第一章
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崩壊する楽園
地鳴りと共に地面が揺れ、ただ立っている事も出来ずに彼の手を支えにふらつきながら走った
こんな時でも前を走る彼の銀髪は美しく無意識に見惚れてしまうから、あたしは駄目な奴だ
「ナマエ!もっと早く走れ!」
『分かってる!でもっルシアスがっ…』
「今は振り返るな!とにかく逃げるんだ!」
仲違いをしたからといって、もう一人の旅の仲間を置き去りにし逃げるあたし達は正しいんだろうか?
ルシアスを助けるべきじゃないのかな?
あの結晶をなんとかしないといけないんじゃ…
そもそもポケモン達の楽園に人間が足を踏み込んだのが間違いだったんじゃないか
グルグルと勝手に頭に流れ込む言葉に気が散っていると島が大きく揺れ地面が大きな音をたて裂けた
稲妻のような形を作り地面に走った亀裂はあたしの足元にも伸びボコンっと足場が崩れ暗闇に体が飲み込まれる
『っ!』
叫ぶ暇もなく襲ってきた浮遊感は一瞬で消え代わりに彼が掴んでいてくれた腕にガクンっとあたしの全体重がかけられる
「ぐっ!!手をっ!絶対に離すなっ」
あたしより前を走っていた彼は亀裂に飲み込まれる事なく無事だった
でも今…あたしのせいでまた危険な目にあっている
ここまで走ってくるだけでも息を乱していた
元々頭脳派な彼はあたしを引き上げれる程の体力は残っていない
最後の力を振り絞り亀裂に落ちかけたあたしの腕を掴み歯を食いしばっている
掴まれた腕から伝わる彼のツラさ
疲労に震えた彼の体と悔しそうに険しくなるその顔を見つめあたしは…
腕を掴む彼の手を掴み
『………ごめん』
せめて最後に恋人に見せる顔は笑っていたい
懸命に笑顔を作るあたしを見た彼は目を見開き次に何をするか気がついたようだった
「まさか?……やめろ………駄目だッ!」
彼が間違った事をしないように
あたしは素早く彼の手を腕から引き離し、浮遊感にもう一度包まれる
掴み直そうと宙をかいた彼の手はあたしにはもう届かず、伸ばされた手をあたしも拒み闇へと堕ちていく
「ナマエッっっっ!!!」
大好きな彼の声を聞きながらこの世に別れを決め意識を手放した
なのに…
『………ぁ………っ…?』
目を覚ますとそこは暗闇でもなく
だからといって島で見た森の中でもなかった
背中に感じる柔らかな感触…ベッドだ
でもどうして?ここ最近野宿ばかりで最後にベッドを使った麓の村へは数日かかるはず…
そこまでぼんやりと考えていると、ふと…誰かの気配を感じた
視線をずらし気配がする物を探すとあたしの横たわるベッドの側で椅子に腰掛けたまま本を読む青年が目に入った
「お?目が覚めたか!!」
人間……どうして!!
