陰陽万事屋堂
銀時の自宅でもあり職場でもある家のインターフォンが鳴る。
「おーい、新八ィー」
いつものように来客を新八に迎えさせようとしたのだが、生憎だが食器を洗っているようで手が離せないようだった。
「チッ、仕方ねーな……」
渋々ながら深く腰掛けていたソファーから立ち上がり、玄関へと向かう。
扉を開けると、やけににこやかな中年の女性が立っていた。目尻のシワと営業スマイルの筋肉が完全に職人級だ。
「突然すみませ〜ん。風水とかご興味あります?」
「あ。間に合ってます」
そう言って扉を閉めようとしたのだが一歩遅かった。こういったことには慣れているのか無駄のない洗練された動きで足を玄関に滑り込まされ、扉を押さえつけられてしまった。
銀時は瞬時に悟った。
このババア、かなりのやり手だ。
笑顔を浮かべつつも、引き戸にかけてある手には力がこもっており、血管が浮き出ている。
ババアのくせに、やけに力強くね? ババアになると力が強くなる生き物なの? 強くなれる理由を知ったのか?
そんなどうでもいいことに考えを巡らせていたら、これを好機と思ったのかそのまま口を開かれた。
「皆さん必ずそう言うんですけれども、風水って悪いものじゃないんですよ。良い気っていうのは自然発生するものではなくて、良い物を置くことで呼び寄せることができるんですよ。例えばこの玄関。玄関というのは人の出入り口であると同時に気の出入り口でもあってですね。脱ぎ散らかした靴や傘を出しっぱなし、ましてや季節外れの風鈴を置いているなんて論外でして、こういった物を置いてるだけで運気というのは逃げていくんですよ」
イオンの通路に潜むウォーターサーバーの刺客の如くペラペラとしゃべり倒してくる。
キャバクラや居酒屋のキャッチの方がまだ温情があるというのに。前捕まった時、「明日の米を買う金がねェ」って答えたら、「あ……ッスー……」ってフェードアウトしていくぐらいには空気読めてたぞ。
「いや別によくね!? 人ン家の玄関を不躾に語る方が論外だと思いますけどね!?」
「いやいやいや、そんなことございませんよ。玄関というものは運気を呼び込む場所であると同時に、不運を飛び込んでしまう場所でもあるのです。現にあなた、目は死んだ魚のように生気がなく、髪の毛はまるで精神の歪みが現れているかのように天パだらけですよ。これも正しく運気を取り込めていないことの現れでして」
「どっちも生まれつきだ! ほっとけ!!」
好き勝手にしゃべくり倒すババアを前に、銀時の不快指数は血糖値スパイクばりに急上昇していた。
「とりあえずぅ、帰ってもらえますぅ? うち、そういうの必要ないんでェ」
青筋を立てて静かに怒る銀時を尻目に、女性は笑みを絶やさないまま、やたら大きいビジネスバッグをガサゴソと漁る。
「初めましての方にまずご紹介している商品がございましてぇ」
「話聞いてる!? 頼むから聞いてくれよ!!」
これだからババアは嫌いなんだ!! どいつもこいつも人の話を聞きやしねェ!!
