TALES OF THE ABYSS

(ジェイガイ)

どうしてこうなった




 重い瞼を上げようとすると、頭痛に阻止された。
 それでも朝が来た様子だから、眉間にしわを寄せて俺は目を開けた。
 すると…。

 そこに…。

 信じられないものがある。




 ここは宿のベッドの上だ。
 ふかふかの寝具が何よりの証拠。
 そして、俺は…昨日…どうしたんだ?

 いやそれよりも、
 俺が昨日どういう行動を取ったかに関わらず、
 これはおかしいだろう。

 なぜベッドに寝ている俺の顔の前に、ジェイドの寝顔があるんだ!?

 そして、なぜ、寄り添うように寝てる!?

 ある考えが脳裏を横切る。
 いやいやいやいや、待て待て。
 無い、絶対無いから。

 そんな筈はないのだと、自分に言い聞かせている最中、目の前のジェイドがゆっくりと目を開けた。

「どうしたんです?ガイ。そんな顔をして。」

 待て!そんな優しげな笑顔を俺に向けるな!
 絶対認めないからな!




fin.
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