round and round (みっつめの連載)













「発売日が決定しました!」



スタジオに到着したばかりの隆一を出迎えて、イノランと和気あいあいと談笑している二人の元へ。
葉山が少々興奮した様子でドアを開けた。
いつもおっとりと物腰穏やかな葉山にしては珍しい。しかし〝発売日決定〟の言葉に、イノランも隆一も納得して破顔した。



「やっと!決まったかー」

「発売⁉お店に俺たちのCDが並ぶって事だよね?」

「そうだよー‼隆を迎えたユニット初!のアルバムだ!!」

「隆一さんにとっては初めての発売日ですね!」

「うん!…ぅわぁ…」




隆一にとっては初めての経験。
発売日と言っても、その光景を目の当たりにしないとイマイチピンとこないのかもしれないが。
自分達が作ったものが世の中に出るという、その言葉の意味を想像するだけで隆一の胸をどきどきさせた。



「で、いついつ⁇」

「八月三十一日です。もうあと…」

「夏の終わりだね?」

「季節が秋に変わる頃だな」

「残暑厳しそうですけどね?」

「ーーー夏の終わり…かぁ」



少しだけ、ここでは無い遠い何処かを見るように。
隆一がスタジオの窓から外へと視線を飛ばす様子を、イノランは何も言わずにじっと見つめていた。












「りゅーう!」

「イノちゃん」

「お疲れ。なぁ、飯食って行かないか?」

「うん、いいよ!」


先にスタジオを後にする葉山を見送って。後に残った隆一と共に、スタジオの日によく行く喫茶店へと二人で向かった。

度々二人で訪れるせいか(葉山と三人の時ももちろんあるけれど)喫茶店のマスターとすっかり顔馴染みになり。
席に着くと「いつものください」で、自動的に軽食のプレートが運ばれてくる。

イノランはスクランブル&石窯ブールとコーヒーのセット。
隆一はフレンチトースト&ベーコンと紅茶のセットだ。



「いただきます」

「いただきます」



ひとりの時は、いつも何気無しに心の中で思って終わりの、こんな挨拶も。
隆一と向かい合って食事をするようになってからは、ひとりの時でも声に出して言うようになったイノラン。
嬉しそうに手を合わせる隆一を見ると、隆の前に並んで料理はさぞかし幸せだろうと微笑みを溢した。


のんびりと食事を終えて、二人は外へ出た。


いっつもイノちゃんがご馳走してくれるから、今日は俺がご馳走したい!
そう言って、伝票を掴んで離さない隆一に根負けして。
じゃあ今日はお言葉に甘えて、ご馳走さま…と、イノランはレジ前のポジションを隆一に譲った。

(ーーー本当は俺が何でもしてやりたいんだけどさ)


しかしそんな隆一を見るのも楽しいもんだ。
結局はどんな隆一でも、一緒にいれば心が満たされる。
既に見知った隆一も、まだ見ぬ隆一も。



てくてくと午後の穏やかな道を並んで歩いている時に、イノランはふと疑問が浮かんだ。


「なぁ、隆?」

「ん?」


鼻歌交じりで、ご機嫌な隆一は。
イノランの呼び掛けに少々歩速を抑えて首を傾げた。


「さっき喫茶店で奢ってくれたけど、隆の仕事って給料とかも出るのか?」


何気無い疑問。
隆一がジーンズのポケットから取り出したのはキャラメル色の革の財布。
大切に使っているんだろうな…と窺える、隆一らしい品のいい物だったが。
そこから取り出したのはもちろん日本円。隆一が紙幣と硬貨をシャラリとトレーに置く仕草は、どこか新鮮だった。

そこで出たのが、たった今の素朴な疑問だ。


「空の仕事って、色んなカテゴリーに分かれてんだなぁってのは大体わかってきたんだけどさ。それを統治してる存在があるって事だよな?さっき払ってたお金も、そこから出てるのか?」


そうでなければ、こうして金銭を持つことも不可能だろう。

隆一はイノランの言葉の暫しぽかんとしたが。
すぐににっこりと笑うと、あのね…と教えてくれた。



「空の者を統治する存在はある。実際イノちゃんが言ったように、空の者もお給料が出るんだよ。ーーーでもそれをお金で貰うか、スキルアップのための資材や研修費に充てるか自由に選べるんだ」