女性が取り出したのは、手のひらサイズほどのアクセサリーボックスだ。
やけに仰々しい仕草で蓋を開けると、金褐色の縞模様の球体が数珠繋ぎになっているものが現れる。やけにギラつくそれは、獲物を付け狙う虎のようだ。
「こちら、タイガーアイのブレスレットでして。邪悪なエネルギーを跳ね返し、あらゆる物事を成功へ導く効果があるんですよ。ビジネスを成功へと導いてくれるということで、お仕事の第一線で活躍する男性に特に人気の代物でしてね、大成する方はみんな持っているんですよ〜」
「今、お前という邪悪を跳ね返したいんだけどな」
「こちら普段はお値段19,880円ですが、初回特典サービスとして今ならなんと8,800円でご購入いただけます!」
「高ェよ!! 小学生女児がアクセサリー作れるおもちゃで作ったようなモンに払えるか! そもそも、そんなん買う金がねーっつってんだよ!!」
「それでしたらご安心を。月々わずか千円台からローンが組めまして、初回三ヶ月は支払い不要なんですよ〜」
「どこが安心!? お前はまず、安心という言葉を辞書で引け!!」
「お金がない方にオススメしていますのは、こちらですね。なんと、黄金で作られた招財樹! こちら『財を招く木』や『金のなる木』とも呼ばれる風水置き物なんですよ」
そう言って取り出したのは、金色の木だ。金色の木なんて存在しないから、これは木を模した置き物にすぎない。葉の部分からは、いくつかの五帝銭が赤い紐でぶら下がっている。
そこそこのデカさなのに鞄から取り出した。
お前の鞄は四次元なのか? それともとりよせバッグなの? むしろそっちの方が欲しいんだが。
「こちらを置いておくだけで財運を呼び込んでくれる代物でして。かく言う私も、この木を置いてから金運が舞い込んでくるようになったんですよ〜。この木が持つパワーは凄まじくてですねぇ」
「んなわけねーだろ。そんなハリボテの置き物が」
銀時のその言葉に、女性がピシリと固まる。
「それ、金色のラッカーで塗っただけのフェイク植物だろ」
「な……そ、そんなわけ……」
「あーあ。よりによって俺ん家選ぶとか、ツいてねーなオバハン。ま、だからこそインチキアイテム売りつけられるんだと思うけどよ」
『インチキアイテム』に動揺したのか、女性の目が見開かれた。
「まあ、これでも陰陽師だし? わかるんだよ。そういう気の流れっつーやつ。本物の開運アイテムなら陽の気ってやつが見えるんだが、てめーの持ってるそれには一切感じねーんだわ」
「お、陰陽師……?」
にこやかだった女性の顔が段々と引き攣っていく。
「申し遅れましたァ。坂田銀時、職業・陰陽師でェす」
見せつけるようにして名刺をヒラヒラさせてやる。勿論、胡散臭い笑顔も忘れずに貼り付けておく。目の前の女性からすれば、警察手帳を見せられてるのと心境的にはそう変わらないだろう。
おそらく詐欺であろう風水アイテムをよりにもよって、その道のスペシャリストである陰陽師の家に売り付けようとしたのだから。
「つーわけで、おたくの出番はないの。お分かり?」
「し、しし、失礼しました!!」
女性が脱兎の如く逃げ帰っていく。
「二度と来んじゃねーぞバカヤロー!!」
最後の言葉が女性に届いたかどうか銀時にはわからないが、目的は大声を出して先ほどの鬱憤を晴らすことなので良しとする。
「くっそ……よりにもよって、なんで陰陽師の家に開運商法の販売員が来んのかね……」
ため息をつこうと俯いた、その時だった。家にはなかったはずの物があることに気が付いた。
先程の訪問販売員の女性が最初にオススメしていったブレスレットが落ちていた。
「げ……あのババア、余計なモン落としていきやがって…」
それをつまんで拾い上げる。悪いモノというわけではないが、所詮は偽物のパワーストーンだ。効力など、ないに等しい。ただの飾り。幼い女の子が付けるビーズアクセサリーのようなものだ。
近所に住む子供にでもあげてしまおうかとも思ったが、あの女性が再び訪問してきて「落として行ったものを返せ!」と言い掛かりをつけてきても面倒臭い。