『………っ!!』
体が本能的に動きあたしは獣のように彼に襲いかかった
「うおっ!痛っ、な、何するんだ!」
ガタンと丸椅子が倒れ青年ごとあたしも床に倒れ込む、仰向けに倒れた彼の腹に馬乗りになりながら胸ぐらを強く掴みあたしは叫んだ
『ここは何処!どうやってこの島に来た!!』
「は?おいおい、まずは話し合おうぜ?」
『話なんてっ、ぅ…うぅ…』
「ほらみろ…急に動くから」
突然世界がグラリと揺れ動いた
目の前が右へ左へと回りだし吐き気とめまいに襲われ青年の胸元を掴んだままでいられない
代わりに自分の口元を抑え体から血の気が引くような感覚に冷や汗を浮かべていると、上半身を起こし向き合うような姿になった青年があたしの背中を優しく撫でてくれた
「海で倒れていたお前を見つけてから三日が経ってる、最低でも三日以上眠っていたんだ…突然動けば体もびっくりしちまうさ」
気持ち悪い
目を開けていられない
青年の話に問いかけたい事があるのに声も出せなくて涙を滲ませていると彼は体を揺らし、あたしの体を軽々持ち上げベッドに寝かせてくれた
「モリー、今すぐ戻ってきてくれ!彼女が目を覚ましたんだがツラそうだ」
何かのポケモン?に話しかけ終えた彼は吐き気を逃がそうと不自然な呼吸をするあたしを見下ろし眉を寄せた
薄っすらと目を開け涙で滲む視界で見た青年は自分の事のようにツラそうで…
だから
体が楽になったら…謝ろうと心に決めた
それから数時間後ー
モリーと呼ばれたピンク色の髪をした女性のお陰で吐き気とめまいが楽になり呼吸がしやすくなった
それでも体を動かすのは駄目だと言われ結局ベッドの背中部分を少し上げてもらい頭の位置を高くしてもらった
ゆったりと椅子に座るような姿勢になったあたしはモリーにお礼を言うと先程の青年に視線を向け直した
『ごめんなさい…急に飛びかかって』
「いいって、こんな真っ昼間から可愛い女の子に馬乗りになって襲われるなんて滅多に出来ない経験だったしな」
ニヤリと笑う青年の頭をモリーがすかさずぶん殴り彼の頭に大きなコブが出来た
「いってぇ!!何すんだ!」
「アンタが変な冗談を言うからだ!!病み上がりの女の子になんて事言ってんの!」
どうやらこれがここでは日常茶飯事なようだ
二人の言い合いに焦りを感じない
普段から気兼ねなく言い合いをしている雰囲気を感じ肩から力を抜いていると部屋の扉が勢いよく開きなだれ込むように少年少女達が床にべしゃりと倒れ込んだ
「お前達っ、ここにはまだ来るなって言っただろ?」
「ごめんなさいフリード!でも私達どうしても彼女が心配で」
「そうそう!それに僕達ちゃんと目を覚ますまで待ってたよ!起きたからもう会ってもいいんでしょ!」
「あのなぁ〜そういう事じゃないだろう?」
腰に手を当て睨む青年に負けじと黒髪の少女と帽子を被った少年が正座したまま抗議し、もう一人の紫の髪の少女はオロオロと両方を見比べていた
『あの…あたしは平気なのでよかったら皆の話を聞かせてくれませんか?』
見ていられず助け舟を出すと子供達はキラキラと目を輝かせバタバタとあたしのベッドへと駆け寄ってきた
「怪我は平気ですか?どうしてあんなとこにいたんですか?」
「ラプラスとは友達なの?」
「貴女は一体何者ですか!」
『ん、んん、ちょっと待ってね?ゆっくりでもいいですかね?』
若さゆえのパワーかな?
次々と勢いよく浴びせられる質問の嵐に戸惑っているとフリードと呼ばれた青年が子供達の肩を掴み
「彼女はまだ目が覚めたばかりなんだ、そんなに焦って聞くもんじゃない」
正直意外だった
彼も面白がって子供達のノリに合わせてくるのかと思ったけど…そこは大人として線引きしているようだった
大人しくなった子供達はしょんぼりと視線を落としベッドから少し離れてくれて、あたしもこれなら…と話しやすく感じた
『えっと…まずは自己紹介をさせていただきますね?あたしはナマエ…皆さんには助けて貰い感謝してます』
ペコリと頭を下げ自分なりに礼儀を示すと子供達も名前を教えてくれた
リコにロイ、そしてドット…モリーも改めて自己紹介をしてくれて最後にフリードと視線がぶつかった
「俺はフリードだ!そしてここは俺達ライジングボルテッカーズのホームでもある飛行船の中だ」
『………飛行船?』
ライジングボルテッカーズ…聞いたことがない
何かのグループの名前だろうか?
キョトンと彼を見あげているとフリードは思い出したように口を開き
「お前を見つけたのは特別なラプラスなんだが…何か知っているか?」
『ラプラス?まさか…』
あたしが知っている仲の良いラプラスは一匹だけ、その子がここにいるのかと前のめりに体を揺らすとリコの腰から見慣れたボールが飛び出しあたしの元へと転がった
「あ!また勝手にボールがっ」
リコが慌ててそのボールを取ろうとし、あたしは咄嗟に彼女の手を掴んでしまった
『どうして……ルシアスのボールを貴女が持っているの?』
地鳴りと共に地面が揺れ、ただ立っている事も出来ずに彼の手を支えにふらつきながら走った
こんな時でも前を走る彼の銀髪は美しく無意識に見惚れてしまうから、あたしは駄目な奴だ
「ナマエ!もっと早く走れ!」
『分かってる!でもっルシアスがっ…』
「今は振り返るな!とにかく逃げるんだ!」
仲違いをしたからといって、もう一人の旅の仲間を置き去りにし逃げるあたし達は正しいんだろうか?
