土器土器体育祭
土器土器体育祭DAY1
玄関で体操着のダルそうな惶を送り出したレアな朝。
体操着に上だけジャージを羽織り、いつも通りの時間に寮を出て、体操着でカラフルに髪を飾った男子達を見て感心しながら下駄箱に到着。
上下長袖のジャージを着て、いつも通りに黒髪を下ろしている遠坂が居た。なんなら通りすがるカラフルなチワワ達と比べるとモノクロに見える。
「おはよ」
「柴君。おはよう」
挨拶をしていると、ドタバタと後ろからやってきたのは上野。半袖半ズボン。
「柴!遠坂くんも!おはよ〜!」
「寝坊でもしたか?」
「楽しみで寝れなくて…」
照れた様に髪を手ぐしで直す上野に通りすがりのチワワからキャッと歓声があがったのを聞きながら「小学生かよ」と心の中で突っ込んだ。
2人と教室まで行くと、既に小森は登校していて、他のチワワと廊下で話し込んでいるのが見えた。
聞こえる会話は、何処のスポットが会長様の写りが良いとかなんとか。
邪魔するのも悪いかと思い、通り過ぎようとしたら「おはよう」と声を掛けられて驚いた。
「え、お、おはよ…」
「上野君」
上野かよ。
おはよ!と元気に返す上野に小森と話していた他のクラスのチワワも挨拶していた。
「…それから、柴と遠坂もおはよう」
「えっ…」
名指ししてきた。今度こそ驚いた。
ツンデレか?
「おはよ!3人共、Aクラスって焼肉懸かってるんだって?頑張ってね!」
コミュ力の高いチワワに思わずどもりながら挨拶を返して小森達と別れて教室に入った。
陽キャなチワワこわい。
教室に入ると、運動部と陽キャが無言でアップを始めてた。
こわい。
てかはえぇよ。
メラメラとやる気に燃えてるクラスメイトを見ながら恐る恐る席に着いた。
「焼肉食べれそうだね」
「おれもめっちゃ頑張る!」
それより俺はこの感じ円陣組みそうで怯えてる。
だってそんな焼肉に魅力感じてない。
担任に心の中で合掌。
そんな中、何人かが窓から運動場を覗いてソワソワしているのが分かった。保護者が続々と来ているらしい。
ちなみに、保護者になってくれている姉貴とお義兄さんはたまたま車を修理に出しているとかで今日来れないらしかった。だから俺は気兼ねなく体育祭を穏やかに過ごせる…予定だ。2人はどうなのか気になった。
「なぁ、上野と遠坂の親って今日来んの?」
「おれの親は仕事で忙しくて無理って」
「へぇ…残念だな」
上野は寂しそうに、「でもいつものことだからね〜」と眉を下げて笑った。
それにどうにか元気付けたくて、「…まあ、お前の勇姿撮ってやるからあとで親に送ってやれよ」と声を掛けたら、うん!おれ頑張るから見ててね!と元気に頷いたから良しとしよう。
上野の視線が横に向いた。
「遠坂くんのとこは?来るの?」
「ううん。多分来ないんじゃないかなぁ?明日体育祭って伝えたら、OKのスタンプだけだったから」
あっけらかんと言った遠坂。
ラインを使いこなす親のノリが軽い。
上野と違い、遠坂は本当に何とも思っていないようだった。
仲悪いのか…?と聞こうと思ったが、ナイーブな話題なのでやめておいた。
キーンコーンカーンコーン、と予鈴が鳴る。
いよいよだ。
体育祭が始まる。
玄関で体操着のダルそうな惶を送り出したレアな朝。
体操着に上だけジャージを羽織り、いつも通りの時間に寮を出て、体操着でカラフルに髪を飾った男子達を見て感心しながら下駄箱に到着。
上下長袖のジャージを着て、いつも通りに黒髪を下ろしている遠坂が居た。なんなら通りすがるカラフルなチワワ達と比べるとモノクロに見える。
「おはよ」
「柴君。おはよう」
挨拶をしていると、ドタバタと後ろからやってきたのは上野。半袖半ズボン。
「柴!遠坂くんも!おはよ〜!」
「寝坊でもしたか?」
「楽しみで寝れなくて…」
照れた様に髪を手ぐしで直す上野に通りすがりのチワワからキャッと歓声があがったのを聞きながら「小学生かよ」と心の中で突っ込んだ。
2人と教室まで行くと、既に小森は登校していて、他のチワワと廊下で話し込んでいるのが見えた。
聞こえる会話は、何処のスポットが会長様の写りが良いとかなんとか。
邪魔するのも悪いかと思い、通り過ぎようとしたら「おはよう」と声を掛けられて驚いた。
「え、お、おはよ…」
「上野君」
上野かよ。
おはよ!と元気に返す上野に小森と話していた他のクラスのチワワも挨拶していた。
「…それから、柴と遠坂もおはよう」
「えっ…」
名指ししてきた。今度こそ驚いた。
ツンデレか?
「おはよ!3人共、Aクラスって焼肉懸かってるんだって?頑張ってね!」
コミュ力の高いチワワに思わずどもりながら挨拶を返して小森達と別れて教室に入った。
陽キャなチワワこわい。
教室に入ると、運動部と陽キャが無言でアップを始めてた。
こわい。
てかはえぇよ。
メラメラとやる気に燃えてるクラスメイトを見ながら恐る恐る席に着いた。
「焼肉食べれそうだね」
「おれもめっちゃ頑張る!」
それより俺はこの感じ円陣組みそうで怯えてる。
だってそんな焼肉に魅力感じてない。
担任に心の中で合掌。
そんな中、何人かが窓から運動場を覗いてソワソワしているのが分かった。保護者が続々と来ているらしい。
ちなみに、保護者になってくれている姉貴とお義兄さんはたまたま車を修理に出しているとかで今日来れないらしかった。だから俺は気兼ねなく体育祭を穏やかに過ごせる…予定だ。2人はどうなのか気になった。
「なぁ、上野と遠坂の親って今日来んの?」
「おれの親は仕事で忙しくて無理って」
「へぇ…残念だな」
上野は寂しそうに、「でもいつものことだからね〜」と眉を下げて笑った。
それにどうにか元気付けたくて、「…まあ、お前の勇姿撮ってやるからあとで親に送ってやれよ」と声を掛けたら、うん!おれ頑張るから見ててね!と元気に頷いたから良しとしよう。
上野の視線が横に向いた。
「遠坂くんのとこは?来るの?」
「ううん。多分来ないんじゃないかなぁ?明日体育祭って伝えたら、OKのスタンプだけだったから」
あっけらかんと言った遠坂。
ラインを使いこなす親のノリが軽い。
上野と違い、遠坂は本当に何とも思っていないようだった。
仲悪いのか…?と聞こうと思ったが、ナイーブな話題なのでやめておいた。
キーンコーンカーンコーン、と予鈴が鳴る。
いよいよだ。
体育祭が始まる。