ブレスレットの処遇をどうしようかと頭を悩ませながらリビングへと戻る。
「あれ。お客さんじゃなかったんですか?」
皿洗いが終わったのか、いつの間にかリビングのソファーに座っていた新八にそう訊ねられた。
「ただの詐欺ババアだったわ。あー、マジで時間無駄にした」
銀時自身も、ソファーの空いたスペースにどっかりと身を沈める。
再び、間延びしたインターフォンが鳴り響く。
「あのクソババア……性懲りも無く来やがって……!!」
銀時にしては珍しく瞬発力のある動きで玄関に向かう。
「開運グッズならいらねーっつってんだろ!!!」
玄関の扉を勢いよく開け放った銀時の目の前で、スーツ姿の男が情けない悲鳴を上げた。
「ひ、ひいっ!? す、すみません! ぼ、僕、通販じゃなくて……相談に……!」
目尻に細かく刻まれたシワ、疲れ切って生気が半分ほど抜け落ちた眼差し、姿勢が良いとも悪いとも言えない絶妙な立ち振る舞い、使い古されて所々表面が禿げて安っぽく見える革靴。
見た瞬間、銀時は悟った。
こいつ、運気迷子だ。
「あー……悪ィ、さっきの詐欺ババアと見間違えた。で、何? 転職相談でもしたいの?」
「い、いえ……あの、最近ツイてなくて……そういった相談も聞いてくれるとのことでしたので……」
その声には、会社員特有の乾いた疲れが滲んでいた。
さっきのババアを相手にした疲れが残っていたが、こんな運気が薄弱な男を放り出しておくのも気分が良くない。
「ま、詳しい話は中で聞いてやるよ」
中へ案内すれば、おどおどした動きでソファーに座る中年男性。新八がお茶を差し出したところで話を切り出す。
「んで、最近ツいてないって?」
「は、はい……そうなんです……」
額の汗を色褪せたハンカチで拭いながら、男は答える。
40になっても、いまいち仕事でパッとしないこと。店頭で見かけたパワーストーンを試しに買ってみたところ、案件がひとつ取れたこと。そこから開運グッズを買い漁ってみるも、いまひとつ成果がないこと。風水にも手を出してみたのだが、たいして変わらないこと。
そんな事情を聞きながら、銀時は男の持ち物を盗み見る。
年季の入った鞄には複数のお守り。平成のギャルが持っていたガラケーのようにジャラジャラと付けている。
腕には安っぽい革製の腕時計。文字盤にはチープな金色の龍が掘られている。
胸ポケットからは、金箔入りのボールペンが覗かせている。
典型的な風水商法に陥っていた。
今のところ本人がそれに気付いていないのが幸か不幸か。
……まあ、壺や印鑑買ってねーだけマシか。
人生の運気は逃しても、金だけはギリ守ってるな。それも、いつまで持つかわからねーけど。
男の話を一通り聞き終えたところで柏手を打つ。
「ま、その辺の細けーことはアンタの家の中見せてもらいながらにするか。陰陽師と風水は兄弟みてーなモンだからな。血の繋がりねェけど、法事の時だけ顔出すタイプのな。ネットに転がってるなんちゃって占い師よりよっぽど役に立つぜ」
特に予定もないといことなので、場所を男の家に移すことにした。
男は築十数年と経過しているマンションに住んでいるようだった。
入るなり銀時の目を引いたのは、金色の置き時計だ。亀、というか玄武が時計版を支えているみたいな感じの時計。まごうことなく金メッキ。
そして右側には銅鏡を模した鏡が。しかもこの鏡に映った虚像は少し歪んでいるから、かなり粗悪品な鏡だ。
正面には切り立った山の上で吠える白虎の掛け軸が。
いきなり濃い。テキーラをショットで飲むくらいには強い。しかもライムも塩もなしで、ストレートに来る。良い子は真似すんなよ。
玄関自体は整頓されてるが、とっ散らかっている印象がある。玄関だけでこの調子なら、他の部屋はどうなっていることやら。
……うん。もう帰りたくなってきた。
リビングに上がらせてもらえば凄まじかった。
龍の置き物が七体あった。七体とも色が違う。ドラゴンボールか。神龍の代わりなの? 七つ集めるなら玉だけでよくね? つかなんでこんなにもカラーバリエーションがあるの?