「へぇ!」

「お金もどこの国のものでも選べる。逆の今はお金は必要無いってひとは貯めておくこともできる。その辺は、結構自由なんだ」

「そうなんだな。ーーーあ、じゃあ、あの三人が持ってた楽器ももしかして…」

「うん!お給料をしばらく貯めて手に入れたって言ってたよ?」

「その辺は地上のひとと同じだな。欲しい物は自分でって」

「そうだね。…でも、空の者ってそんなにお金として使う機会ってあんまり無いから…」

「ああ、まぁ…そっか」

「俺もずっと貯めてた。欲しい物っていうのもそんなに無かったから。ーーーだからね、イノちゃんとこうして街を歩くようになって、久しぶりにお財布を出したんだよ」


そう言ってもう一度取り出して見せたのは、先程のキャラメル色の財布。よくよく見ると、シルバーの透かしのエンブレムの付いたアンティーク感溢れるものだ。



「このお財布はおじいさんがくれた物なんだ。久しぶりに活躍できて喜んでると思う」

「あ、あの隆に色んな事を教えてくれたーーー?」


度々隆一の口から出る〝おじいさん〟。
微笑んで頷く隆一を見たら、イノランは思ってしまった。


おじいさんに、会ってみたいな…と。









「はい、OKでーす!お疲れ様でした‼」

「ありがとうございました!」



カメラマンのOKサインをもらって、三人はホッと表情を崩した。

アルバムのブックレット用の撮影。
それからCDショップ等に飾られるプロモーション用のポスター撮影。
スタジオの中がグルリと撮影仕様になって、皆んないつもと雰囲気の違う衣装を着て。
メイクを施されて、ヘアセットもして。
初めはどきどきしていた隆一だったけれど、カメラマンからの「お疲れ様!」の言葉をもらって心から安堵した。



「隆ちゃんおつかれ」

「イノちゃん」

「お疲れ様です、隆一さん」

「葉山っち」


隆一を囲んでポンと肩を叩く二人の仲間。
撮影の最中、カメラマンからの指示に最初はぎこちなかった隆一だったけれど。その度に二人は声を掛けて隆一の緊張をほぐしてくれていた。


「どうもありがとう。二人のお陰」

「ん?でも堂々としてたよ、隆」

「こういう撮影、初めてじゃないみたいでしたよ?」

「…そんな事ないよ」


そう隆一は言うけれど。
実際、だんだんと緊張が解れてきた後の隆一の立ち振る舞いには二人も驚いていた。
大人びた艶っぽい表情。
かと思えば、カメラマンからの提案の笑顔にも自然に応えて、柔らかな微笑みを溢す隆一には皆見惚れたものだった。


「あのカメラマンとは何度か一緒に仕事してるんだけど、驚いてたよ。イノラン!どこであんな素敵なひと見つけたの⁉って」

「ぇっ…え?…素…敵⁇」

「特に笑顔が本当に素敵な人だって言ってましたよ?カメラの前であんなに純粋に笑顔を見せてくれるって、なかなか難しいのにって」

「ーーーぁ、あの…褒め過ぎ…」

「だってホントなんだから仕方ない。隆は初めて出会った時からあの笑顔は変わんないもんな。ーーー俺もあの笑顔に惹かれたんだし」

「純粋な笑顔って、隆一さんにぴったりな言葉って気がします。隆一さんが笑ってくれると涼しい風が吹き抜ける感じがするんですよね」

「え、風?」

「ーーーもちろん隆本人の魅力そのものだと思うけど。でも空っていうフィールドを駆け抜けているっていうのも、やっぱり影響してんのかなぁ…とも思うんだ」

「ーーー空」

「全部合わさって、隆の魅力が出来てんだなぁって」





















ザザ…ザ…
ザ…ザン。



夜。

ようやく一日を終えて、隆一は灯台の前で降り立った。







撮影を無事終わらせた隆一は、そのままスタジオ付近の木々の隙間から空へ出た。

灯台まで乗せて行こうか?
そうイノランは声を掛けてくれたけれど。
今日は早い時間からのスタジオ入りで朝のパトロールが十分にできなかった。
だから帰りは空を見ながら帰ると、イノランの申し出を今日は断ったのだ。


「ありがとうイノちゃん、また乗せてね」


そんなふうに申し訳なさそうに言うから、イノランはわかったと笑って見せた。


「仕事の後だから、無理すんなよ」

「うん!イノちゃんも気をつけて帰ってね」


近くのイチョウの木が立ち並ぶ遊歩道まで送って行ったイノランは。
おやすみなさいと手を振る隆一の手首をそっと掴む。


「ーーーイノちゃん?」

「シー…」

「ぇ…」

「ーーーーーおやすみ、隆」



「ン、」


別れ際に降ってきたのはイノランからのキス。
一瞬触れて、もう一度。
二度目は、少し深く、長く。



「ーーーふ、ぅ…」

「隆」

「…っは、ぁ」

「ーーー隆、」

「ん、」

「ーーーーーおやすみ。いい夢を」


そう、イノランは囁いて。最後に額に唇を寄せて。
恥ずかしそうに微笑みながら、ふわりと身体を浮かせる隆一と、手だけは最後まで離さずに。

地上と、空と。
繋がるものは互いの手。

隆一の高度がぐんと上がって、いよいよ指先だけが触れ合って。
するっと離れた瞬間、隆一は地上のイノランにめいっぱいの笑顔を見せた。



「好きだよ、イノちゃん」

「俺もだよ」

「おやすみなさい」







ーーーそんな夜の挨拶を終えてイノランと別れたのは一時間程前だ。
夜の海と空をパトロールしながら、眼下に見慣れた灯台の灯が見えると隆一はホッと息をついて高度を下げた。