ルシアスを助けるべきじゃないのかな?
あの結晶をなんとかしないといけないんじゃ…
そもそもポケモン達の楽園に人間が足を踏み込んだのが間違いだったんじゃないか
グルグルと勝手に頭に流れ込む言葉に気が散っていると島が大きく揺れ地面が大きな音をたて裂けた
稲妻のような形を作り地面に走った亀裂はあたしの足元にも伸びボコンっと足場が崩れ暗闇に体が飲み込まれる
『っ!』
叫ぶ暇もなく襲ってきた浮遊感は一瞬で消え代わりに彼が掴んでいてくれた腕にガクンっとあたしの全体重がかけられる
「ぐっ!!手をっ!絶対に離すなっ」
あたしより前を走っていた彼は亀裂に飲み込まれる事なく無事だった
でも今…あたしのせいでまた危険な目にあっている
ここまで走ってくるだけでも息を乱していた
元々頭脳派な彼はあたしを引き上げれる程の体力は残っていない
最後の力を振り絞り亀裂に落ちかけたあたしの腕を掴み歯を食いしばっている
掴まれた腕から伝わる彼のツラさ
疲労に震えた彼の体と悔しそうに険しくなるその顔を見つめあたしは…
腕を掴む彼の手を掴み
『………ごめん』
せめて最後に恋人に見せる顔は笑っていたい
懸命に笑顔を作るあたしを見た彼は目を見開き次に何をするか気がついたようだった
「まさか?……やめろ………駄目だッ!」
彼が間違った事をしないように
あたしは素早く彼の手を腕から引き離し、浮遊感にもう一度包まれる
掴み直そうと宙をかいた彼の手はあたしにはもう届かず、伸ばされた手をあたしも拒み闇へと堕ちていく
「ナマエッっっっ!!!」
大好きな彼の声を聞きながらこの世に別れを決め意識を手放した
なのに…
『………ぁ………っ…?』
目を覚ますとそこは暗闇でもなく
だからといって島で見た森の中でもなかった
背中に感じる柔らかな感触…ベッドだ
でもどうして?ここ最近野宿ばかりで最後にベッドを使った麓の村へは数日かかるはず…
そこまでぼんやりと考えていると、ふと…誰かの気配を感じた
視線をずらし気配がする物を探すとあたしの横たわるベッドの側で椅子に腰掛けたまま本を読む青年が目に入った
「お?目が覚めたか!!」
人間……どうして!!
