監督生と体が入替わるはなし
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「……あ? なんだ、この狭苦しい部屋は……」
レオナ・キングスカラーは、不快感と共に目を覚ました。
いつもならサバナクロー寮の自室で、ラギーが叩き起こしに来る時間だ。だが、背中に感じるベッドの感触は安っぽく、鼻をつくのは草木の匂いではなく、オンボロ寮特有のカビ臭い空気。
(……昨日の実験演習で混ぜた薬か)
舌打ちをしながら起き上がろうとして、レオナは致命的な違和感に動きを止めた。……股間が、スースーする。
「おい、冗談だろ……」
自分の口から出たのは、可愛らしくも凛としたななしの声。
慌ててシーツを剥ぎ取ると、滑らかな太ももがあった。
「あの草食動物……。よりによって、このオレをこんな弱そうな体にしやがって……!」
レオナはななしの華奢な指で、本来なら「あるはずの場所」を虚しく確認し深く溜息をついた。
◇
一方、サバナクロー寮のレオナの部屋。
「ひゃ、ひゃあぁぁぁぁ!?」
レオナの筋骨隆々な体で目覚めたななしは、鏡を見て絶叫した。
視点が高すぎて天井が近い。そして何より、寝巻き(というかほぼ裸)の状態で剥き出しになった彫刻のような腹筋と、その下にある――「男」としての圧倒的な存在感。
「な、なにこれ……! 重い! 下の方が、なんか凄く存在を主張してる!」
ななしが、レオナの大きな手で恐る恐るズボンの中を確認しようとしたその時、ドアが勢いよく開いた。
「レオナさーん! いつまで寝てんスか、遅刻……って、うわっ! レオナさん、何自分の股間マジマジと見てんスか。朝から元気っスね」
「ラ、ラギーくん!? 違うの、これは……!」
レオナの低い野太い声で必死に弁解するななしに、ラギーは引き気味に笑う。
「???寝ぼけてんスか?いや、いいんスよ。男だし。でも、そろそろ準備しないと授業に間に合わなくなるっスよ。ほら、さっさと着替えて!」
◇
二人は授業をサボり、人目のつかない場所で合流した。
ななしの体に入ったレオナは、スカートをこれでもかと短く捲り上げ地べたに胡坐をかいて座っていた。
「おい、ななし。オレの体の扱い気をつけろよ。特にその……下の方は面倒なことになるからな」
レオナはななしの顔で、ニヤリと下卑た笑みを浮かべる。
「レオナ先輩! 私の体でそんな座り方しないで! それに、レオナ先輩の体……歩くたびにアソコが揺れて、どうしていいか分からないんです!」
「知るか。それが男だ。それよりお前のこの体。さっきから色んな野郎が言い寄ってきては腰やら肩やらに触ってきやがる。ったく、どいつもこいつも隙あらば盛りやがって」
レオナは苛立たしげに、ななしの首筋を掻いた。
◇
戻るための条件。
それは「互いの体温を極限まで近づけ、相手の価値を認めること」。
二人は誰もいない調合室に忍び込んだ。
「レオナ先輩……極限まで近づけるって、まさか……」
「……ま、手っ取り早いのはアレだろ。お前、オレの体でオレを満足させてみろよ」
レオナはななしの小さな指で、自分の体のシャツのボタンを外していく。
「そんな、無理ですよ! 恥ずかしすぎます……!」
「ハッ、腰が引けてんぞ」
レオナが、ななしの唇で、レオナの耳元に熱い吐息を吹きかける。
その瞬間、レオナの体の野性的な本能が跳ね上がった。
「あ……っ、レオナ先輩の体が、すごく熱い……」
「当たり前だ。オレが今、お前の柔らかくて美味そうな体になっちまって興奮してんだからな。……まあ、中身はオレ自身なのが悪趣味だが」
二人が肌を密着させ、互いの雄と雌の境界線が曖昧になった瞬間、視界が強烈な光に包まれた。
◇
「……ふぅ。……戻ったか」
レオナは馴染みのある自分の体の重厚感と、下半身の熱い疼きを感じて、短く息を吐いた。目の前には顔を真っ赤にして涙目で自分を見上げるななし。
「戻った……本当によかった……」
「………おい、ななし」
レオナは、ななしを壁に追い詰め、大きな手でその顎をクイと持ち上げた。
「……お前、オレの中身が入ってた時のこと忘れるなよ」
「え、なんで……」
「……ったく。あんな経験させられたら、もう他の男に触らせるわけにいかねぇ。今日の夜、サバナクローに来い。お前の体に入ってた時、確認できなかった続きを今度はオレ自身で直接教えてやるよ」
レオナは獰猛な肉食獣の瞳で笑うと、ななしの耳朶を甘噛みした。
