中間テストですよ

悲劇の幕開けの音ピーンポーンパーンポーン↑



次の日。
採点を頑張った先生達によるテスト返却のお時間です。

それぞれの点数を見て一喜一憂するクラスメイト達。小森は思っていたより点数が低かったらしく、唸っていた。遠坂は特にリアクションは無く、登校時から気にしていた上野はというと。

残念ながら、英語は赤点だったみたいだが、それ以外は回避したらしく両手を上げて喜んでいた。
良かったな。

今回は結構頑張った俺は、平均97点。
クラス順位は2位。
まぁ、まずまずか。

その日のうちに掲示板に張り出された2年の成績順位を見に行くと、俺は7位だった。
思っていたより俺は頑張ったらしい。
前回に比べると結構順位が上がってるから、今回皆は気を抜いていたのかもしれない。

そして。
通常授業が始まり早速普通に課題を出されはじめ、萎えているクラスメイトが放課後に愚痴をこぼしながら帰る準備をしていた放課後のこと。

俺にとっての悲劇が幕を開けた。

「また明日〜!柴は真っ直ぐ帰るんだよー!」
聞いたことあるなそれ。
「おー。帰る帰る」
「じゃあ僕は定期会だから、また明日」
「僕も用事があるから。柴君たちもバイバイ〜」
「おー、また明日ー」
上野を部活に送り出し、小森と遠坂がそれぞれ用事で教室を出た暫く後。
唐突に放送が流れた。

ピーンポーンパーンポーン…

先生の呼び出しとか?と思いつつ、帰る支度をしていると、机の上に置いていた携帯にラインの通知が途切れ無く来て、画面が明るくなった。内容を見る前に放送が耳に届く。

「あー、2年A組の柴。1人しかいないな。今すぐ生徒会室に来い。以上だ。」

…ピーンポーンパーンポーン…

「…………え」

耳を疑う内容に手を止めて教室のスピーカーを見るも、意味は無い。動かない思考の中、目線だけを光り続けている携帯の画面に落とす。やっと俺に気付いてもらったラインの通知には、"ごめんなさいごめんなさい本当にごめんなさい"…とあった。

送り主は、宗だった。




「な、なんで…?」
16/47ページ