+++ 2016 バレンタイン企画 +++
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「こんにちはー! ウミネコヤマトですー!!」
「ああ、ご苦労。今行く」
トレーニングを終えた超カルガモ部隊に水をあげながら、チャカは応えた。通用門の方へ向かうと、配達員の男が帽子を取って挨拶をする。チャカは彼が台車に載せて持ってきた荷物の量に驚いた。
「これ全部か?」
「そうなんです。しかも、差出人は全部同じで」
1つにまとめてもらいたかったんですけど、と愚痴を溢す配達員に苦笑いを返しながら、チャカは送り主の名前を見た。
(ミス・アニヴェルセル様じゃないか。何をこんなに……?)
送り状の品名を見て、気が付く。大人の女性らしい涼やかな字で、「チョコレート」と書かれていた。そういえば、今日はバレンタインだったか。今年はまだビビ様からは受け取っていないが、恐らくいつものように夕食のときにデザートとして貰えるのだろう。
チャカは配達員から伝票を受け取り、その1枚1枚にサインをする。伝票を見ていると、だんだんとそれを書いた彼女の気持ちが分かってきた。
「成程な……ミス・アニヴェルセル様は相当な気遣い屋らしい」
配達員は何のことやら、と荷物を降ろしながら首を傾げていたが、全ての伝票にサインを貰い受けると、ありがとうございます! と元気よく挨拶をして、台車を押しながら去って行った。
(さて、と)
残された荷物の山に、チャカは小さく息を吐く。この箱は王へ。この包みはビビ様へ。この袋はイガラムさんとテラコッタさんへ。2人の袋は、中で更に2つに分けられており、青とピンクで色違いにしてある。私とペルの分も同様だった。更に、1番大きな箱に貼られた送り状には、「護衛隊の皆さんへ」と書かれている。
「まさか、護衛隊の者達にまで用意してくださるとは……」
その生真面目さに、チャカは声を出して笑う。箱を開けてみれば、中には小分けにされた袋がたくさん入っていた。護衛隊に隊員がどれくらいいるのか教えたことはなかったと思うが、これだけあれば全員に行き渡るだろう。
「なんとまぁ、気のつくお方だ……」
恐らく、王の分・ビビ様の分・イガラムさんとテラコッタさんの分・私とペルの分・護衛隊の分……と、全て中身が違うのだろう。ひとまとめにして送るのは失礼だろうか、と、身分や階級に応じて苦心したであろう様が、そのたくさんの包みから伝わってきた。
(ビビ様がチョコを配るのと同じタイミングで渡して、護衛隊の皆にはそれぞれ取りに来るように、後で放送でもかけるか)
送り主の彼女の気遣いを無駄にしないように、と、チャカは大量のチョコレートの山を給仕室まで運ぶ。毎日鍛錬を積んでいるチャカの手にもずっしりと重たいそれらからは、彼女の王家に対する温かな想いが伝わってきた。恋人のいない隊員達もさぞかし喜ぶだろう。想像すると、自然と笑みが零れる。
「おーい。ちょっと頼みがあるんだが」
チャカは給仕室の入口の押し戸を背中で押し開け、中で夕食の準備に取り掛かっていた給仕係達に、明るく声を掛けた。
*****
お題配布元:color season様
バレンタイン[2]
もらった想いにそっと微笑む
「ああ、ご苦労。今行く」
トレーニングを終えた超カルガモ部隊に水をあげながら、チャカは応えた。通用門の方へ向かうと、配達員の男が帽子を取って挨拶をする。チャカは彼が台車に載せて持ってきた荷物の量に驚いた。
「これ全部か?」
「そうなんです。しかも、差出人は全部同じで」
1つにまとめてもらいたかったんですけど、と愚痴を溢す配達員に苦笑いを返しながら、チャカは送り主の名前を見た。
(ミス・アニヴェルセル様じゃないか。何をこんなに……?)
送り状の品名を見て、気が付く。大人の女性らしい涼やかな字で、「チョコレート」と書かれていた。そういえば、今日はバレンタインだったか。今年はまだビビ様からは受け取っていないが、恐らくいつものように夕食のときにデザートとして貰えるのだろう。
チャカは配達員から伝票を受け取り、その1枚1枚にサインをする。伝票を見ていると、だんだんとそれを書いた彼女の気持ちが分かってきた。
「成程な……ミス・アニヴェルセル様は相当な気遣い屋らしい」
配達員は何のことやら、と荷物を降ろしながら首を傾げていたが、全ての伝票にサインを貰い受けると、ありがとうございます! と元気よく挨拶をして、台車を押しながら去って行った。
(さて、と)
残された荷物の山に、チャカは小さく息を吐く。この箱は王へ。この包みはビビ様へ。この袋はイガラムさんとテラコッタさんへ。2人の袋は、中で更に2つに分けられており、青とピンクで色違いにしてある。私とペルの分も同様だった。更に、1番大きな箱に貼られた送り状には、「護衛隊の皆さんへ」と書かれている。
「まさか、護衛隊の者達にまで用意してくださるとは……」
その生真面目さに、チャカは声を出して笑う。箱を開けてみれば、中には小分けにされた袋がたくさん入っていた。護衛隊に隊員がどれくらいいるのか教えたことはなかったと思うが、これだけあれば全員に行き渡るだろう。
「なんとまぁ、気のつくお方だ……」
恐らく、王の分・ビビ様の分・イガラムさんとテラコッタさんの分・私とペルの分・護衛隊の分……と、全て中身が違うのだろう。ひとまとめにして送るのは失礼だろうか、と、身分や階級に応じて苦心したであろう様が、そのたくさんの包みから伝わってきた。
(ビビ様がチョコを配るのと同じタイミングで渡して、護衛隊の皆にはそれぞれ取りに来るように、後で放送でもかけるか)
送り主の彼女の気遣いを無駄にしないように、と、チャカは大量のチョコレートの山を給仕室まで運ぶ。毎日鍛錬を積んでいるチャカの手にもずっしりと重たいそれらからは、彼女の王家に対する温かな想いが伝わってきた。恋人のいない隊員達もさぞかし喜ぶだろう。想像すると、自然と笑みが零れる。
「おーい。ちょっと頼みがあるんだが」
チャカは給仕室の入口の押し戸を背中で押し開け、中で夕食の準備に取り掛かっていた給仕係達に、明るく声を掛けた。
*****
お題配布元:color season様
バレンタイン[2]
もらった想いにそっと微笑む