入れ替わりという災難は、百獣の王の独占欲に、最高に危険な火をつけてしまったようだった。
レオナ・キングスカラーは、不快感と共に目を覚ました。
いつもならサバナクロー寮の自室で、ラギーが叩き起こしに来る時間だ。だが、背中に感じるベッドの感触は安っぽく、鼻をつくのは草木の匂いではなく、オンボロ寮特有のカビ臭い空気。
(……昨日の実験演習で混ぜた薬か)
舌打ちをしながら起き上がろうとして、レオナは致命的な違和感に動きを止めた。……股間が、スースーする。
「おい、冗談だろ……」
自分の口から出たのは、可愛らしくも凛としたななしの声。
慌ててシーツを剥ぎ取ると、滑らかな太ももがあった。
「あの草食動物……。よりによって、このオレをこんな弱そうな体にしやがって……!」
レオナはななしの華奢な指で、本来なら「あるはずの場所」を虚しく確認し深く溜息をついた。
◇
一方、サバナクロー寮のレオナの部屋。
「ひゃ、ひゃあぁぁぁぁ!?」
レオナの筋骨隆々な体で目覚めたななしは、鏡を見て絶叫した。
視点が高すぎて天井が近い。そして何より、寝巻き(というかほぼ裸)の状態で剥き出しになった彫刻のような腹筋と、その下にある――「男」としての圧倒的な存在感。
「な、なにこれ……! 重い! 下の方が、なんか凄く存在を主張してる!」
ななしが、レオナの大きな手で恐る恐るズボンの中を確認しようとしたその時、ドアが勢いよく開いた。
「レオナさーん! いつまで寝てんスか、遅刻……って、うわっ! レオナさん、何自分の股間マジマジと見てんスか。朝から元気っスね」
「ラ、ラギーくん!? 違うの、これは……!」
レオナの低い野太い声で必死に弁解するななしに、ラギーは引き気味に笑う。
「???寝ぼけてんスか?いや、いいんスよ。男だし。でも、そろそろ準備しないと授業に間に合わなくなるっスよ。ほら、さっさと着替えて!」
◇
二人は授業をサボり、人目のつかない場所で合流した。
ななしの体に入ったレオナは、スカートをこれでもかと短く捲り上げ地べたに胡坐をかいて座っていた。
「おい、ななし。オレの体の扱い気をつけろよ。特にその……下の方は面倒なことになるからな」
レオナはななしの顔で、ニヤリと下卑た笑みを浮かべる。
「レオナ先輩! 私の体でそんな座り方しないで! それに、レオナ先輩の体……歩くたびにアソコが揺れて、どうしていいか分からないんです!」
「知るか。それが男だ。それよりお前のこの体。さっきから色んな野郎が言い寄ってきては腰やら肩やらに触ってきやがる。ったく、どいつもこいつも隙あらば盛りやがって」
レオナは苛立たしげに、ななしの首筋を掻いた。
◇
戻るための条件。
それは「互いの体温を極限まで近づけ、相手の価値を認めること」。
二人は誰もいない調合室に忍び込んだ。
「レオナ先輩……極限まで近づけるって、まさか……」
「……ま、手っ取り早いのはアレだろ。お前、オレの体でオレを満足させてみろよ」
レオナはななしの小さな指で、自分の体のシャツのボタンを外していく。
「そんな、無理ですよ! 恥ずかしすぎます……!」
「ハッ、腰が引けてんぞ」
レオナが、ななしの唇で、レオナの耳元に熱い吐息を吹きかける。
その瞬間、レオナの体の野性的な本能が跳ね上がった。
「あ……っ、レオナ先輩の体が、すごく熱い……」
「当たり前だ。オレが今、お前の柔らかくて美味そうな体になっちまって興奮してんだからな。……まあ、中身はオレ自身なのが悪趣味だが」
二人が肌を密着させ、互いの雄と雌の境界線が曖昧になった瞬間、視界が強烈な光に包まれた。
◇
「……ふぅ。……戻ったか」
レオナは馴染みのある自分の体の重厚感と、下半身の熱い疼きを感じて、短く息を吐いた。目の前には顔を真っ赤にして涙目で自分を見上げるななし。
「戻った……本当によかった……」
「………おい、ななし」
レオナは、ななしを壁に追い詰め、大きな手でその顎をクイと持ち上げた。
「……お前、オレの中身が入ってた時のこと忘れるなよ」
「え、なんで……」
「……ったく。あんな経験させられたら、もう他の男に触らせるわけにいかねぇ。今日の夜、サバナクローに来い。お前の体に入ってた時、確認できなかった続きを今度はオレ自身で直接教えてやるよ」
レオナは獰猛な肉食獣の瞳で笑うと、ななしの耳朶を甘噛みした。
入れ替わりという災難は、百獣の王の独占欲に、最高に危険な火をつけてしまったようだった。
