ショートショート
警告
どうしてだろう。
惹かれる度、強くなる。
私の中に鳴り響く警告音は、ライルへの想いが大きくなるにつれて強くなっている。
この人を好きになっては駄目。
どうして?
答えの出ない自問を繰り返す。
こんなにも優しい人なのに。
好きになっちゃいけないなんておかしい。
ライルに触れられる度に苦しくなる。
どうしてダメなの?
こんなにも好きなのに。
「…アニュー? どうかしたのか?」
「ううん、何も。」
「悲しそうな顔をしてる…。」
「何でもないの。」
誤魔化して笑ってみても警告音はやまない。
やめてよ。
もう鳴らないで。
怖い。
怖い。
近づいてくる。
何かが…。
ううん、こんなの気のせいよ、きっと。
きっと、死と隣り合わせのこんな環境だから、怖いだけだわ。
だから、平和になれば、こんな警告音は鳴りやむに決まってる。
だから、ライル。
早く、平和な世界にしようね。
二人で、幸せな時間を過ごせるように。
滅びの時を携えて、何かが忍び寄ってくる。
私とライルを壊しに、何かがやってくる。
足音も無く。
ライル…
ライル…
私を、離さないで。
fin.
どうしてだろう。
惹かれる度、強くなる。
私の中に鳴り響く警告音は、ライルへの想いが大きくなるにつれて強くなっている。
この人を好きになっては駄目。
どうして?
答えの出ない自問を繰り返す。
こんなにも優しい人なのに。
好きになっちゃいけないなんておかしい。
ライルに触れられる度に苦しくなる。
どうしてダメなの?
こんなにも好きなのに。
「…アニュー? どうかしたのか?」
「ううん、何も。」
「悲しそうな顔をしてる…。」
「何でもないの。」
誤魔化して笑ってみても警告音はやまない。
やめてよ。
もう鳴らないで。
怖い。
怖い。
近づいてくる。
何かが…。
ううん、こんなの気のせいよ、きっと。
きっと、死と隣り合わせのこんな環境だから、怖いだけだわ。
だから、平和になれば、こんな警告音は鳴りやむに決まってる。
だから、ライル。
早く、平和な世界にしようね。
二人で、幸せな時間を過ごせるように。
滅びの時を携えて、何かが忍び寄ってくる。
私とライルを壊しに、何かがやってくる。
足音も無く。
ライル…
ライル…
私を、離さないで。
fin.