中間テストですよ
いよいよ
って決意をして。
2日、経った。
経って、しまった。
2日目の、昼休みが現在。
「俺オワタでは…?キレそう」
キレてる。
こんなギリギリを生きるなら、昨日の晩に惶が「権現寺シメるか」って言ってきたのを止めなきゃ良かったか????
教室の机の上で頭を抱える俺を上野達が心配そうに見ていた。
2日間、俺は陰キャなのに本当によく頑張ったと思う。
監視カメラにたまたま奇跡的に映らなかった人がいると仮定して、休み時間になったら他クラスに話を聞きに行って、小森ネットワークから話も聞いて。放課後にはいろんな部活に顔を出して。
それでも、何もなかった。
シメるか?シメない他はもう無い???
血走った目でブツブツ呟く俺は間違いなく狂人。引かないでくれ委員長。これは仕方ないんだ。
「柴!俺は他校に行っても友達だからな!文化祭とか行くからな!!」
「うるせえ馬鹿!」
「シンプルに暴言!!!」
行くなら共学にしてくれよな!とほざく岩田に再度暴言を吐いて項垂れた。
馬鹿も言ってきたようなことをクラスメイトから今日で両手の数を上回る程言われた。
お前ら他人事だと思ってなあ……。
当然ながら校内掲示板の噂が広まっているからだった。俺が色んなところに話をしに行っている事もあり、噂は本当だと知れ渡ってしまった。これは掲示板内をまだ暗躍してくれてる南部さんからの情報。俺は面倒でもう見てない。
やれることはもう無いか?と考えながらも、悲しいことに思考は次のステップのことを考え出していた。
姉さんとお義兄さんへの謝罪と、学校をどうするか、だ。
灰になったジョーのように、死んだ目で顔に薄ら笑いを貼り付けた。
フ…フフ…もし退学になったら……馬鹿が言ったように俺も……共学がいいなァ………。
「ねぇ、柴君」
燃え尽きて白くなった俺の隣に来て、内緒話でもするかのように唐突に遠坂が耳打ちをしてきた。
顔を覗き見るも、感情は特に見えなかった。一体どうしたのか。と思いつつ、動かし始める口元に耳を寄せた。
「今日が期限なんだよね?」
頷く。
「……もし、今日柴君が証明できなかったら、その時は……」
その時は……?
言葉を区切る遠坂に、次の言葉はなんだと耳を澄ます。
「その時は僕が」
プルルルルルルル、プルルルルルルル!!
遠坂の声を遮って主張を始めたのは俺の携帯だった。遠坂に謝って携帯の画面を確認すると、塩島風紀委員長から。職員室で番号を交換して以来、掛けてくることが無かったし会わなかったから驚く。
取り敢えず出ないと。
慌てて応答を押して携帯を耳に当てた。
声が聞こえず、俺から話しかけた。
「…あの、もしもし?」
「もしもし柴君ですか?」
良かった。聞こえた。
「はい」
「突然で申し訳ないですが、今から至急風紀室に来てください」
今から?!
えっ。と思わず声を出して、教室の時計を見る。5限開始まであと5分も無いけど?!?
電話口じゃ駄目なんですか?と聞く俺。
「今あなたは授業どころじゃないでしょう。シノゴノ言わずに来てください。先生には下痢でも吐き気でも唐突に熱が爆上がりして死にそうでもなんでも言っていいからさっさと来い。お待ちしてますから」
ブツッ。
キレ気味に吐き捨てられ、無慈悲に通話が切れた機械音が耳を通り抜ける。
耳に携帯を当てたまま放心、の状態の俺から、何故か一緒に腰を屈めて真隣で耳を澄ませていた遠坂が俺から携帯を抜き取った。そしてそのまま俺のジャケットのポケットにしまった。
「え……なに……え……?」
困惑して言葉が出ない俺に、遠坂がいつもの笑顔を浮かべた。
「ほら、早く行っておいでよ」
「え…うん…」
急かすように椅子から立ち上がらされる。
俺の様子を見ていた上野は、おれも着いて行こうか?と言ってきたが、お前は授業を受けろ。
じゃあ…と戸惑いながら扉に向かい、振り返る。
「分からないけど、言い訳なら僕らが言っとくから」
「安心してね〜」
さっさと行けと手を払って言ってきた小森と、バイバイと手を振る遠坂。
小森が気遣いをするなんて…。と思ってしまった。
先生にはおれも言っておくから!と教室を出る間際に上野の声が聞こえた。
それは不安。
2人が止めてくれることを祈りつつ、駆け足で風紀室に向かった。
「柴君?今から授業ですよ?」
「先生?!かっ…熱……下痢で保健室に行ってきます!すみませんーー!」
って決意をして。
2日、経った。
経って、しまった。
2日目の、昼休みが現在。
「俺オワタでは…?キレそう」
キレてる。
こんなギリギリを生きるなら、昨日の晩に惶が「権現寺シメるか」って言ってきたのを止めなきゃ良かったか????