他にも七福神の掛け軸、金色のカエル、金色の招き猫、これまた七色のフクロウ七体、木彫りのクマ……は関係なさそうだな。
うん。よし。帰ろう。
「じゃ、そゆことで。お邪魔しました〜」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ銀さん!? 来たばっかで帰るの早すぎでしょ!」
新八が狩衣を引っ張って、帰ろうとする銀時を阻止する。
「帰りたくもなるわ!! こんな趣味悪ィ部屋見せられたら!! どうぶつの森で、拾った家具だけで飾り付けた部屋の方がよっぽどマシだわ!! 逆に開運グッズよくここまで集めたな!?」
「いやぁ〜、そんなに褒めなくても」
「褒めてねーよ!! つーかカオスすぎるんだよ、この部屋!! 似非開運グッズの見本市か、ここは!? 出店料いくらだ!?」
「懸賞ハガキの旅行に行きまくったオバサンの部屋みたいな感じネ」
あれな。変な店連れて行かれるんだよな。観光地にいる時間よりも、変な店にいる時間の方が長いんだよな。
「ひたすら開運グッズ買い集めていたら、こんな数に……」
「あのなァ……」
呆れたように、銀時が頭をガリガリとかく。
「こういうのは数揃えりゃいいって問題でもねーんだよ。現に集めすぎて部屋がごちゃごちゃしていやがる。これじゃあ入ってくる運も逃げちまうよ」
「そんな……じゃあどうしたら……」
「いきなりグッズ全部捨てろ、までは言わねーよ。置くならせめて、一個か二個にしろ。残りは一旦、押し入れにでもしまっておけ」
「うう……わ、わかりました……」
陰陽師だということが効いているのか、男は存外素直だった。
(陰陽師だっつー肩書、こういう時だけは便利だな……)
元々、生真面目な人種なのだろう。部屋は開運グッズだらけだが、ゴミが放置されているわけではないし、掃除もそこそこ行き届いている。
……そこだけは、運じゃなくて本人の努力だな。
「あの……こういうのも捨てた方がいいのでしょうか……?」
そう言いながら差し出してきたのは、小さな黒い巾着だった。中身を見てみると、かつてはブレスレットであっただろうパワーストーンだ。奇しくも、あの女性販売員が落としていったものと同じものだった。
タイガーアイのブレスレット。
ただし、巾着の中にあったそれはブレスレットの体をなしていなかった。パワーストーンを繋げていたであろうゴム糸が千切れてバラバラになっている。
「これは……?」
「僕が初めて買った開運グッズでして……」
男は訥々と話し始める。
「仕事運が上がるっていうんで試しに買ってみたんですよ。そしたら案件が成功を納めまして。きっとこれのおかげだ、開運グッズやパワーストーンをもっと買えば仕事が成功するかもって、そこからどんどんのめり込んでいったんですよ。結果はあまり良くならなかったですけど」
男は深くため息を吐く。
「ほんとに僕、ダメ人間ですね……」
「別に開運グッズとかパワーストーン買うのが悪いっつーわけじゃねェよ」
銀時の言葉が意外だったのだろうか。男が驚きで目を丸くしていた。
開運グッズを買っているってだけで、時には白い目で見られることもあるからだろう。効果なんてないのに騙された哀れな人間だと。
だが見方を変えれば、アイドルを応援することだって、俳優を好きになることだって、二次元のキャラを推すことだって、広い目で見れば本質はそう変わらない。
「それに頼り切って何もしねーことが悪ィんだ。あくまで補助が目的であって、免罪符じゃねェ。『これがあるから大丈夫だ』って信じて挑戦できるなら、それはもう立派な御守りだろ」
男が持っていたタイガーアイはイミテーションだが、本人が本物だと信じれば本物以上のものになれる。
信は力なり。病は気から。信ずるものは救われる。
信じるって行為はなかなか侮れない。
