土器土器体育祭
戻
すっきりした後、アイスで頭をいっぱいにして教室に戻ると、何故かキラキラした目で床に正座する鮎と、偉そうに腕を組んで椅子にふんぞりかえる小森が居た。
皆は特に何も気にしていない様子。
なぜ。
不審に思い静かに教室に入るとすぐ上野に見つかった。
「柴おかえり〜!ピノ期間限定のあったからそっち買ったよ〜」
なんだと。
「何味?」
「抹茶!」
…まあいいか。ピノは外れねえし。
「よくやった。お駄賃をやろう」
やったー!と喜ぶ上野に近付く。
財布から出した300円を渡している間にも視線。
上野に声を掛けられた時からずっとある視線。
下の方を見る。
変わらぬキラキラした視線を向けてくる鮎だ。
なんで?
本人には声を掛けづらく小森を見た。
「なぁ、何この、これ」
「これって言うな」
はい。
「小森が座らせたのか?」
「違う違う!俺が自主的に!」
元気に挙手する鮎に戸惑いながら頷いた。
そ、そっか。
「俺、ユズくんのこと勘違いしてた…」
「え?はい」
突然語り始める鮎。
何?盗み聞きした時と180度違うけど。
「ユズくんって実は…凄かったんだね…!!」
当然だろ、としたり顔で合いの手を入れる丸君is何。
1人で噛み締めてるけど、ほんと、何があったんだこれ。
何言われたんだ。
一部始終見ていたであろう遠坂に助けを求めた。
「と、遠坂、あの、何があったわけ…?」
「ふふ、柴君の武勇伝、聞いちゃった」
「は??!」
武勇伝???
身に覚えがないけど?!
俺の知らない武勇伝を話すな??!
話した本人であろう人物を見ると、澄ました顔で携帯を正座したままの鮎に向けていた。
「別に嘘は付いてない」
その言い方だと盛ったな?盛っただろ。
あとここぞとばかりに撮るな。
痺れた…と床に崩れ落ちる鮎。君は今盗撮されているんだぞ。目の前で。
俺の預かり知らぬ所で話が収まっていた場は放送と共に解散することになった。
明日は別々に食べることになりホッとする。最も、明日はどうなるかも分からないしな。
クラスのテントに戻ると、いそいそと撮影機材を準備しているチワワズ。いつの間に持っていたのか小森さえもその中に混じっていた。
マジでいつそのゴツいカメラ準備してたんだよお前。
撮影スポットの特等席はここではないらしく、親衛隊と思わしき者共が散っていった。
何しろ次は紅白応援合戦。
親衛隊にとってこれからがメインイベントだ。
すっかりガラガラとなったテントで椅子に座る俺と上野と遠坂。
ふと見渡すと地味ーズ仲間で風紀委員の伊藤が一息ついていた。
お前は白組応援団員じゃないのか。
「お疲れ」
「ヘイゆずきくんじゃん」
「お前…。」
茶々を入れてくる伊藤。
油断も隙もねえ。
「言ってろ。お前は応援団じゃないんだな」
「そ、応援団は3年だけで構成してるからこの時間だけはゆっくりできんだよね。それと、あの1年の子の探し人が柴って分かって委員長、めっちゃ溜め息ついてたぜ」
だろうな。
探し人探しのいとこの鮎に関しては夏目副委員長の予想通りだったらしい。
まるっと投げさせていただきます先輩。
そうこうしているうちに太鼓の大きな音と共に応援合戦が始まったようだった。
「我らが風紀委員長かっけー!」
「かっこいいねぇ」
「かっこいい〜」
「カメラマン多杉」
すっきりした後、アイスで頭をいっぱいにして教室に戻ると、何故かキラキラした目で床に正座する鮎と、偉そうに腕を組んで椅子にふんぞりかえる小森が居た。
皆は特に何も気にしていない様子。
なぜ。
不審に思い静かに教室に入るとすぐ上野に見つかった。
「柴おかえり〜!ピノ期間限定のあったからそっち買ったよ〜」
なんだと。
「何味?」
「抹茶!」
…まあいいか。ピノは外れねえし。
「よくやった。お駄賃をやろう」
やったー!と喜ぶ上野に近付く。
財布から出した300円を渡している間にも視線。
上野に声を掛けられた時からずっとある視線。
下の方を見る。
変わらぬキラキラした視線を向けてくる鮎だ。
なんで?
本人には声を掛けづらく小森を見た。
「なぁ、何この、これ」
「これって言うな」
はい。
「小森が座らせたのか?」
「違う違う!俺が自主的に!」
元気に挙手する鮎に戸惑いながら頷いた。
そ、そっか。
「俺、ユズくんのこと勘違いしてた…」
「え?はい」
突然語り始める鮎。
何?盗み聞きした時と180度違うけど。
「ユズくんって実は…凄かったんだね…!!」
当然だろ、としたり顔で合いの手を入れる丸君is何。
1人で噛み締めてるけど、ほんと、何があったんだこれ。
何言われたんだ。
一部始終見ていたであろう遠坂に助けを求めた。
「と、遠坂、あの、何があったわけ…?」
「ふふ、柴君の武勇伝、聞いちゃった」
「は??!」
武勇伝???
身に覚えがないけど?!
俺の知らない武勇伝を話すな??!
話した本人であろう人物を見ると、澄ました顔で携帯を正座したままの鮎に向けていた。
「別に嘘は付いてない」
その言い方だと盛ったな?盛っただろ。
あとここぞとばかりに撮るな。
痺れた…と床に崩れ落ちる鮎。君は今盗撮されているんだぞ。目の前で。
俺の預かり知らぬ所で話が収まっていた場は放送と共に解散することになった。
明日は別々に食べることになりホッとする。最も、明日はどうなるかも分からないしな。
クラスのテントに戻ると、いそいそと撮影機材を準備しているチワワズ。いつの間に持っていたのか小森さえもその中に混じっていた。
マジでいつそのゴツいカメラ準備してたんだよお前。
撮影スポットの特等席はここではないらしく、親衛隊と思わしき者共が散っていった。
何しろ次は紅白応援合戦。
親衛隊にとってこれからがメインイベントだ。
すっかりガラガラとなったテントで椅子に座る俺と上野と遠坂。
ふと見渡すと地味ーズ仲間で風紀委員の伊藤が一息ついていた。
お前は白組応援団員じゃないのか。
「お疲れ」
「ヘイゆずきくんじゃん」
「お前…。」
茶々を入れてくる伊藤。
油断も隙もねえ。
「言ってろ。お前は応援団じゃないんだな」
「そ、応援団は3年だけで構成してるからこの時間だけはゆっくりできんだよね。それと、あの1年の子の探し人が柴って分かって委員長、めっちゃ溜め息ついてたぜ」
だろうな。
探し人探しのいとこの鮎に関しては夏目副委員長の予想通りだったらしい。
まるっと投げさせていただきます先輩。
そうこうしているうちに太鼓の大きな音と共に応援合戦が始まったようだった。
「我らが風紀委員長かっけー!」
「かっこいいねぇ」
「かっこいい〜」
「カメラマン多杉」