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【貴方の隣】

彼の整った顔立ちを見る度、こんな石女が隣に居ていいはずがない、そう思ってしまう。でも、そんな彼の隣に別の誰かが居るのを想像するだけで苦しかった。嫌だ、そんなの見たくない。相応しくないのは分かってるけど、彼を好きな気持ちは絶対誰にも負けない!

(そこは私だけの特等席!)

【君の隣】

確かに亡くした家族に似ているというのは決め手だ。でもそれだけで運命を感じた訳じゃない。彼女との多くのやり取りの中で私は幾度となく救われてきた。君の傍に居たい、居て欲しい。今度こそは絶対に失くさない私の光。そこは私の場所だ、誰にも渡さないよ。

(それが歴然とした真実だ)
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