このタイガーアイを買ってから仕事が成功したのは単なるきっかけにすぎないが、その結果を築いたのは間違いなく男が信じたからだろう。『これを買ったならきっと大丈夫だ』と。
「そのブレスレットには思い出があるんだろ? 無理に捨てる必要はねェよ」
風水的に壊れたものはあまり良くないのは事実だが、初めて成功を納めた品であれば話は別だ。
例え偽物であろうが、イミテーションだろうが、あの男にとっては本物の幸運を導く石。それを捨てさせるなんて、誰ができようか。
「自分を変えたいって思うなら持ち物だけじゃなく、まず自分が変わらなきゃなんねェ。自分の人生は自分だけのものだろ。なら、自分の力で突き進んでいかなきゃ意味ねェよ」
「……そうか……自分がまず変わっていかなくちゃ何も始まらないですもんね……こんな歳になっても気付かないなんて……」
「歳なんて関係ねーよ。他人の言葉で気付いて、反省できることがすげーんだ」
「ほれ」と、男性に投げてよこす。
女性販売員が落としていったタイガーアイのブレスレットだ。
「気付いたあんたなら、もう大丈夫だろ。そいつにゃ俺の念を込めてあっから、ある程度なら背中押してくれるさ」
勿論、念なんて込めていない。
だが、この男に必要なのは大層なお祈りが込められたものよりも、背中を押してやれる心意気だ。
「坂田さん……ありがとうございます……!」
「人間にゃ頼りたくなるものだって必要だろ。それが度を超さなけりゃいいってだけだ。神サマに助けてくださいってただ縋るのと、神サマがバックに付いてるから大丈夫って思うのとじゃ、大きく違ェからな」
「おお……銀さんが陰陽師っぽいこと言ってる……」
「銀ちゃんが珍しく陰陽師っぽいネ……」
「お前ら、誰に調伏されてんのか忘れてるみてーだな」
怒りを滲ませた言葉を返してみるものの、普段はやる気がないから多少は仕方ないだろう。
「少しは、まあ、見直しましたよ」
微妙に照れながらそう言う新八。
そういうのは女の子のツンデレキャラに言われたいんだけどな。竹●彩奈とか、●宮理恵とか。
「その調子で、ガッポリガッポリ稼ぐアルよ。主に私の酢昆布のために」
おめーはなんで俺の師匠的立ち位置のセリフ吐いてんの? 立ち位置的には逆だからな?
つかこいつら、俺に調伏されてる式神のはずなのに、なんでこんなにも尊大不遜な態度なの?
いつもの癖で髪の毛を掻こうと腕を上げた時だった。銀時の袖口から何かが落ちた。
「銀さん、何か落としました、よ……」
新八が拾ったのは、『パチンコ必勝』────と書かれてあるお守りだった。
それを見た途端、新八と神楽の目が白いものに変わる。
「ち、違ェーって! それ持ってるとなァ、玉が沢山舞い込んでくるっていうから!! これさえあれば大勝ち間違い無しってモンで……」
「オメー、さっき自分で言った言葉を繰り返してみろォォォォォォ!!!」
「私の感心返せヨ!!」
ここぞとばかりに地面に転がった銀時に殴る蹴るを仕掛ける。手加減なんて微塵もない。本気で仕掛けにきていやがる。
「ま、待てお前ら! これで勝てたら家賃がチャラに……」
「なったことがねーだろーがよォォォ!!」
「家賃がポッキーに化けて帰ってきたぐらいアルよ!!」
「バカヤロー! 今ポッキーなんて安くても200円超えるんだぞ!! 食えただけありがたいと思え!!」
「論点そこじゃねーよ!!」
散々蹴って殴って満足したのか、私刑攻撃が止む。なお銀時のライフはゼロだ。
「銀さん。暫くの間、実家に帰らせていただきますね」
「私もヨ。暫く話しかけてこないで」
床に倒れ込む銀時に、一瞥もくれることもなく去っていく。
「お前ら式神なのに実家って、どこだよ……」
そんな銀時のツッコミは、風とともに消えていった。
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