Ⅲ 新しい名前
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『主人公!』
村人たちの声がした。
振り返る。
救出された村の青年たちが横たえられている。
「みんな……!」
私は駆け寄った。
息がある。
全員、生きている。
「よかった……」
その場に座り込む。
一気に力が抜けた。
「……よかったぁ……」
涙が出た。
怖かった。
本当に。
みんな死んでしまうかもしれないと思った。
『お疲れさん』
頭上から声。
顔を上げる。
赤髪の青年が立っていた。
巨大だった槌は、いつの間にか小さくなっている。
「……ありがとう」
『ん?』
「助けてくれて」
『そりゃこっちの台詞でもあるさ』
「私、何も……」
『しただろ』
赤髪の青年が私の両手を指す。
『足場作って、攻撃防いで、最後はあいつまで止めた』
「でも、倒したのはあなたで……」
『一人だったら、もっと面倒だった』
赤髪の青年は笑った。
『だから共闘。な?』
「……共闘」
初めて聞く響きではないはずなのに。
妙に胸に残った。
『それより』
赤髪の青年がしゃがみ込む。
目線が近くなる。
『嬢ちゃん、名前は?』
「主人公」
今度は迷わず答えられた。
少し前まで。
名前を聞かれることが、あんなに怖かったのに。
『主人公』
赤髪の青年が繰り返す。
自分の名前を、この人が呼ぶ。
『オレはラビ』
「……ラビ」
『よろしくさ、主人公』
差し出された手を見る。
少し迷って。
私はその手を握った。
「……よろしくお願いします」
村人たちの声がした。
振り返る。
救出された村の青年たちが横たえられている。
「みんな……!」
私は駆け寄った。
息がある。
全員、生きている。
「よかった……」
その場に座り込む。
一気に力が抜けた。
「……よかったぁ……」
涙が出た。
怖かった。
本当に。
みんな死んでしまうかもしれないと思った。
『お疲れさん』
頭上から声。
顔を上げる。
赤髪の青年が立っていた。
巨大だった槌は、いつの間にか小さくなっている。
「……ありがとう」
『ん?』
「助けてくれて」
『そりゃこっちの台詞でもあるさ』
「私、何も……」
『しただろ』
赤髪の青年が私の両手を指す。
『足場作って、攻撃防いで、最後はあいつまで止めた』
「でも、倒したのはあなたで……」
『一人だったら、もっと面倒だった』
赤髪の青年は笑った。
『だから共闘。な?』
「……共闘」
初めて聞く響きではないはずなのに。
妙に胸に残った。
『それより』
赤髪の青年がしゃがみ込む。
目線が近くなる。
『嬢ちゃん、名前は?』
「主人公」
今度は迷わず答えられた。
少し前まで。
名前を聞かれることが、あんなに怖かったのに。
『主人公』
赤髪の青年が繰り返す。
自分の名前を、この人が呼ぶ。
『オレはラビ』
「……ラビ」
『よろしくさ、主人公』
差し出された手を見る。
少し迷って。
私はその手を握った。
「……よろしくお願いします」
