眠い時には(凪×夢主)
―ある日の昼休み。
「んー……」
自販機の前で凪は首を傾げたまま立っていた。
「あ、凪! そこにいたのかよ!」
「凪いたかー?」
「いたー。自販機のとこー」
「自販機は予想外だったな」
「―ったく。手間かけさせやがって」
凪のチームメイト達がぞろぞろと自販機売り場に集まって来た。
「……なに? みんな集まってどうしたの?」
「呼び出し。コーチが今すぐ来いってよ」
「しかもみんなで一緒に来いって言われたし」
「そうそう。御影が傍にいない時の凪を探すの大変だったんだぞ」
「あー……ごめん。ちょっと待って……」
「待てるかボケ。全員揃ったしさっさと行くぞ」
「やだ。オレ、夢主に飲み物渡したいんだ」
「…………は?」
「「「えーっ!?」」」
チームメイト達の驚いた声が響いた。
「ど、どうした、凪!?」
「熱でもあるのか? えっ、平熱?」
「急に恋バナかよ! このリア充め!」
「んだよー。そういうのはもっと早く言えって」
「夢主さんと凪かー。意外そうで意外とお似合いかも」
「? オレ、変なこと言った?」
「いいや。ちょっとビックリしただけさ。それで凪。夢主に何買ってやるんだ?」
「んー……眠そうだったから珈琲にしようと思ったんだけど……種類が多くて悩んでた」
「成程。無糖、微糖、微糖カロリー20%オフ、微糖カロリー50%オフ、加糖、加糖カロリー20%オフ、加糖カロリー50%オフ、加糖MAX……」
「呪文かな?」
「ややこしい珈琲がこんなに置いてある学校って他にあるのか?」
「さぁな?」
「ところで凪さ、夢主さんは珈琲飲めるの?
疲れた時は甘いものって言うし……こっちの羊羹味ドリンクかチーズケーキ味ドリンクのほうがいいんじゃないのかな?」
「あー。そっちのほうがいいのかー。ねぇ、羊羹味とチーズケーキ味どっちが美味しい?」
「ぐだぐだ言ってねぇで無糖買え! 昼休みが終わっちまうだろうが!」
「…………はーい」
凪はポチッと無糖珈琲のボタンを押した。
―放課後。
「ふわぁ……眠いなぁ」
(……テスト期間前に練習試合かぁ。徹夜してテス勉しないと間に合わないかも)
夢主は欠伸をしながらサッカー場へと向かっていた。
「夢主」
凪が後ろから声をかけた。
「あ、凪さん。コーチに呼ばれましたけど、ちゃんとお昼ご飯食べれましたか?」
「うん。玲王がパンくれたからお腹空かずに済んだ。夢主は?」
「わたしも急いでパン食べたので大丈夫でした」
にこっと笑いながら夢主は答えた。
「そっか。じゃあこれあげるから飲んで」
凪はズボンのポケットから缶珈琲を出し夢主に渡した。
「えっ。あ、ありがとうございます。缶珈琲だ」
「うん。これ飲めば夢主のやる気が5上がるよ」
「そうなんですね。ふふっ、5でも有難いです。練習始まっちゃう前に今飲んじゃおう。
いただきまーす……ごくごく……甘っ!
えっ!? ビックリするぐらい甘っ! こんな甘い珈琲初めてです!」
「ええっ? オレ、無糖の珈琲押したはずなんだけど……」
「凪さんも飲んでみます? わたしのやる気が一気に20上がりました」
夢主が缶珈琲を凪に渡した。
「(……間接キスになるけどいいんだ) いただきまーす……ゴクゴク……なにこれ甘っ!? オレのやる気が20下がったんだけど……」
「えっ! ご、ごめんなさい」
「あぁ大丈夫。すぐ戻ったから。ねぇ、この珈琲オレがもらうよ。片付け終わったら部室に来てくれる? 代わりの飲み物渡したいからさ―」
(…………甘すぎる。けどそのおかげで夢主とまた話せる)
凪は残りの珈琲を飲みながら部室に入った。
「お疲れー」
「おっ。噂をすれば……夢主に渡せたか?」
「あー……うん。渡したけどもらった」
「? どういうことだ?」
「オレ、ボタン押し間違えて加糖MAXの珈琲を渡しちゃったんだ。夢主に飲んでもらったけど、甘すぎたから他の飲み物渡すことにした」
「えー!? なんで押し間違えた!?」
「ん? ちょっと待って」
「おい。お前が今飲んでる缶珈琲は……」
「あぁ、これ? 夢主が飲んだ珈琲だよ」
「「「はぁぁぁっ!!??」」」
(……部室が騒がしいけど大丈夫かな?)
