雑草

ろく きのこたけのこ



「きのこたけのこどっち派?」
「俺はきのこ」
「俺はたけのこっす」
「言い出しっぺはどうなんだよ」
「おれぇ〜〜?たけのこ!」
「ハ〜?きのこ劣勢じゃん。お前は?」
どうして当然のように話に入れるんだろうこの人達。

別にどっちとかこだわりないですね。と言っても、食い下がってきそう。

そうだなぁ。
煙を吐きながら考えて、答えた。
「よく食べるのはきのこですね」
「お?!分かってんじゃねーか〜!!」
腕を首にまわされて赤さんに強引に引き寄せられた。

「ン〜〜〜ッッ!!わいろだー!!」
賄賂ではないです。俺がするの?

「不正っすね無効無効」
「それ〜!フセーだフセー!むこーむこー!」
果たしてピンクさんは意味がわかっているのだろうか。

「まぁでも、俺はどっちかと言うとパイの実すけどね。よく食べんの」

菊池くんのこの言葉を皮切りに、きのこたけのこ論争はなんのチョコお菓子が好きかに変わった。


「やっぱ最後までチョコたっぷりトッポだろ」
「そんなチョコ食いたいなら板チョコ食っててくださいよ、ッてぇ!!!」
痛そうな肩パン。どうして喧嘩を売るんだろう菊池くん。痛いの好きなの?

「ハイハイハイッ!おれはヤンヤンつけボー!!!」
「「「あーー」」」
「ふふん」
ウンウン暫く唸っていたピンクさんの答えに納得する声があがった。
ぽいなぁ、と思う。どうしてドヤ顔を決めているのかは分からないけど。


釣られたわけじゃないけど、帰りにスーパーでヤンヤンつけボー久しぶりに買って帰ろうかな、と思った。
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