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●KISS










「イノちゃんさ・・・」

「うん?どしたの」

「・・・・・・あれ」

「あれ?」

「あれ。」

「あれって?」

「観たんだ、けど。」

「なにを?」

「・・・テレビ。こないだイノちゃんがスペシャルゲストで、出てたやつ。色々、レクチャーしてた・・・」

「あー、うん。あれね」

「うん」

「楽しかったよ?」

「楽しそうだった。」

「・・・・・・。」

「でね、イノちゃんさ」

「うん」

「・・・キスって、言い過ぎ」

「ん?」

「しかも頭にキス、してた!」

「あーー、したねぇ・・・」

「どういうお気持ちで!?」

「や。すげえ楽しくてさ、あのセッション。エネルギー貰ったっていうか、もうノリっていうか・・・。え、あの事で、なんか不機嫌なの?」

「だって!」

「えー?」

「ライブで俺にキスするみたいに、してた」

「それ、気にしてたんだ?」

「だって、、」

「隆ちゃんかわいい」

「・・・かわいくなんかない」

「かわいいよ?」

「・・・・・・・・・ごめんね、共演した子達は何にも悪くない、俺が勝手にヤキモチ。」

「隆ちゃん。」

「イノちゃん、ごめんね」

「隆ちゃん、こっち向いて?」

「え?ーーーー・・・っっん」



「ね、口にキスするのも、好きだよって言うのも隆ちゃんだけだよ?」

「ーーーいの・・・」

「好きだよ。」






end




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