不定期開催!オンボロ寮・美食研究会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
静まりかえった夜のオンボロ寮。
窓の外では、庭の古い木々が風に揺れてざわめいている。しかしキッチンの扉を開ければ、そこには不思議と安心するような、甘く香ばしい「醤油と砂糖」の香りが満ちていた。
「ふなっ! ななし、めちゃくちゃ香ばしくてうまそうな匂いなんだゾ! オレ様、待ちすぎて尻尾が絡まりそうだゾ!」
テーブルの上でフォークを握りしめ、身を乗り出しているのはグリム。
その目の前で、ななしは慎重にフライパンを回し、中のタレを煮詰めていた。とろりとした飴色の液体が、丸い餅のような塊に絡んでいく。
「はいはい、今お皿に乗せるからもうちょっっと待っててね」
これは、不定期に開催されるオンボロ寮・美食研究会。誰に教わったわけでもない、元の世界の懐かしい味を再現しては、二人で分け合う密やかな集会だ。
本日のメニュー
お豆腐入りのふわふわ「みたらし団子」
【材料(約10個分)】
・白玉粉:100g
・絹ごし豆腐:100g〜110g(水の代わりに使用)
★みたらし餡
・醤油:大さじ2
・みりん:大さじ2
・砂糖:大さじ4
・片栗粉:大さじ1
・水:100ml
【作り方】
①白玉粉と豆腐をボウルに入れ、耳たぶくらいの硬さになるまで手でよく練る。豆腐を使うことで、時間が経っても硬くならず、栄養価も高まる。
②一口サイズに丸め、沸騰したお湯に入れて浮き上がってから1〜2分茹でる。
③冷水に取って水気を切った後、串には刺さず、そのままフライパンで軽く焼き目をつける。
④★の材料を小鍋で混ぜながら加熱し、透明感ととろみが出たら、団子にたっぷりと絡める。
「完成。『ふわふわみたらし団子』だよ」
「このツヤツヤした光沢……まるで魔法石みたいなんだゾ! 早くいただくんだゾーー!!」
グリムがまさに最初の一つを口に運ぼうとした、その時。
「……随分と賑やかだな。夜の散歩の途中で、この風変わりな香りに誘われたよ」
いつの間にか、部屋の隅に影が落ちていた。
黒いコートを纏い、威風堂々とした角を持つ青年――マレウス・ドラコニアが、静かに、しかし圧倒的な存在感を放ってそこに立っていた。
「ツノ太郎! こんばんは。また招待状を出し忘れちゃったかな?」
「いや、構わない。君の寮から漂うこの香りは、僕の住む茨の谷でも、この学園の食堂でも嗅いだことがないものだった。……ななし、これは何という料理だ?」
マレウスは興味深げに黄金色の団子を覗き込む。
「これは『みたらし団子』っていう、わたしの元いた世界のオヤツだよ。……よかったら、ツノ太郎も食べていく?」
「僕もか? ……ふむ。ヒトの子の作る料理には、いつも驚かされる。喜んで相伴に預かろう」
ななしが手早く皿を用意すると、マレウスは優雅な仕草で椅子に腰を下ろした。彼は差し出された団子を一つ、慈しむように見つめてから、口に運ぶ。
「…………」
「……どうかな?」
マレウスはゆっくりと、その食感を楽しむように咀嚼した。
「……驚いた。これほどまでに柔らかく、それでいて弾力がある。……そして、このソース。塩気と甘みが絶妙なバランスで混ざり合い、温かさが喉を通るたびに心が落ち着くようだ」
「よかった! お豆腐を混ぜたから、普通のよりふわふわしてるんだよ」
「ふな……この団子、まるで雲を食べてるみたいに柔らかいんだゾ! 甘じょっぱいタレが舌の上でトロ~リとろけて、飲み込むのがもったいないくらいだゾこのタレだけでも皿を舐め尽くしたい美味さなんだゾ!」
「豆腐……。あの白い、淡白な食材がこれほど化けるとは。……ななし、君の手にかかれば、どんな平凡な食材も特別な輝きを持つようになるらしい」
マレウスは満足げに目を細め、二つ目の団子に手を伸ばした。学園最強と謳われる彼が、オンボロ寮の質素なテーブルで、甘いお団子を頬張って微笑んでいる。
「ふなー! ツノ太郎、子分の料理が美味いからって一人で全部食うんじゃないゾ! これはオレ様たち美食研究会の貴重なサンプルなんだゾ!」
「ふむ、すまない。あまりに心地よい味だったものでな」
マレウスは最後の一つを飲み込むと、名残惜しそうに空の皿を見つめた。
いつもは周囲から一線を引かれている彼だが、ここではただ夜の散歩の途中で友人の家に立ち寄った青年の顔をしていた。
「……ごちそうさま。今夜は、いつも以上に素晴らしい散歩になった。……ななし、次は何を作る予定だ?」
「まだ決めてないけど……ツノ太郎、何かリクエストある?」
「そうだな……。君が作るものなら、何であっても僕は歓迎するが。今度来る時まで考えておくとしよう」
マレウスは立ち上がり、ななしの頭をそっと撫でた。
「おやすみ、ヒトの子よ。……また、風が君の料理の香りを運んでくるのを楽しみにしている」
マレウスは漆黒のマントを揺らし、夜の闇へと溶けるように去っていった。
「ふなー。アイツ、最後の方は完全に寛いでたゾ! さて、残りはオレ様が全部いただくんだゾ!」
「あはは、そうだね。……次は、もう少し多めに作っておかなきゃ」
誰もいなくなったはずの食堂には、まだ甘辛い温かな香りと少しだけ不思議な余韻が残っていた。オンボロ寮の美食研究会。その扉は、今夜もまた、誰かの心をお腹いっぱいにするために開かれている。