ーーーザン…
ザザ…ザー…




「ただいま」


ちゃぷちゃぷと岩場にぶつかる水音に挨拶するように。
隆一は遠く、夜の海を眺めて呟いた。


「ーーー…」


すぐ後ろに建つ灯台の目が回る度、くらい海と空に光の帯が横切っていく。
光が無ければ何も見えない物も、光が照らす事で、闇に紛れて見えない物を映してくれる。
岸壁に並んだ小船、岸の近くに浮かぶブイ、はたまた夜の海面でひと休みの白い鳥の姿までも。




「ーーー空のフィールド…かぁ…」



〝隆一さんが笑ってくれると涼しい風が吹き抜ける感じがするんですよね〟

〝ーーーもちろん隆本人の魅力そのものだと思うけど。でも空っていうフィールドを駆け抜けているっていうのも、やっぱり影響してんのかなぁ…とも思うんだ〟



スタジオで二人が言ってくれた言葉を隆一は思い返していた。
あの時は褒められる事が照れ臭くて、その言葉をじっくり反芻できなかったけれど。
こうして静かな場所で心落ち着けてみると、気づく事があった。



「ーーー俺の中には〝空とか風〟が、染み込んでいるのかなぁ」



フト、思う。
日々当たり前のように空を駆けていると気付かないけれど。
幼い頃からずっと側にあった空も風も、いつの間にか一緒なのかもしれないと。
物腰、仕草。言動や、考え方。
纏う雰囲気…そんなものが。
空と風と隆一とが融け合って、今の隆一をこうして形作っているのかもしれない。


スタジオで初めての経験に緊張する中で。
二人のサポートや心遣いで無駄な力が抜けたのはもちろん。
スタジオの窓から見える空。
それを見る度に、ホッとしたのも事実。

慣れ親しんだ空。
快晴だろうが雨天だろうが、何であれ。
空は隆一の居場所のひとつ。
それは間違いないのだ。




「ーーーそう…か」



その結論を今更ながら見出した隆一は。
目の前の暗い海に、金色に光る道を見つけた気がした。



〝他の選択肢、最幸だと思える道を探そうよ〟


空を棄てて歌を選ぶか。
このままずっと、空の者として生きていくか。

そんな二択に悩んでいた隆一にイノランが言ってくれた言葉。
二択じゃない。
他の選択肢だってあるはずだよ。
それを一緒に探そう。

ーーーその、まだこれは取っ掛かりにすぎないかもしれないけれど。

光の道は、まだ消えずに目の前に続いて見える。




「ーーー共生」


離別に涙を流す程の苦しさを感じるならば、混じり合えばいい。
というより…。
はじめから無理だったのかもしれない。
空と風と歌と隆一。

それを分けるなんて事は。











今年の夏は嵐が来る。


そんな事が空の者の間で囁かれ始めたのはいつ頃からだったか。
そもそも夏の終わり、秋の始まりという季節は天候が荒れる事が多い。

世界中の空に満遍なく存在する空の者達は。
自身が管理している空の天候の状態を絶えず情報交換しあっているのだ。
特に荒天の情報は危機管理の点でも重要とされていた。



季節に囚われず同じ空を管理する隆一、スギゾー、Jと違い。真矢は雷鳴を多く発生させる夏季が過ぎると、来年の初夏まで地球の反対側に移動してしまう。
それ故に他の地域での顔も広かった。






「ーーー今年の夏終わりは荒れるかもなぁ…」



空仲間のちょっとした語らいのひと時。
三人が近況なんかや雑談で和気あいあいとする中に、少々難しいカオをした真矢が合流した。



「真矢、どうした?」

「ん?ーーーいやぁ、(地球の)反対側の仲間からさっき情報もらってさ。向こうは連日荒れ模様だってさ」

「反対側…って。…あ、TERU君とか?」

「ああ、TERUもそうだし、向こうの雲使いもそう言ってる。海水の温度が今年はいやに高い。ほっとくと雲がバンバン発生するから、すぐに雷雲が広がって大荒れになってるってさ」



隆一や、スギゾーもJも。反対側の空にいる隆一の後輩、TERUの人懐っこい様子を思い出していた。
空の仕事に誇りをもっていて、スキルアップの為の昇級試験も受けると言っていた彼の事。

ーーーそんな状態で、昇級試験は大丈夫なのだろうか?と、少々心配になる。嵐なんかが来たら、それこそ試験どころではなくなってしまうのでは…?