『………っ!!』
体が本能的に動きあたしは獣のように彼に襲いかかった
「うおっ!痛っ、な、何するんだ!」
ガタンと丸椅子が倒れ青年ごとあたしも床に倒れ込む、仰向けに倒れた彼の腹に馬乗りになりながら胸ぐらを強く掴みあたしは叫んだ
『ここは何処!どうやってこの島に来た!!』
「は?おいおい、まずは話し合おうぜ?」
『話なんてっ、ぅ…うぅ…』
「ほらみろ…急に動くから」
突然世界がグラリと揺れ動いた
目の前が右へ左へと回りだし吐き気とめまいに襲われ青年の胸元を掴んだままでいられない
代わりに自分の口元を抑え体から血の気が引くような感覚に冷や汗を浮かべていると、上半身を起こし向き合うような姿になった青年があたしの背中を優しく撫でてくれた
「海で倒れていたお前を見つけてから三日が経ってる、最低でも三日以上眠っていたんだ…突然動けば体もびっくりしちまうさ」
気持ち悪い
目を開けていられない
青年の話に問いかけたい事があるのに声も出せなくて涙を滲ませていると彼は体を揺らし、あたしの体を軽々持ち上げベッドに寝かせてくれた
「モリー、今すぐ戻ってきてくれ!彼女が目を覚ましたんだがツラそうだ」
何かのポケモン?に話しかけ終えた彼は吐き気を逃がそうと不自然な呼吸をするあたしを見下ろし眉を寄せた
薄っすらと目を開け涙で滲む視界で見た青年は自分の事のようにツラそうで…
だから
体が楽になったら…謝ろうと心に決めた
それから数時間後ー
モリーと呼ばれたピンク色の髪をした女性のお陰で吐き気とめまいが楽になり呼吸がしやすくなった
それでも体を動かすのは駄目だと言われ結局ベッドの背中部分を少し上げてもらい頭の位置を高くしてもらった
ゆったりと椅子に座るような姿勢になったあたしはモリーにお礼を言うと先程の青年に視線を向け直した
『ごめんなさい…急に飛びかかって』
「いいって、こんな真っ昼間から可愛い女の子に馬乗りになって襲われるなんて滅多に出来ない経験だったしな」
ニヤリと笑う青年の頭をモリーがすかさずぶん殴り彼の頭に大きなコブが出来た
「いってぇ!!何すんだ!」
「アンタが変な冗談を言うからだ!!病み上がりの女の子になんて事言ってんの!」
どうやらこれがここでは日常茶飯事なようだ
二人の言い合いに焦りを感じない
普段から気兼ねなく言い合いをしている雰囲気を感じ肩から力を抜いていると部屋の扉が勢いよく開きなだれ込むように少年少女達が床にべしゃりと倒れ込んだ
「お前達っ、ここにはまだ来るなって言っただろ?」
「ごめんなさいフリード!でも私達どうしても彼女が心配で」
「そうそう!それに僕達ちゃんと目を覚ますまで待ってたよ!起きたからもう会ってもいいんでしょ!」
「あのなぁ〜そういう事じゃないだろう?」
腰に手を当て睨む青年に負けじと黒髪の少女と帽子を被った少年が正座したまま抗議し、もう一人の紫の髪の少女はオロオロと両方を見比べていた
『あの…あたしは平気なのでよかったら皆の話を聞かせてくれませんか?』
見ていられず助け舟を出すと子供達はキラキラと目を輝かせバタバタとあたしのベッドへと駆け寄ってきた
「怪我は平気ですか?どうしてあんなとこにいたんですか?」
「ラプラスとは友達なの?」
「貴女は一体何者ですか!」
『ん、んん、ちょっと待ってね?ゆっくりでもいいですかね?』
若さゆえのパワーかな?
次々と勢いよく浴びせられる質問の嵐に戸惑っているとフリードと呼ばれた青年が子供達の肩を掴み
「彼女はまだ目が覚めたばかりなんだ、そんなに焦って聞くもんじゃない」
正直意外だった
彼も面白がって子供達のノリに合わせてくるのかと思ったけど…そこは大人として線引きしているようだった
大人しくなった子供達はしょんぼりと視線を落としベッドから少し離れてくれて、あたしもこれなら…と話しやすく感じた
『えっと…まずは自己紹介をさせていただきますね?あたしはナマエ…皆さんには助けて貰い感謝してます』
ペコリと頭を下げ自分なりに礼儀を示すと子供達も名前を教えてくれた
リコにロイ、そしてドット…モリーも改めて自己紹介をしてくれて最後にフリードと視線がぶつかった
「俺はフリードだ!そしてここは俺達ライジングボルテッカーズのホームでもある飛行船の中だ」
『………飛行船?』
ライジングボルテッカーズ…聞いたことがない
何かのグループの名前だろうか?
キョトンと彼を見あげているとフリードは思い出したように口を開き
「お前を見つけたのは特別なラプラスなんだが…何か知っているか?」
『ラプラス?まさか…』
あたしが知っている仲の良いラプラスは一匹だけ、その子がここにいるのかと前のめりに体を揺らすとリコの腰から見慣れたボールが飛び出しあたしの元へと転がった
「あ!また勝手にボールがっ」
リコが慌ててそのボールを取ろうとし、あたしは咄嗟に彼女の手を掴んでしまった
『どうして……ルシアスのボールを貴女が持っているの?』
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