この後選手達から質問攻めにされることになるのを夢主はまだ知らない(終)
「んー……」
自販機の前で凪は首を傾げたまま立っていた。
「あ、凪! そこにいたのかよ!」
「凪いたかー?」
「いたー。自販機のとこー」
「自販機は予想外だったな」
「―ったく。手間かけさせやがって」
凪のチームメイト達がぞろぞろと自販機売り場に集まって来た。
「……なに? みんな集まってどうしたの?」
「呼び出し。コーチが今すぐ来いってよ」
「しかもみんなで一緒に来いって言われたし」
「そうそう。御影が傍にいない時の凪を探すの大変だったんだぞ」
「あー……ごめん。ちょっと待って……」
「待てるかボケ。全員揃ったしさっさと行くぞ」
「やだ。オレ、夢主に飲み物渡したいんだ」
「…………は?」
「「「えーっ!?」」」
チームメイト達の驚いた声が響いた。
「ど、どうした、凪!?」
「熱でもあるのか? えっ、平熱?」
「急に恋バナかよ! このリア充め!」
「んだよー。そういうのはもっと早く言えって」
「夢主さんと凪かー。意外そうで意外とお似合いかも」
「? オレ、変なこと言った?」
「いいや。ちょっとビックリしただけさ。それで凪。夢主に何買ってやるんだ?」
「んー……眠そうだったから珈琲にしようと思ったんだけど……種類が多くて悩んでた」
「成程。無糖、微糖、微糖カロリー20%オフ、微糖カロリー50%オフ、加糖、加糖カロリー20%オフ、加糖カロリー50%オフ、加糖MAX……」
「呪文かな?」
「ややこしい珈琲がこんなに置いてある学校って他にあるのか?」
「さぁな?」
「ところで凪さ、夢主さんは珈琲飲めるの?
疲れた時は甘いものって言うし……こっちの羊羹味ドリンクかチーズケーキ味ドリンクのほうがいいんじゃないのかな?」
「あー。そっちのほうがいいのかー。ねぇ、羊羹味とチーズケーキ味どっちが美味しい?」
「ぐだぐだ言ってねぇで無糖買え! 昼休みが終わっちまうだろうが!」
「…………はーい」
凪はポチッと無糖珈琲のボタンを押した。
―放課後。
「ふわぁ……眠いなぁ」
(……テスト期間前に練習試合かぁ。徹夜してテス勉しないと間に合わないかも)
夢主は欠伸をしながらサッカー場へと向かっていた。
「夢主」
凪が後ろから声をかけた。
「あ、凪さん。コーチに呼ばれましたけど、ちゃんとお昼ご飯食べれましたか?」
「うん。玲王がパンくれたからお腹空かずに済んだ。夢主は?」
「わたしも急いでパン食べたので大丈夫でした」
にこっと笑いながら夢主は答えた。
「そっか。じゃあこれあげるから飲んで」
凪はズボンのポケットから缶珈琲を出し夢主に渡した。
「えっ。あ、ありがとうございます。缶珈琲だ」
「うん。これ飲めば夢主のやる気が5上がるよ」
「そうなんですね。ふふっ、5でも有難いです。練習始まっちゃう前に今飲んじゃおう。
いただきまーす……ごくごく……甘っ!
えっ!? ビックリするぐらい甘っ! こんな甘い珈琲初めてです!」
「ええっ? オレ、無糖の珈琲押したはずなんだけど……」
「凪さんも飲んでみます? わたしのやる気が一気に20上がりました」
夢主が缶珈琲を凪に渡した。
「(……間接キスになるけどいいんだ) いただきまーす……ゴクゴク……なにこれ甘っ!? オレのやる気が20下がったんだけど……」
「えっ! ご、ごめんなさい」
「あぁ大丈夫。すぐ戻ったから。ねぇ、この珈琲オレがもらうよ。片付け終わったら部室に来てくれる? 代わりの飲み物渡したいからさ―」
(…………甘すぎる。けどそのおかげで夢主とまた話せる)
凪は残りの珈琲を飲みながら部室に入った。
「お疲れー」
「おっ。噂をすれば……夢主に渡せたか?」
「あー……うん。渡したけどもらった」
「? どういうことだ?」
「オレ、ボタン押し間違えて加糖MAXの珈琲を渡しちゃったんだ。夢主に飲んでもらったけど、甘すぎたから他の飲み物渡すことにした」
「えー!? なんで押し間違えた!?」
「ん? ちょっと待って」
「おい。お前が今飲んでる缶珈琲は……」
「あぁ、これ? 夢主が飲んだ珈琲だよ」
「「「はぁぁぁっ!!??」」」
(……部室が騒がしいけど大丈夫かな?)
この後選手達から質問攻めにされることになるのを夢主はまだ知らない(終)
1/1ページ
