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【taste of tears】

ぽろぽろ、彼女の頬を零れていく涙。咄嗟に伸びた指はその雫を拭うが拭いきれず、次々と溢れてしまう。あぁもったいない、そう思った時には、ぺろ、と溢れた涙を舌で掬っていた。涙で濡れた彼女の頬は途端に紅く染まっていく。
「い、いま舐め……?」「ごめんね、もったいなくて、つい」「もっ…!?」
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