クラスにて




「おーいお前らー、そろそろ期末試験だから提出物とかちゃんと把握しとけよー」

担任の授業中。
現在、残り15分くらいが余った時間。

ズボラに、教壇横の隅の席で座ったまま話す先生を頬杖を付いて見る。
もうそんな時期か。
今回の勉強会はどうなるもんかな。

1番後ろの席から見る景色では、4割が下敷きを仰いでいた。
梅雨の時期な筈がもう夏のような暑さで、リッチな学校の割にはまだエアコンは起動させない点は意見したい。
こういうのって生徒会の意見箱でいいのか？
暑さから自然と思考が移った。

試験が終わったら夏休みだ。
つまり、近々今年の水泳の授業が始まる。
正直洗濯がめんどくさい。
水泳の授業は夏休み中の水難事故への対処を学ぶのが始まりとかなんとか。
水泳用具どこに置いてたっけな。

なんにせよ、それまで平和に過ごしたいもんだ。
でも学祭で事件起こされるのも勘弁してほしい。
そろそろ諦めるとかしない？しないか。

「せんせー！テストで俺らのクラスの平均点高かったらセカンド焼肉やらん？」
「やらねーよ、これはお前らの未来のために頑張れ」
ごもっとも。
「「「ブー！」」」
ブーイングする運動部共。
唇を突き出して参加してる上野に笑った。
真剣な横顔でカメラを構える通常運転の小森を見守った。




「気持ち悪い笑みでこっち見ないで」
「眩しっ至近距離フラッシュやめろ！温かい微笑みだろうが」
「ちぇっ、期末範囲広いからやる気でないー…」
「あはは、頑張ったら皆でご飯でも行く？」