6th. Dear friends

 (私だって、ずっとずっと都子ちゃんに会いたかった)
 それは、絵梨香の素直な気持ちだった。
 黙っている絵梨香に都がさらに言葉を重ねる。
 「ごめんね、絵梨香ちゃん。本当にごめんなさい」
 そう言って深く頭を下げた。
 すると、
 「都子ちゃん、私のほうこそごめんね」
 「絵梨香ちゃん?」
 都子が驚いて顔を上げる。
 「どうして絵梨香ちゃんが謝るの?」
 都子の問いかけに、絵梨香は苦く笑った。
 「私ね、本当は、都子ちゃんのこと恨んでた。無視したことじゃなくて、大好きな都子ちゃんが、私の事を嫌いになったんだと思ってたから。それがすごく悲しくて、私だけが親友だと思ってたのが悔しくて。――でも、違ってたんだね」
 「絵梨香ちゃん……私のこと、許してくれるの?」
 都子がそう尋ねると、
 「うん」
 絵梨香はしっかりと頷いた。
 「絵梨香ちゃん、ごめんね。本当に本当にごめんなさい」
 泣きながら謝る都子に、絵梨香はぎゅっと抱きついた。
 「都子ちゃんに会えて良かった。都子ちゃんの本当の気持ちが聞けて良かった。都子ちゃんが、このくまを大事にしていてくれたことを知ることが出来て、私、とっても嬉しいよ」
 「絵梨香ちゃん、ありがとう。私も良かった。絵梨香ちゃんに会えて、こうやって伝えることが出来て」

 二人はしっかりと抱き合い、泣きながら笑った。
 それから、都子は絵梨香の肩をつかんで、絵梨香の体をくるりと反転させた。
 絵梨香の視界に、またベッドに横たわる自分の姿が入ってくる。
 絵梨香は思わずうろたえた。
 だが、そんな絵梨香に、都子は力強くこう言った。
 「大丈夫、怖がらないで」
 「でも……」
 「あなたは死なない。絶対に死なせたりしない」
 「え?どういうこと?」
 絵梨香が驚いて都子を振り返ると、
 「絵梨香ちゃん、生きて――」
 都子はそう言ってにっこりと笑い、思い切り絵梨香の体を突き飛ばした。


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