ZA短編集
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
※クリア前に書いてる為解釈違いがあるかもしれません、広い心でお読みください
ホテルZで世話になって暫く経つ頃だ
元々は観光目当てで来たナマエはふと自分の目的を思い出した
『偶には観光を楽しまないと…っと』
いつもよりお洒落を意識した服に着替えフロアに降りると窓側のソファでお茶を片手に寛いでいたガイとピュールと目が合う
『おはようピュールくん、ガイくん!』
「おや、いつもと服装の雰囲気が違うようですがお出かけですか?」
すぐに服装に目が行く辺り流石はピュールだ
『うん、今日は急ぎの仕事もないようだし街に出かけようかなって…この格好変かな?』
あまり着ないスカートの裾を軽く摘んで照れ笑いをすればピュールは納得したのか小さく頷き飲みかけのお茶に手を伸ばす
「いいんじゃないですか?キミは働きすぎですし偶には……って、どうしました?ガイ」
いつも賑やかなガイが一言も喋らない事に違和感を覚えた二人が彼に視線を向けると
「え?あ…いやぁ?別に?」
ハッと我に帰ったのか彼は自分の首の後ろを気不味そうに撫で口をへの字にさせた
頬がほんのり赤くなっているのを見逃さなかったピュールは何やら納得し優雅にお茶を楽しみつつ視線をナマエへと戻す
「この街は公園も綺麗ですし、カフェでゆっくりするのもいいでしょう…楽しんで来てください」
『うん!ありがとう!じゃあ行ってきますっ』
機嫌よくホテルから出ていってしまった彼女、最後まで気の利いた事を言えなかったガイはただ窓からナマエの後ろ姿を目で追いかけ無言のままだった
「……そんなに気になるなら追いかけたらどうです?」
「なっ!はぁ?別に俺はっ」
ピュールの声にあからさまに反応した彼は慌てて窓から顔をそらすが、やはり落ち着かないのだろう
組んだ足が落ち着きなく動いており視線が泳いでいる
「治安が良いとは言え、女の子一人で歩いていたら悪い虫が寄ってくると思いますが?」
特に今日の彼女は無防備すぎる
デートにでも行きそうな可愛らしい姿を見て手を出そうと思う男が現れてもおかしくはない
今まさに心を奪われた男がここにいるのだから
「まあ、その気がないならボクが行きますかね」
カップを静かにテーブルに戻し立とうとした瞬間、椅子が倒れそうな程勢いよくガイが先に立ちあがった
「俺が行く!」
椅子にかけていたジャケットを乱暴に掴み、テーブルにぶつかってはよろめきながら外へと飛び出し
ピュールは前のめりで走っていく姿を窓から見つめるとヤレヤレと小さくため息を吐き、また深く椅子に座り直しながら天井を見上げた
「……敵に塩を送るとはこういう事を言うんですかね」
『あの、本当に一人でいいんで…』
「そんな事言わないでさ!オレと一緒にどっか遊びに行こうよ?」
オープンテラスのカフェでのんびりとケーキでも楽しもうと思ったのに、椅子に座るナマエの手首を掴むこの男のせいで台無しだ
年は彼女よりも上だろうか?
