TRIANGLE
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事件から数日が経ったものの、オンボロ寮の寝室は未だにあの日二人が残していった謎の高級品や山盛りのご馳走で溢れかえったままだった。
「……あぁ、片付けようにも、触った瞬間に何かが起きそうな気がしてならない……」
「オレ様は毎日ご馳走が食べられて最高なんだゾ!」
グリムが山積みの菓子箱を齧る中、ななしは重い足取りで食堂へと向かった。廊下を歩くだけでも、周囲の生徒たちから「おい、あの監督生、サバナクローとディアソムニアを同時に動かしたらしいぞ……」とヒソヒソ囁かれる。
「あ、悪名が学園中に轟いている……」
恐怖に震えながら食券を買おうとした、その時だった。
「――おい。何怯えてやがる、草食動物」
背後から伸びてきた大きな手が、ななしの肩をガシッと掴んだ。振り返るとそこには、気怠げに首を鳴らすレオナが立っていた。
「レ、レオナさん……! 先日はオンボロ寮まで運んでいただき、その、謎の大量の貢ぎ物まで……本当にありがとうございました…」
「……体調は戻ったんだろ。なら、ブラッシングの続きだ。今日こそ逃げんじゃねぇぞ」
レオナが不敵に笑った瞬間、食堂の入り口から強烈な冷気が流れ込んできた。
「僕の贈り物の効能はあったようだな。顔色が良くなって安心したぞ」
緑色の火花を散らしながら、マレウスが堂々と姿を現す。周囲の生徒たちが一斉に蜘蛛の子を散らすように道を開けた。
「ツ、ツノ太郎……! ハーブティー美味しかったです! あの、お部屋の美術品は今すぐ博物館に寄贈した方がいいよね……!?」
「気にするな、ただの部屋の飾りだ。それより、今夜こそ茨の谷の伝承を語り合おう。昨日は邪魔が入ったからな」
マレウスがレオナを冷ややかに見据える。
「あ? 誰が邪魔だって? 悪いがこいつは今日、俺の昼寝に付き合う義務があんだよ」
「ほう。僕の約束を上書きできると思っているのか、キングスカラー」
またしても食堂の真ん中で二人の視線が火花を散らし始める。周囲の空間が再びゴゴゴと鳴り響き、ななしは完全に困惑と絶望の渦に飲み込まれた。
「二人とも……! 食堂で睨み合わないでください!」
ななしの悲鳴が響き渡る中、終わったはずの争奪戦は第二ラウンドの幕を開けようとしていた。
「……あぁ、片付けようにも、触った瞬間に何かが起きそうな気がしてならない……」
「オレ様は毎日ご馳走が食べられて最高なんだゾ!」
グリムが山積みの菓子箱を齧る中、ななしは重い足取りで食堂へと向かった。廊下を歩くだけでも、周囲の生徒たちから「おい、あの監督生、サバナクローとディアソムニアを同時に動かしたらしいぞ……」とヒソヒソ囁かれる。
「あ、悪名が学園中に轟いている……」
恐怖に震えながら食券を買おうとした、その時だった。
「――おい。何怯えてやがる、草食動物」
背後から伸びてきた大きな手が、ななしの肩をガシッと掴んだ。振り返るとそこには、気怠げに首を鳴らすレオナが立っていた。
「レ、レオナさん……! 先日はオンボロ寮まで運んでいただき、その、謎の大量の貢ぎ物まで……本当にありがとうございました…」
「……体調は戻ったんだろ。なら、ブラッシングの続きだ。今日こそ逃げんじゃねぇぞ」
レオナが不敵に笑った瞬間、食堂の入り口から強烈な冷気が流れ込んできた。
「僕の贈り物の効能はあったようだな。顔色が良くなって安心したぞ」
緑色の火花を散らしながら、マレウスが堂々と姿を現す。周囲の生徒たちが一斉に蜘蛛の子を散らすように道を開けた。
「ツ、ツノ太郎……! ハーブティー美味しかったです! あの、お部屋の美術品は今すぐ博物館に寄贈した方がいいよね……!?」
「気にするな、ただの部屋の飾りだ。それより、今夜こそ茨の谷の伝承を語り合おう。昨日は邪魔が入ったからな」
マレウスがレオナを冷ややかに見据える。
「あ? 誰が邪魔だって? 悪いがこいつは今日、俺の昼寝に付き合う義務があんだよ」
「ほう。僕の約束を上書きできると思っているのか、キングスカラー」
またしても食堂の真ん中で二人の視線が火花を散らし始める。周囲の空間が再びゴゴゴと鳴り響き、ななしは完全に困惑と絶望の渦に飲み込まれた。
「二人とも……! 食堂で睨み合わないでください!」
ななしの悲鳴が響き渡る中、終わったはずの争奪戦は第二ラウンドの幕を開けようとしていた。
