TRIANGLE
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「よし、グリム! 気合入れていくよ!」
「おう! レオナのやつに、オレ様の強さを見せつけてやるんだゾ!」
昼休みの宣言通り、ななしはグリムを引き連れて夕暮れ時のサバナクロー寮へと足を踏み入れた。
一歩入るだけで、むせ返るような野獣の気配と熱気が肌を刺す。ラウンジを見渡すと、中央の大きなソファにレオナが寝そべっていた。
「……やっと来たか、ななし」
レオナは気怠げに片目を開けると、のそりと身体を起こした。その鋭い瞳にななしは一瞬背筋を凍らせるが、すぐに拳を握りしめて一歩前に出る。
「来ましたよ、レオナさん! 逃げも隠れもしません! 今日こそその自慢の髪を頭皮の血行が良くなって二度と寝付けなくなるくらい、完璧にブラッシングして差し上げます!」
「物騒なブラッシングしてんじゃねぇよ」
レオナは不敵に唇を吊り上げると、自分の隣のスペースを軽く叩いた。
「ほら、さっさと座れ。トカゲ野郎がしゃしゃり出てくる前に、俺の時間を消化させろ」
「分かりました!」
ななしがソファに腰掛け、慣れた手つきでブラシを取り出す。レオナの大きな身体がすぐ隣に収まり、彼の心地よい体温と香りが一気に距離を詰めてくる。緊張で心臓がバクバクと音を立てるが、ななしはヤケクソでブラシを動かし始めた。
「ふなぁ〜、オレ様なんだか眠くなってきたんだゾ……」
グリムが早くもラウンジの隅で退屈そうに尻尾を振る中、レオナはななしの手の動きに合わせて気持ち良さそうに目を細めていく。
「……おい」
「なんですか? 力加減、強すぎました?」
「……お前、何が噂されようが俺の側から離れるんじゃねぇぞ。あいつらがいくら騒ごうが、お前を最初に捕まえたのは俺だ」
耳元で囁かれた低く掠れた声にななしの動きがピタリと止まる。独占欲を隠そうともしないレオナの言葉の重みに顔がカッと熱くなった。
「な、何言ってるんですか! 私は物じゃないですし、捕まるとかそういうのは……!」
「こうして手元に置いとかねぇと、面倒なことになるっつってんだよ」
レオナが強引にななしの手首を掴み、自分の方へ引き寄せようとした、まさにその時。
ドォン!! と、扉が凄まじい威圧感と共に押し開けられた。
室内の温度が急激に下がり、ラウンジにいた他のサバナクロー寮生たちが一斉に悲鳴を上げて飛び退く。
「――やはりここにいたか、ヒトの子よ」
緑色の不気味な火花を周囲に散らしながら、冷徹な笑みを浮かべたマレウスが堂々とサバナクローのラウンジへ踏み込んできた。
「ひぇっ!? ツノ太郎!? なんで!? まだ約束の時間じゃ…」
「僕との約束の時間が近づいているからな。迎えに来てやった。……キングスカラー、その汚い手でいつまで僕の友人を掴んでいる?」
マレウスの瞳が光を放ち、周囲の空気がビリビリと放電し始める。
「あぁ? 時間通りにここで俺の相手をさせてんだよ。邪魔すんじゃねぇって言ったはずだ、お坊っちゃま」
レオナがななしの手首を掴む力を強め、マレウスを睨みつける。
サバナクローのラウンジが、一瞬にして一触即発の戦場へと変貌した。
「二人とも!! す、ストップ!!」
ななしのヤケクソな悲鳴が響き渡る中、第一関門であるはずの放課後は早くも大嵐の予感を告げていた。
「おう! レオナのやつに、オレ様の強さを見せつけてやるんだゾ!」
昼休みの宣言通り、ななしはグリムを引き連れて夕暮れ時のサバナクロー寮へと足を踏み入れた。
一歩入るだけで、むせ返るような野獣の気配と熱気が肌を刺す。ラウンジを見渡すと、中央の大きなソファにレオナが寝そべっていた。
「……やっと来たか、ななし」
レオナは気怠げに片目を開けると、のそりと身体を起こした。その鋭い瞳にななしは一瞬背筋を凍らせるが、すぐに拳を握りしめて一歩前に出る。
「来ましたよ、レオナさん! 逃げも隠れもしません! 今日こそその自慢の髪を頭皮の血行が良くなって二度と寝付けなくなるくらい、完璧にブラッシングして差し上げます!」
「物騒なブラッシングしてんじゃねぇよ」
レオナは不敵に唇を吊り上げると、自分の隣のスペースを軽く叩いた。
「ほら、さっさと座れ。トカゲ野郎がしゃしゃり出てくる前に、俺の時間を消化させろ」
「分かりました!」
ななしがソファに腰掛け、慣れた手つきでブラシを取り出す。レオナの大きな身体がすぐ隣に収まり、彼の心地よい体温と香りが一気に距離を詰めてくる。緊張で心臓がバクバクと音を立てるが、ななしはヤケクソでブラシを動かし始めた。
「ふなぁ〜、オレ様なんだか眠くなってきたんだゾ……」
グリムが早くもラウンジの隅で退屈そうに尻尾を振る中、レオナはななしの手の動きに合わせて気持ち良さそうに目を細めていく。
「……おい」
「なんですか? 力加減、強すぎました?」
「……お前、何が噂されようが俺の側から離れるんじゃねぇぞ。あいつらがいくら騒ごうが、お前を最初に捕まえたのは俺だ」
耳元で囁かれた低く掠れた声にななしの動きがピタリと止まる。独占欲を隠そうともしないレオナの言葉の重みに顔がカッと熱くなった。
「な、何言ってるんですか! 私は物じゃないですし、捕まるとかそういうのは……!」
「こうして手元に置いとかねぇと、面倒なことになるっつってんだよ」
レオナが強引にななしの手首を掴み、自分の方へ引き寄せようとした、まさにその時。
ドォン!! と、扉が凄まじい威圧感と共に押し開けられた。
室内の温度が急激に下がり、ラウンジにいた他のサバナクロー寮生たちが一斉に悲鳴を上げて飛び退く。
「――やはりここにいたか、ヒトの子よ」
緑色の不気味な火花を周囲に散らしながら、冷徹な笑みを浮かべたマレウスが堂々とサバナクローのラウンジへ踏み込んできた。
「ひぇっ!? ツノ太郎!? なんで!? まだ約束の時間じゃ…」
「僕との約束の時間が近づいているからな。迎えに来てやった。……キングスカラー、その汚い手でいつまで僕の友人を掴んでいる?」
マレウスの瞳が光を放ち、周囲の空気がビリビリと放電し始める。
「あぁ? 時間通りにここで俺の相手をさせてんだよ。邪魔すんじゃねぇって言ったはずだ、お坊っちゃま」
レオナがななしの手首を掴む力を強め、マレウスを睨みつける。
サバナクローのラウンジが、一瞬にして一触即発の戦場へと変貌した。
「二人とも!! す、ストップ!!」
ななしのヤケクソな悲鳴が響き渡る中、第一関門であるはずの放課後は早くも大嵐の予感を告げていた。
