秘密(イベント限定 凪×夢主)


―突然凪から「この日にこの場所来て」と連絡をもらった夢主。
指定された場所に行くと凪のマネージャーをしている人に連れられてとある施設にやって来た。
マネージャーに案内された部屋に入ると……



「わぁー! 凪くんカッコイイ!」
夢主の声が室内に響き渡った。


彼女の目の前には豪華な椅子に座り、白のスーツを着た凪がいた。彼の頭には小さい王冠が乗っかている。
「良かったね、凪」
夢主の隣に立っているマネージャーが彼に声をかけた。
「うーん……」
マネージャーの声かけに凪は困った表情を浮かべた。
「どうしたの? 凪くん」
「なーんか、物足りない」
足を組み直しながら凪は言った。
「物足りない? 必要なものがあるなら用意するけど…何が必要?」
「んーと……」
チラッと凪は夢主に視線を飛ばした。
「?」
「じゃあさ、マネージャー。ジュースとお菓子持ってきてー。夢主にもあげたい」
「えっ。い、いいよ…」
「夢主さん、遠慮しなくて大丈夫だよ。お菓子は何でもいいの?」
「あれがいいな。高そうな包みに入ってたチョコ。いっぱいほしいなぁ。あとはマネージャーに任せる」
「はいはい。じゃあごゆっくり~」
にこにこしながらマネージャーは退室した。
「……いないよね? 夢主、こっち来て」
凪は膝をぽんぽん叩きながら言った。
「う、うん?」
夢主は疑問に思いながら凪に近づいた。
「なに、凪くん」
「ここ座って」
「……えっ? ひ、膝に?」
「そーだよ。ほら座って。膝叩くの疲れてきたし」
「いや、でも……」
躊躇う夢主に凪は(わざと)「はぁ」と大きな溜息を吐いた。
「今日夢主がブルーロックに来れたのは俺がマネージャーにお願いしたからなんだよ。マネージャーも絵心に頭ペコペコしてオッケーもらったって言ってたし」
「えっ? そ、そうだったの?」
「うん。俺も夢主に会いたかったから絵心の課題頑張ってこなしたんだよ。あー思い出すと大変だったなぁ」
(……凪くんとマネージャーさんが苦労して面会の機会をくれたんだから……応えないと……)
「えっと、膝上に座ればいいの?」
「そっ。ここに座って。そうそう、もうちょいこっち……」
凪の声音が明るくなる。
夢主は恐る恐る凪の膝上に乗っかった。
「えーと……凪くん。これは……?」
(凪くんとの距離が近過ぎる……いやいやそれよりも重くないかな?)
「ん? 王様ってこうやって好きな人を抱いて喋ったりするんでしょ」
凪は夢主をギュッと抱きながら言った。
「す、す、好き!? ち、違うよ! そんな王様いないよ」
彼の言葉に夢主の顔が赤くなる。
「えー? 俺のやってるゲームに同じ王様いたよ。弱かったけど。でも俺は弱くないよ。夢主なら分かってるもんね。
……うん。この格好して良かったって思えた。夢主に会わなかったらすぐ脱ぐつもりだったし」
「えー。それはもったいないよ」
「いやこれ大変なんだよ? シワがないように座れとかもうちょっと笑えとか注文が多くて疲れたー。着替えたら夢主に労わってほしいぐらい。
あ。そろそろマネージャーが戻ってくるかもね。ねぇ夢主」
「な、なに?」
凪の顔が至近距離で近づく。
「キス、していい?」
「き、キス!? えぇあぁ、ちょ、ちょっと待っ―」
夢主が話している途中で凪は彼女にキスをした。
「……っ!」
ドクンドクンと夢主の心拍数が速くなっていく。


「…………」
「…………」


キスをしながら凪が夢主の手を握る。
彼の手の温かさを感じながら夢主も握り返した。


「…………」
「…………」



コンコン


「!」
「!?」
扉のノック音で凪はキスをやめた。
「お待たせー。入るよー」
扉の向こうからマネージャーの声が聞こえた。
「……ちぇっ。もうちょっとキスしたかったなー。どうぞー」
凪はぼやきつつ返答した。
「高そうなチョコまだあったからいっぱい貰ってきたよー」
ガチャと扉が開き、マネージャーがジュースとたくさんのお菓子を持ってやって来た。
「あ、ありがとうございます」
「やった。このチョコさ、俺好みの甘さなんだよね。夢主も食べなよ」
凪が夢主にチョコをたくさん手渡す。
「わっ。こんなにたくさんもらっていいの?」
「いっぱい食べて大丈夫だよ。まだお菓子は残ってたから。面会時間はまだあるしゆっくりしていって。あ、そうそう。仕事が残ってるんで私はこれで失礼するね」
「うへー。マネージャーは大変だね」
「マネージャーさん、今日はありがとうございました」
夢主がマネージャーに一礼した。
「いえいえ。こちらこそ夢主さんに会えて良かったです。じゃあ凪、後はお願いね」
「はーい。あ、マネージャー。今日はありがと」
凪が手を振りながら言った。
「凪もありがとう。着替える時は声掛けてね」
マネージャーも手を振り返し、部屋を退室した。
「…………」
「…………」
しん、と部屋が静かになる。
「ねっ、夢主」
先に開口したのは凪だった。
彼は夢主に近づきながら言った。
「さっきの続き、しよ?」
返答する前に凪は彼女の唇を塞いだ(終)
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