何度断っても聞く耳を持たず失礼にも勝手に女性の体に触れるなんて…
一緒に遊ぼうと言われるが彼女にその気はない
寧ろ気持ち悪ささえ感じてしまい顔が強張ってしまう
『今日はこの後予定もあるし…』
何か言い訳をと考えるが動揺してしまいいい言葉が浮かばない、握られた手が痛くて肩をすくめるしかできず声も小さくなる
「えー?なんの用があるの?」
「俺との約束があるんだよ!」
走ってきたのだろう
肩で息をして現れたガイは息を整えつつ自分の口元を手の甲で乱暴に拭うと背筋を元に戻し、ナマエの手首を掴む男の手を掴んだ
「悪いな?コイツは俺の連れなんだ」
目を吊り上げ掴んだ手に力を込めながら無言の圧をかければ男は痛みに眉を寄せ、気に食わなそうに口元を歪め手を振り払った
「なんだよっ!だったら先に言えっつーの!」
何やら文句をブツブツと言いながらカフェから出ていき、静かな雰囲気に戻るとガイは慌てて彼女の手首を心配しだす
「手!大丈夫か?痛いところは?」
すぐさま彼女に向き直ると眉を下げ男に握られていた手首を気にしだす、先程とはまるで別人だ
「赤くなってるじゃないか……アイツっ!今からでも追いかけて……」
少し赤くなった白い手首にガイが心を痛めているとナマエのおっとりとした声が聞こえてくる
『大丈夫だよ、ガイくんが来て助かっちゃった!でもどうしてここに?』
「あ、あ〜〜〜……偶々な?俺もここのケーキでも食べようかな〜って」
彼女の手を離しワタワタと意味もなく両手を動かし誤魔化すと彼女は素直に頷き
『そうなんだ!よかったら一緒に食べよ?』
「……おう!」
小さな丸いテーブルを囲み向かい側に座ると思ったよりも距離が近い事に気が付きガイは自分の口元を撫でながら眉を下げる
足を蹴らないように
手と手が触れないように
気にすれば気にする程彼の耳は赤くなってしまう
その間に注文を聞きに来たウェイターにケーキを頼めば数分も待たずにテーブルに可愛らしい二つのケーキが並んだ
今日は天気もよくパラソルのおかげで日差しも暑くなく快適だ
気分がいいのかいつもよりお喋りなナマエの話を聞きつつガイは緊張がゆっくりと解けていくのを感じた
「(コイツの声……好きだな)」
つい聞き入ってしまい背中を丸めテーブルに頬杖をついてリラックスする
彼女がお茶を飲む姿も楽しそうに話す姿も見逃すまいと見つめ…
『うーん!美味しい!』
「…………そうだな」
ニコニコと幸せそうにケーキを食べる姿をガイはじっと見つめていた
『どうしたの?全然食べてないよ?』
「お前見てるだけでいっぱい…って、いやいやなんでもない!!うん!美味い!最高!」
心の声が出てしまい慌てて目の前のケーキを口いっぱい頬張った
その姿はリスのようで可愛らしくナマエは微笑んでしまう
『ふふっ、変なガイくん』
クスクスと笑う彼女
もっと彼女と話したくなりガイは咄嗟に口を開くと
「あのさ?今日のお前…凄いお洒落だな!」
『本当?へへ!久しぶりに頑張ってみたの!』
「いつもの格好もいいけどさ、なんか今日のお前は……なんか…その…」
『ん?』
「可愛いぜ」
直球の褒め言葉に今度はナマエが緊張してしまい落ち着きなく自分の髪を耳へとかけた
『え?…そ、そっか…な?』
「おう!俺は好きだぜ!あ、普段の格好も好きだぞ?でも今日のはなんか女の子って感じでさスカート似合うな!いやお前ならなんでも似合うだろうけど!」
『待って待って!急にどうしたの?』
流れるように褒めだす彼に慌ててしまう
ミアレシティの男はこんなにも直球で女性を褒めるんだろうかとナマエが熱くなる頬を撫でていると、ガイも自分の行動に気が付き頬を赤めた
「あぁっごめん!言いたかった事溢れちまった!フロアに来た時から言いたかったんだけどさ…でもなんかすぐには言えなくて緊張しちまって……俺変だよな?」
眉を下げて笑う彼に悪気はないのだろう
まだ言い足りなさそうにしているガイは残っていたケーキを口に運び視線を下へと向ける
