─ 初めての告白
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一方その頃、科学班では主人公が昼間に浴びた試作品の分析が始められた。
浴びた直後の主人公には目立った異変もなく、本人も「大丈夫」と言っていた。
けれど、まだ調整段階だった試作品だ。どんな作用が出るか完全には把握できていない以上、そのままにしておくわけにはいかない。
それに、時間が経つにつれて「本当に大丈夫だったのか」と主人公の様子を気にする班員も出始めていた。
念のため、何が含まれていたのかだけでも突き止めようと分析を続け──
翌日ようやく、その成分と作用が判明した。
その瞬間、科学班では大騒ぎになった。
『昨日の試作品、成分が判明した!』
『何だったんです?』
『遅効性だが強力な薬理作用を持つ試薬だ。異性への衝動を異常に増幅させる作用がある!』
「……!」
「誰がこんなものを置いたんだ!?」
リーバー班長の顔が険しくなる。
「昨日、誰にかかった?」
科学班員たちが顔を見合わせる。
やがて、一人が恐る恐る答えた。
『……主人公です』
「主人公!?」
リーバーが声を上げる。
「すぐ医療班に連絡しろ! 本人にも──」
『班長、待ってください』
分析を続けていた班員が、青ざめた顔で資料を見つめていた。
「……まだ何かあるのか?」
『これ、単純な催淫作用だけじゃありません』
リーバーが資料を覗き込む。
薬の作用による判断力の著しい低下。
強い興奮状態。
異性に対する衝動の異常な増幅。
そして──
作用中の記憶障害。
「……記憶障害?」
『はい。濃度によっては、作用中の記憶が部分的に欠落する可能性があります』
室内が静まり返った。
「昨日の主人公の様子は?」
『試薬を浴びた後は特に……。その後《着替える》って部屋を出ていって……その後は……』
誰も知らなかった。
リーバーの表情がさらに険しくなる。
「医療班に成分表を全部回せ。すぐ主人公を診てもらうんだ」
『『はい!』』
科学班員たちが慌ただしく動き始める。
その日のうちに、分析結果は医療班へ送られた。
けれど。
科学班にも医療班にも、一つだけ分からないことがあった。
薬の作用が最も強く出ていたと思われる時間。
主人公が、どこで、誰と一緒にいたのか。
誰も知らなかった。
そして、その答えを知っている唯一の人物は──。
その日の早朝。
緊急任務を命じられ、すでに黒の教団本部を発っていた。
浴びた直後の主人公には目立った異変もなく、本人も「大丈夫」と言っていた。
けれど、まだ調整段階だった試作品だ。どんな作用が出るか完全には把握できていない以上、そのままにしておくわけにはいかない。
それに、時間が経つにつれて「本当に大丈夫だったのか」と主人公の様子を気にする班員も出始めていた。
念のため、何が含まれていたのかだけでも突き止めようと分析を続け──
翌日ようやく、その成分と作用が判明した。
その瞬間、科学班では大騒ぎになった。
『昨日の試作品、成分が判明した!』
『何だったんです?』
『遅効性だが強力な薬理作用を持つ試薬だ。異性への衝動を異常に増幅させる作用がある!』
「……!」
「誰がこんなものを置いたんだ!?」
リーバー班長の顔が険しくなる。
「昨日、誰にかかった?」
科学班員たちが顔を見合わせる。
やがて、一人が恐る恐る答えた。
『……主人公です』
「主人公!?」
リーバーが声を上げる。
「すぐ医療班に連絡しろ! 本人にも──」
『班長、待ってください』
分析を続けていた班員が、青ざめた顔で資料を見つめていた。
「……まだ何かあるのか?」
『これ、単純な催淫作用だけじゃありません』
リーバーが資料を覗き込む。
薬の作用による判断力の著しい低下。
強い興奮状態。
異性に対する衝動の異常な増幅。
そして──
作用中の記憶障害。
「……記憶障害?」
『はい。濃度によっては、作用中の記憶が部分的に欠落する可能性があります』
室内が静まり返った。
「昨日の主人公の様子は?」
『試薬を浴びた後は特に……。その後《着替える》って部屋を出ていって……その後は……』
誰も知らなかった。
リーバーの表情がさらに険しくなる。
「医療班に成分表を全部回せ。すぐ主人公を診てもらうんだ」
『『はい!』』
科学班員たちが慌ただしく動き始める。
その日のうちに、分析結果は医療班へ送られた。
けれど。
科学班にも医療班にも、一つだけ分からないことがあった。
薬の作用が最も強く出ていたと思われる時間。
主人公が、どこで、誰と一緒にいたのか。
誰も知らなかった。
そして、その答えを知っている唯一の人物は──。
その日の早朝。
緊急任務を命じられ、すでに黒の教団本部を発っていた。
