土器土器体育祭
3
「あの人知り合い?!つまり彼氏?!」
なんでだよ。
飛びすぎだろ。
つまりって何だよ。
夏目副委員長が去った途端に騒ぎ出す鮎に突っ込みを入れるのも面倒になり、鮎を置いて歩みを進める。
興奮するその反応には見覚えがあった。
姉貴だ。
…つまり?
導き出される答えに、駆け足で隣に並んできた方を見やり、顔を顰めて重々しく口を開いた。
「…鮎って、腐男子?」
「え!!?!」
ちょっ、声でかい声でかい!!
周囲の好奇の目が訝しげに変わるのが分かり、焦って自身の口元に人差し指を立てて静かにするように合図すると、ハッとしたように両手で口元を抑えた。
辺りをチラッと申し訳なさそうに見た後、ゆっくりと手を離す。
「…なんで分かったの?もしかして、」
「違うからな」
その勘違いはやめろ。
肩を落とす鮎。
「なんだ〜…。でもゆずきくんが腐男子なのは解釈違いだから良かったや」
どういう意味すか?と聞こうと思ったけど返される内容で自滅しそうな予感がしたのでやめます。
それと、姉ちゃんと仲が良い理由については完全に理解した。
さっきとは一転して楽しそうにする鮎は足取りが軽い。
「さっきゆずきくんさ、見つけてどうすんの?って言ったじゃん」
ん?
「うん」
「いっぱいあった!」
「うん…?」
「俺に栄養を聞かせて欲しい!」
……。
「えー……。」
「取り敢えずほら、ライン交換しよ!」
嫌そうな俺の反応は無視された。
携帯片手に勝手に俺のズボンを探り出すのを慌てて止めて、しょうがなくQRコードを見せて交換した。
嬉しそうにしてらっしゃいますが、人前でやめろそういうことすんの。周りが見えないのか?視線に慣れてんの?上野と一緒なの??
呆れていると、「じゃあまたこの後!連絡するね!」と言い放ち、鮎はさっさと走り出してしまった。
この後って…なんだ…?
呆然とする俺の耳に放送が聞こえた。
『それでは午前の部が終わりましたので、13時まで昼食の時間となります!午後からは応援合戦が始まりますので、それまでゆっくりお過ごしください!』
昼食。
って、まさか、この後って……一緒に昼食べるってこと言ってんの…?
周りがそれぞれに捌けていくのを、固まったままの目に映った。
「なんだあのコミュ力…。」
「あの人知り合い?!つまり彼氏?!」
なんでだよ。
飛びすぎだろ。
つまりって何だよ。
夏目副委員長が去った途端に騒ぎ出す鮎に突っ込みを入れるのも面倒になり、鮎を置いて歩みを進める。
興奮するその反応には見覚えがあった。
姉貴だ。
…つまり?
導き出される答えに、駆け足で隣に並んできた方を見やり、顔を顰めて重々しく口を開いた。
「…鮎って、腐男子?」
「え!!?!」
ちょっ、声でかい声でかい!!
周囲の好奇の目が訝しげに変わるのが分かり、焦って自身の口元に人差し指を立てて静かにするように合図すると、ハッとしたように両手で口元を抑えた。
辺りをチラッと申し訳なさそうに見た後、ゆっくりと手を離す。
「…なんで分かったの?もしかして、」
「違うからな」
その勘違いはやめろ。
肩を落とす鮎。
「なんだ〜…。でもゆずきくんが腐男子なのは解釈違いだから良かったや」
どういう意味すか?と聞こうと思ったけど返される内容で自滅しそうな予感がしたのでやめます。
それと、姉ちゃんと仲が良い理由については完全に理解した。
さっきとは一転して楽しそうにする鮎は足取りが軽い。
「さっきゆずきくんさ、見つけてどうすんの?って言ったじゃん」
ん?
「うん」
「いっぱいあった!」
「うん…?」
「俺に栄養を聞かせて欲しい!」
……。
「えー……。」
「取り敢えずほら、ライン交換しよ!」
嫌そうな俺の反応は無視された。
携帯片手に勝手に俺のズボンを探り出すのを慌てて止めて、しょうがなくQRコードを見せて交換した。
嬉しそうにしてらっしゃいますが、人前でやめろそういうことすんの。周りが見えないのか?視線に慣れてんの?上野と一緒なの??
呆れていると、「じゃあまたこの後!連絡するね!」と言い放ち、鮎はさっさと走り出してしまった。
この後って…なんだ…?
呆然とする俺の耳に放送が聞こえた。
『それでは午前の部が終わりましたので、13時まで昼食の時間となります!午後からは応援合戦が始まりますので、それまでゆっくりお過ごしください!』
昼食。
って、まさか、この後って……一緒に昼食べるってこと言ってんの…?
周りがそれぞれに捌けていくのを、固まったままの目に映った。
「なんだあのコミュ力…。」