『変だけど、褒めてくれるのは嬉しいよ!』
「そ……そっか!うん、それならよかった!」
ニパッと笑みを浮かべた彼は本当に嬉しかったのだろう
さっきよりもケーキを口に運ぶ勢いが早くなりあっという間に皿は空っぽになる
『こっちも食べてみる?』
「いいのか?じゃあちょっとだけ…」
皿に少し貰おうと準備をしようとすると目の前に一口分のケーキを乗せたフォークが近づく
『はい、あ〜ん』
「……へ?」
『落ちちゃうから早く!』
「いや!だってこれって!そのっ色々とダメだろ!」
『も〜、いらないならいいや』
フォークを下げようとした彼女の手をガイは気がつけば掴んでおりパクリとケーキを口に含んでいた
口内に広がるチョコレートの甘い味
フォークから口を離しゆっくりとケーキを味わうと目の前の彼女が嬉しそうに頬を赤めて微笑んでおり
「(………ヤバいかも)」
友達のはずなのに
どうやら自分は違う関係を望んでいるようだ
『もっと食べる?』
「……………食べる」
甘い甘い恋を自覚したガイだった
ホテルZで世話になって暫く経つ頃だ
元々は観光目当てで来たナマエはふと自分の目的を思い出した
『偶には観光を楽しまないと…っと』
いつもよりお洒落を意識した服に着替えフロアに降りると窓側のソファでお茶を片手に寛いでいたガイとピュールと目が合う
『おはようピュールくん、ガイくん!』
「おや、いつもと服装の雰囲気が違うようですがお出かけですか?」
すぐに服装に目が行く辺り流石はピュールだ
『うん、今日は急ぎの仕事もないようだし街に出かけようかなって…この格好変かな?』
あまり着ないスカートの裾を軽く摘んで照れ笑いをすればピュールは納得したのか小さく頷き飲みかけのお茶に手を伸ばす
「いいんじゃないですか?キミは働きすぎですし偶には……って、どうしました?ガイ」
いつも賑やかなガイが一言も喋らない事に違和感を覚えた二人が彼に視線を向けると
「え?あ…いやぁ?別に?」
ハッと我に帰ったのか彼は自分の首の後ろを気不味そうに撫で口をへの字にさせた
頬がほんのり赤くなっているのを見逃さなかったピュールは何やら納得し優雅にお茶を楽しみつつ視線をナマエへと戻す
「この街は公園も綺麗ですし、カフェでゆっくりするのもいいでしょう…楽しんで来てください」
『うん!ありがとう!じゃあ行ってきますっ』
機嫌よくホテルから出ていってしまった彼女、最後まで気の利いた事を言えなかったガイはただ窓からナマエの後ろ姿を目で追いかけ無言のままだった
「……そんなに気になるなら追いかけたらどうです?」
「なっ!はぁ?別に俺はっ」
ピュールの声にあからさまに反応した彼は慌てて窓から顔をそらすが、やはり落ち着かないのだろう
組んだ足が落ち着きなく動いており視線が泳いでいる
「治安が良いとは言え、女の子一人で歩いていたら悪い虫が寄ってくると思いますが?」
特に今日の彼女は無防備すぎる
デートにでも行きそうな可愛らしい姿を見て手を出そうと思う男が現れてもおかしくはない
今まさに心を奪われた男がここにいるのだから
「まあ、その気がないならボクが行きますかね」
カップを静かにテーブルに戻し立とうとした瞬間、椅子が倒れそうな程勢いよくガイが先に立ちあがった
「俺が行く!」
椅子にかけていたジャケットを乱暴に掴み、テーブルにぶつかってはよろめきながら外へと飛び出し
ピュールは前のめりで走っていく姿を窓から見つめるとヤレヤレと小さくため息を吐き、また深く椅子に座り直しながら天井を見上げた
「……敵に塩を送るとはこういう事を言うんですかね」
『あの、本当に一人でいいんで…』
「そんな事言わないでさ!オレと一緒にどっか遊びに行こうよ?」
オープンテラスのカフェでのんびりとケーキでも楽しもうと思ったのに、椅子に座るナマエの手首を掴むこの男のせいで台無しだ
年は彼女よりも上だろうか?
