ウォロセキ140字ssまとめ

【六畳一間】(現パロ)

狭い寝床だからぎゅうぎゅうと身体を寄せ合わせなければいけない。腕の行き場がないから目の前のウォロに抱き付く。
「あら甘えたですか?」
「ちげーよ狭いからだよ」
そう、これはこの寝床が狭いからこうなるのであって、別に甘えているわけじゃない。思ったより心地のいい体温と心音がオレの安眠に繋がっているとか、そんなことは一切無いのだ。


【4LDK】(現パロ)

新たに越した部屋は以前と比べ物にならないくらい広くなった。寝具も広いベッドを新調したというのに、セキはきゅっと小さくなって眠る。狭い寝床の癖が抜けないのだという恋人をぎゅっと引き寄せ抱きしめた。
「なんだよ」
「ふふ、甘えてるんですよ」
「……そーかい」
そう言って控えめに抱きしめ返す彼が愛おしい。



【それを羨望というにはあまりにも】

「まるで枷のようですね」
それは何かと問うた男が首輪を指してそう揶揄した。これは長が代々受け継いでいるものだと親切に答えたというのに、些か失礼ではないか。そんな意味を込めた視線を送ると、彼はにやりと胡散臭い笑みを浮かべながら眉を下げた。
「あぁでも、」「これは存外妬ましい」


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