I'm down.
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「──色々、聞きたいことがあるんだけど」
「──だろうな」
クローゼットの前に突っ立ったまま口を開いたネーナに、ぶっきらぼうに答える。警戒しているのか、傍に来る気はないらしい。俺は小さく溜息を吐いた。
「どうして、助けたの」
「さァな……俺にも分からねェ」
事も無げに答えて、顔を見る。何を言っているのか分からない、といった表情で、ネーナは俺を見ていた。
「私は、殺されても仕方のない事を、何かしちゃったんじゃないの」
「ああ──そのはずだったんだがな」
立ち上がり、ネーナの方を振り返る。ネーナは一瞬びくり、としたが、目だけはじっとこちらを見つめて逸らさなかった。近付くと、頬はまだ上気していて、目にはうっすらと涙が浮かんでいるのが分かる。
「俺は死に恐怖する姿を見るのが好きなんだ。お前みたいな死にたがりなんざ、殺したところで何も面白くねェ」
「──趣味、悪い」
吐き捨てるように言ったネーナの顔を見れば、その表情は言葉とは裏腹に柔らかいものに変わっている。気を良くして、俺は言葉を続けた。
「せいぜいへらへら笑って生きていやがれ。人生が楽しくてしょうがねェときに、殺してやる。だから──」
それまで、傍にいろ。そう告げると、ネーナの目からポロポロと、大粒の涙が溢れ出した。
「──いいの?」
「──ああ」
「また何か、気に障ることをしちゃうかもしれないよ?」
「クハハ。お前が何を企もうと、もう構いやしねェさ」
その企みごと、お前を愛してやる。そう決めた。
お前が何者で、何を企んでいようと。例え海軍大将と事を構えることになったとしても。俺はお前と共に、玉座についてみせる。
ふと見れば、ネーナの唇に1粒、砂が残っていた。手を伸ばし、親指でそれを拭う。え、と顔を上げたネーナと、視線がかち合う。そのまま俺達2人は、どちらからともなく、唇を重ね合わせた。
......To be continued.