何度断っても聞く耳を持たず失礼にも勝手に女性の体に触れるなんて…
一緒に遊ぼうと言われるが彼女にその気はない
寧ろ気持ち悪ささえ感じてしまい顔が強張ってしまう
『今日はこの後予定もあるし…』
何か言い訳をと考えるが動揺してしまいいい言葉が浮かばない、握られた手が痛くて肩をすくめるしかできず声も小さくなる
「えー?なんの用があるの?」
「俺との約束があるんだよ!」
走ってきたのだろう
肩で息をして現れたガイは息を整えつつ自分の口元を手の甲で乱暴に拭うと背筋を元に戻し、ナマエの手首を掴む男の手を掴んだ
「悪いな?コイツは俺の連れなんだ」
目を吊り上げ掴んだ手に力を込めながら無言の圧をかければ男は痛みに眉を寄せ、気に食わなそうに口元を歪め手を振り払った
「なんだよっ!だったら先に言えっつーの!」
何やら文句をブツブツと言いながらカフェから出ていき、静かな雰囲気に戻るとガイは慌てて彼女の手首を心配しだす
「手!大丈夫か?痛いところは?」
すぐさま彼女に向き直ると眉を下げ男に握られていた手首を気にしだす、先程とはまるで別人だ
「赤くなってるじゃないか……アイツっ!今からでも追いかけて……」
少し赤くなった白い手首にガイが心を痛めているとナマエのおっとりとした声が聞こえてくる
『大丈夫だよ、ガイくんが来て助かっちゃった!でもどうしてここに?』
「あ、あ〜〜〜……偶々な?俺もここのケーキでも食べようかな〜って」
彼女の手を離しワタワタと意味もなく両手を動かし誤魔化すと彼女は素直に頷き
『そうなんだ!よかったら一緒に食べよ?』
「……おう!」
小さな丸いテーブルを囲み向かい側に座ると思ったよりも距離が近い事に気が付きガイは自分の口元を撫でながら眉を下げる
足を蹴らないように
手と手が触れないように
気にすれば気にする程彼の耳は赤くなってしまう
その間に注文を聞きに来たウェイターにケーキを頼めば数分も待たずにテーブルに可愛らしい二つのケーキが並んだ
今日は天気もよくパラソルのおかげで日差しも暑くなく快適だ
気分がいいのかいつもよりお喋りなナマエの話を聞きつつガイは緊張がゆっくりと解けていくのを感じた
「(コイツの声……好きだな)」
つい聞き入ってしまい背中を丸めテーブルに頬杖をついてリラックスする
彼女がお茶を飲む姿も楽しそうに話す姿も見逃すまいと見つめ…
『うーん!美味しい!』
「…………そうだな」
ニコニコと幸せそうにケーキを食べる姿をガイはじっと見つめていた
『どうしたの?全然食べてないよ?』
「お前見てるだけでいっぱい…って、いやいやなんでもない!!うん!美味い!最高!」
心の声が出てしまい慌てて目の前のケーキを口いっぱい頬張った
その姿はリスのようで可愛らしくナマエは微笑んでしまう
『ふふっ、変なガイくん』
クスクスと笑う彼女
もっと彼女と話したくなりガイは咄嗟に口を開くと
「あのさ?今日のお前…凄いお洒落だな!」
『本当?へへ!久しぶりに頑張ってみたの!』
「いつもの格好もいいけどさ、なんか今日のお前は……なんか…その…」
『ん?』
「可愛いぜ」
直球の褒め言葉に今度はナマエが緊張してしまい落ち着きなく自分の髪を耳へとかけた
『え?…そ、そっか…な?』
「おう!俺は好きだぜ!あ、普段の格好も好きだぞ?でも今日のはなんか女の子って感じでさスカート似合うな!いやお前ならなんでも似合うだろうけど!」
『待って待って!急にどうしたの?』
流れるように褒めだす彼に慌ててしまう
ミアレシティの男はこんなにも直球で女性を褒めるんだろうかとナマエが熱くなる頬を撫でていると、ガイも自分の行動に気が付き頬を赤めた
「あぁっごめん!言いたかった事溢れちまった!フロアに来た時から言いたかったんだけどさ…でもなんかすぐには言えなくて緊張しちまって……俺変だよな?」
眉を下げて笑う彼に悪気はないのだろう
まだ言い足りなさそうにしているガイは残っていたケーキを口に運び視線を下へと向ける
『変だけど、褒めてくれるのは嬉しいよ!』
「そ……そっか!うん、それならよかった!」
ニパッと笑みを浮かべた彼は本当に嬉しかったのだろう
さっきよりもケーキを口に運ぶ勢いが早くなりあっという間に皿は空っぽになる
『こっちも食べてみる?』
「いいのか?じゃあちょっとだけ…」
皿に少し貰おうと準備をしようとすると目の前に一口分のケーキを乗せたフォークが近づく
『はい、あ〜ん』
「……へ?」
『落ちちゃうから早く!』
「いや!だってこれって!そのっ色々とダメだろ!」
『も〜、いらないならいいや』
フォークを下げようとした彼女の手をガイは気がつけば掴んでおりパクリとケーキを口に含んでいた
口内に広がるチョコレートの甘い味
フォークから口を離しゆっくりとケーキを味わうと目の前の彼女が嬉しそうに頬を赤めて微笑んでおり
「(………ヤバいかも)」
友達のはずなのに
どうやら自分は違う関係を望んでいるようだ
『もっと食べる?』
「……………食べる」
甘い甘い恋を自覚したガイだった
1/22ページ