教室の机の上で頭を抱える俺を上野達が心配そうに見ていた。
2日間、俺は陰キャなのに本当によく頑張ったと思う。
監視カメラにたまたま奇跡的に映らなかった人がいると仮定して、休み時間になったら他クラスに話を聞きに行って、小森ネットワークから話も聞いて。放課後にはいろんな部活に顔を出して。
それでも、何もなかった。
シメるか?シメない他はもう無い???
血走った目でブツブツ呟く俺は間違いなく狂人。引かないでくれ委員長。これは仕方ないんだ。
「柴!俺は他校に行っても友達だからな!文化祭とか行くからな!!」
「うるせえ馬鹿!」
「シンプルに暴言!!!」
行くなら共学にしてくれよな!とほざく岩田に再度暴言を吐いて項垂れた。
馬鹿も言ってきたようなことをクラスメイトから今日で両手の数を上回る程言われた。
お前ら他人事だと思ってなあ……。
当然ながら校内掲示板の噂が広まっているからだった。俺が色んなところに話をしに行っている事もあり、噂は本当だと知れ渡ってしまった。これは掲示板内をまだ暗躍してくれてる南部さんからの情報。俺は面倒でもう見てない。
やれることはもう無いか?と考えながらも、悲しいことに思考は次のステップのことを考え出していた。
姉さんとお義兄さんへの謝罪と、学校をどうするか、だ。
灰になったジョーのように、死んだ目で顔に薄ら笑いを貼り付けた。
フ…フフ…もし退学になったら……馬鹿が言ったように俺も……共学がいいなァ………。
「ねぇ、柴君」
燃え尽きて白くなった俺の隣に来て、内緒話でもするかのように唐突に遠坂が耳打ちをしてきた。
顔を覗き見るも、感情は特に見えなかった。一体どうしたのか。と思いつつ、動かし始める口元に耳を寄せた。
「今日が期限なんだよね?」
頷く。
「……もし、今日柴君が証明できなかったら、その時は……」
その時は……?
言葉を区切る遠坂に、次の言葉はなんだと耳を澄ます。
「その時は僕が」
プルルルルルルル、プルルルルルルル!!
遠坂の声を遮って主張を始めたのは俺の携帯だった。遠坂に謝って携帯の画面を確認すると、塩島風紀委員長から。職員室で番号を交換して以来、掛けてくることが無かったし会わなかったから驚く。
取り敢えず出ないと。
慌てて応答を押して携帯を耳に当てた。
声が聞こえず、俺から話しかけた。
「…あの、もしもし?」
「もしもし柴君ですか?」
良かった。聞こえた。
「はい」
「突然で申し訳ないですが、今から至急風紀室に来てください」
今から?!
えっ。と思わず声を出して、教室の時計を見る。5限開始まであと5分も無いけど?!?
電話口じゃ駄目なんですか?と聞く俺。
「今あなたは授業どころじゃないでしょう。シノゴノ言わずに来てください。先生には下痢でも吐き気でも唐突に熱が爆上がりして死にそうでもなんでも言っていいからさっさと来い。お待ちしてますから」
ブツッ。
キレ気味に吐き捨てられ、無慈悲に通話が切れた機械音が耳を通り抜ける。
耳に携帯を当てたまま放心、の状態の俺から、何故か一緒に腰を屈めて真隣で耳を澄ませていた遠坂が俺から携帯を抜き取った。そしてそのまま俺のジャケットのポケットにしまった。
「え……なに……え……?」
困惑して言葉が出ない俺に、遠坂がいつもの笑顔を浮かべた。
「ほら、早く行っておいでよ」
「え…うん…」
急かすように椅子から立ち上がらされる。
俺の様子を見ていた上野は、おれも着いて行こうか?と言ってきたが、お前は授業を受けろ。
じゃあ…と戸惑いながら扉に向かい、振り返る。
「分からないけど、言い訳なら僕らが言っとくから」
「安心してね〜」
さっさと行けと手を払って言ってきた小森と、バイバイと手を振る遠坂。
小森が気遣いをするなんて…。と思ってしまった。
先生にはおれも言っておくから!と教室を出る間際に上野の声が聞こえた。
それは不安。
2人が止めてくれることを祈りつつ、駆け足で風紀室に向かった。
「柴君?今から授業ですよ?」
「先生?!かっ…熱……下痢で保健室に行ってきます!すみませんーー!」