窓の外では、庭の古い木々が風に揺れてざわめいている。しかしキッチンの扉を開ければ、そこには不思議と安心するような、甘く香ばしい「醤油と砂糖」の香りが満ちていた。
「ふなっ! ななし、めちゃくちゃ香ばしくてうまそうな匂いなんだゾ! オレ様、待ちすぎて尻尾が絡まりそうだゾ!」
テーブルの上でフォークを握りしめ、身を乗り出しているのはグリム。
その目の前で、ななしは慎重にフライパンを回し、中のタレを煮詰めていた。とろりとした飴色の液体が、丸い餅のような塊に絡んでいく。
「はいはい、今お皿に乗せるからもうちょっっと待っててね」
これは、不定期に開催されるオンボロ寮・美食研究会。誰に教わったわけでもない、元の世界の懐かしい味を再現しては、二人で分け合う密やかな集会だ。
本日のメニュー
お豆腐入りのふわふわ「みたらし団子」
【材料(約10個分)】
・白玉粉:100g
・絹ごし豆腐:100g〜110g(水の代わりに使用)
★みたらし餡
・醤油:大さじ2
・みりん:大さじ2
・砂糖:大さじ4
・片栗粉:大さじ1
・水:100ml
【作り方】
①白玉粉と豆腐をボウルに入れ、耳たぶくらいの硬さになるまで手でよく練る。豆腐を使うことで、時間が経っても硬くならず、栄養価も高まる。
②一口サイズに丸め、沸騰したお湯に入れて浮き上がってから1〜2分茹でる。
③冷水に取って水気を切った後、串には刺さず、そのままフライパンで軽く焼き目をつける。
④★の材料を小鍋で混ぜながら加熱し、透明感ととろみが出たら、団子にたっぷりと絡める。
「完成。『ふわふわみたらし団子』だよ」
「このツヤツヤした光沢……まるで魔法石みたいなんだゾ! 早くいただくんだゾーー!!」
グリムがまさに最初の一つを口に運ぼうとした、その時。
「……随分と賑やかだな。夜の散歩の途中で、この風変わりな香りに誘われたよ」
いつの間にか、部屋の隅に影が落ちていた。
黒いコートを纏い、威風堂々とした角を持つ青年――マレウス・ドラコニアが、静かに、しかし圧倒的な存在感を放ってそこに立っていた。
「ツノ太郎! こんばんは。また招待状を出し忘れちゃったかな?」
「いや、構わない。君の寮から漂うこの香りは、僕の住む茨の谷でも、この学園の食堂でも嗅いだことがないものだった。……ななし、これは何という料理だ?」
マレウスは興味深げに黄金色の団子を覗き込む。
「これは『みたらし団子』っていう、わたしの元いた世界のオヤツだよ。……よかったら、ツノ太郎も食べていく?」
「僕もか? ……ふむ。ヒトの子の作る料理には、いつも驚かされる。喜んで相伴に預かろう」
ななしが手早く皿を用意すると、マレウスは優雅な仕草で椅子に腰を下ろした。彼は差し出された団子を一つ、慈しむように見つめてから、口に運ぶ。
「…………」
「……どうかな?」
マレウスはゆっくりと、その食感を楽しむように咀嚼した。
「……驚いた。これほどまでに柔らかく、それでいて弾力がある。……そして、このソース。塩気と甘みが絶妙なバランスで混ざり合い、温かさが喉を通るたびに心が落ち着くようだ」
「よかった! お豆腐を混ぜたから、普通のよりふわふわしてるんだよ」
「ふな……この団子、まるで雲を食べてるみたいに柔らかいんだゾ! 甘じょっぱいタレが舌の上でトロ~リとろけて、飲み込むのがもったいないくらいだゾこのタレだけでも皿を舐め尽くしたい美味さなんだゾ!」
「豆腐……。あの白い、淡白な食材がこれほど化けるとは。……ななし、君の手にかかれば、どんな平凡な食材も特別な輝きを持つようになるらしい」
マレウスは満足げに目を細め、二つ目の団子に手を伸ばした。学園最強と謳われる彼が、オンボロ寮の質素なテーブルで、甘いお団子を頬張って微笑んでいる。
「ふなー! ツノ太郎、子分の料理が美味いからって一人で全部食うんじゃないゾ! これはオレ様たち美食研究会の貴重なサンプルなんだゾ!」
「ふむ、すまない。あまりに心地よい味だったものでな」
マレウスは最後の一つを飲み込むと、名残惜しそうに空の皿を見つめた。
いつもは周囲から一線を引かれている彼だが、ここではただ夜の散歩の途中で友人の家に立ち寄った青年の顔をしていた。
「……ごちそうさま。今夜は、いつも以上に素晴らしい散歩になった。……ななし、次は何を作る予定だ?」
「まだ決めてないけど……ツノ太郎、何かリクエストある?」
「そうだな……。君が作るものなら、何であっても僕は歓迎するが。今度来る時まで考えておくとしよう」
マレウスは立ち上がり、ななしの頭をそっと撫でた。
「おやすみ、ヒトの子よ。……また、風が君の料理の香りを運んでくるのを楽しみにしている」
マレウスは漆黒のマントを揺らし、夜の闇へと溶けるように去っていった。
「ふなー。アイツ、最後の方は完全に寛いでたゾ! さて、残りはオレ様が全部いただくんだゾ!」
「あはは、そうだね。……次は、もう少し多めに作っておかなきゃ」
誰もいなくなったはずの食堂には、まだ甘辛い温かな香りと少しだけ不思議な余韻が残っていた。オンボロ寮の美食研究会。その扉は、今夜もまた、誰かの心をお腹いっぱいにするために開かれている。
