土器土器体育祭

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投げ出された身体は、緩やかに下に引っ張られるような重力を感じた。

落ちるのか。

思ったことはそれだけだった。
しかし、真っ白になった思考は、浮いた身体に当たった衝撃で驚愕に塗り替えられた。

校舎からより遠くに押し出すようにぶつかってきたのは、遠坂だった。

遠坂?!
何して…!!

痛みを感じるほど強く腕を握られ、より校舎から離れるように空中で引っ張られる。


視界が上に向き、なびくジャージの合間に目が痛いほどの青天が見えた。
次に来る衝撃を考える。


目を細め


全身に衝撃が走った。


そして衝撃の後。


そのまま身が沈んだ。
視界が歪み全身にまとわりつく液体。



遠くに水が跳ねる音と、近くはボコボコと聴こえ、視界は空より青く、気泡が浮かんで白かった。
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