあ」
「そうか」
「きみも本丸も変わりなさそうで安心したぜ」
「……そうか」
元から煌びやかな刀だったがいっそう豪華絢爛になったように思う。眩しすぎて目が眩みそうだ。
どうだ似合うかとでもいうように立って手を広げる鶴丸。それを目を細めて見つめる山姥切。
「羽、が……」
「より鶴らしくなっただろう?」
「本物か?」
「さぁて? なんなら触ってみるかい?」
許されて触れてみるも鶴の羽など触ったこともない山姥切には本物かどうかなどわからない。
「ついでに脱ぐのを手伝っちゃくれないか? どうにもまだ慣れなくてな」
「あぁ、わかった」
前より増えた装飾、肩の防具を順番に外していく。
白い羽織も肩から落として……鶴丸がやれやれ軽くなったと息を吐いた瞬間、山姥切が慌ててまた肩にかけなおした。
「ん? どうし……」
「あんた……なんでこんな」
山姥切はイケナイものでも見てしまったかのように天井の隅に頭を向けて目はキョドキョドと落ち着かない。
「山姥切? ……ははーん」
「う、な、なんだ」
「もう脱がしてくれないのかい?」
「う、ぐ、その……」
「山姥切のえっち」
「え、っちじゃない! あんたが、その、」
「ははっ、顔真っ赤だぜ。可愛いなあ俺の山姥切は」
「可愛くないっ!」
全裸だって見たことがあるのにこの反応はどうだ。あまりいじめてへそを曲げられるのは本意じゃない。時刻はまだ宵のうち。鶴丸は羽織に再度袖を通してから山姥切を抱き寄せた。恋刀の体温を感じながら本丸に帰ってきたことを実感するのだった。
本丸では四日しか経過していないが修行に行った当人は長い年月をどこかしらで過ごしている。
山姥切国広は近侍の仕事があったため審神者の執務室から遠目に無事を確認するだけにとどめた。
夜には恒例の帰還の宴が催される。
宴もたけなわ、山姥切は目配せして先に抜け出した真白の太刀の姿を追った。
「お、来たな」
「……もう宴はいいのか?」
「飲む理由が欲しいだけだろうからなあ」
「そうか」
「きみも本丸も変わりなさそうで安心したぜ」
「……そうか」
元から煌びやかな刀だったがいっそう豪華絢爛になったように思う。眩しすぎて目が眩みそうだ。
どうだ似合うかとでもいうように立って手を広げる鶴丸。それを目を細めて見つめる山姥切。
「羽、が……」
「より鶴らしくなっただろう?」
「本物か?」
「さぁて? なんなら触ってみるかい?」
許されて触れてみるも鶴の羽など触ったこともない山姥切には本物かどうかなどわからない。
「ついでに脱ぐのを手伝っちゃくれないか? どうにもまだ慣れなくてな」
「あぁ、わかった」
前より増えた装飾、肩の防具を順番に外していく。
白い羽織も肩から落として……鶴丸がやれやれ軽くなったと息を吐いた瞬間、山姥切が慌ててまた肩にかけなおした。
「ん? どうし……」
「あんた……なんでこんな」
山姥切はイケナイものでも見てしまったかのように天井の隅に頭を向けて目はキョドキョドと落ち着かない。
「山姥切? ……ははーん」
「う、な、なんだ」
「もう脱がしてくれないのかい?」
「う、ぐ、その……」
「山姥切のえっち」
「え、っちじゃない! あんたが、その、」
「ははっ、顔真っ赤だぜ。可愛いなあ俺の山姥切は」
「可愛くないっ!」
全裸だって見たことがあるのにこの反応はどうだ。あまりいじめてへそを曲げられるのは本意じゃない。時刻はまだ宵のうち。鶴丸は羽織に再度袖を通してから山姥切を抱き寄せた。恋刀の体温を感じながら本丸に帰ってきたことを実感するのだった。
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