「ね、真ちゃん。TERU君の試験って…どう…」

「そうだ!心配な情報ひとつと、あと嬉しいおしらせいっこ!」

「え?」

「これもついさっき報せが来たよ。TERUが試験をパスしたってさ」

「えっ⁉ホント⁇」

「ホントホント!まず隆一さんに会いに行って報せたいって言ってたらしいけど、すぐに引き継ぎの何たらかんたらで直ぐに行けそうにありませんっ…!でもいずれ絶対に行きますからーって」

「すげえじゃん!」

「良かったね。隆はTERUと仲良いし」

「うん!」

「TERUがこっち来るより先に俺が向こうに行くのが早かったら、伝えとくよ。隆も皆んなも喜んでたよって」

「ありがとう真ちゃん!」




嵐の予感で少々翳っていた気分がパッと晴れた。
同じ風使いの、後輩の昇級。
もっともっと広い空を見てみたいと言っていた後輩の願いが叶ったのだと、隆一は心から嬉しかった。




(ーーー皆んなそれぞれなんだなぁ…)



心に願う事。
選ぼうとする未来。
進む中で、悩んで足掻く。
それは皆んなそれぞれ違う。


(俺もーーーようやくね?)


(わかった気がした。一番、素直でいられる道)




TERUと久しぶりに会えたら、そんな話ができればいいと思う。


真矢は忙しそうだ。
じゃあ忙しなくて悪いけど、またな~。
そう言って雷雲にどっしりと乗っかって、雷起こすからお前も来い!と、スギゾーをグイグイ引っ張って遠くの方の黒雲の方へ舵を向けた。
ーーーそして。



「ああ、そういえば隆ちゃん」

「うん?」

「ーーーホントかどうか定かじゃないんだけど。隆ちゃんのじいちゃんって、いたろ?」

「え?あ、俺のおじいさん?」

「そうそう。元風使いの…」

「うん」

「俺じゃないんだけど、見たってヤツが隣の管理区域にいてさ」

「っ…え、」

「ホントかよ~⁇って聞いたんだけど、多分そうだって。見間違い人違いってのもありそうだけど…。でも隆ちゃんのじいちゃんってさ」



「ーーー空の守りびと…」



「新人のテキストにも載るような超優秀な風使いだったろ?だから見違える筈ないってそいつがさ…」

「ーーーっ…」

「隆…」

「真矢、そいつどこで見たって?」

「通りすがりの井戸端会議みたいな感じで聞いた話だから…詳しくはなぁ…。でもそいつの管理してるのはやっぱり海沿いの空だ。ーーーだから海の側だとは思うけど」

「お前なぁ、もーちっと細かく聞いとけよな!」

「だから仕方ねーじゃんかよ!通りすがりのお話だったんだし」

「まぁ、見たっていう情報だけでもさ」

「ホラ!やっぱJはおとなだ!」

「んだとぉ?俺がガキって言いてえのかよ⁇」

「実際スギゾーはすぐ喚くじゃねえか!」

「ぁああぁ~もう!うっせえ‼」




側でわいわいぎゃんぎゃん騒ぐ三人を余所に、隆一は海の向こうに視線を向けて物思いに耽った。
三人の喧騒が遠くなって、脳裏に浮かぶのはずっと前に姿を消した祖父の事。

人の世界で、人として暮らしていると。
そう聞かされてきた。


隆一に空の全てを教えてくれた、風使い。
ーーーそして。
空の守りびと。

空の者であっても、誰もが与えられるものではないその呼び名は。
空の知識や経験はもちろん、その秘める力や、そう呼ぶに相応しい度量や心持ちも必要で。
隆一の祖父は、誰もが認める風使いにして、空の守りびとでもあったのだ。




〝私は今日限りで、この名をお返しします。ーーー人として、これから先を生きて行きたい〟



隆一を育て上げて。
そう言い残して空を去った風使いは。

その後一度も、空の者の前にも。隆一の前にも。
姿を見せる事は無かった。





「ーーーおじいさん」


会えるのなら、会いたい。
会えたら聞きたい事も、話したい事もたくさんあるけれど。
ーーーけれども一番、話してあげたい事がある。





〝ーーーそしていつか、誰かを愛するんだ〟



「好きなひとができたよ」

「そのひとを想うだけで、風がめちゃくちゃになっちゃうくらいの」




ねぇ、俺の恋の話を聞かせてあげる。
だからおじいさんの話も聞かせて欲しい。




「どうして風使いをやめたの?」

「ーーーそれって…愛するひとが、おじいさんにもいたからなの?」




遠く海の向こうに想いを馳せる。
傍らでは、いまだ騒がしい三人の仲間たち。

色々な想いが交錯する中で。
予感された嵐のカケラは。
確かに生まれ始めていた。






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