エスパーと天使~小話~
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成長しない看病
シンは看病が下手くそだと思う。小さい頃も、今も。
初めて風邪ひいたのはラボから逃げ出した直後のことだったかな。私が熱出して、とりあえず水いっぱい飲んで寝てれば治るって感じでひたすら添い寝してた。今思えば「薬買えよ」ってなるけど。
「っ……!?」
「熱すげーな」
今だって、体温測るとかいって私のおでこにシンのおでこをくっつけてきた。
今のは……シンのせいよ。唇に吐息がかかって、真っ直ぐな猫目で見つめられて、包み込まれそうな力で頭を撫でられる。そんなことされたら、そりゃドキドキするにきまってるでしょ。追いうちかける気?
「でもお前、ずっと言ってんじゃねえか。そばにいてって」
「言わないでよ!」
わかったわかったとシンが両手をあげて離れれば、今度はガードする気力も残っていない心を勝手に読まれて恥ずかしくなる。皮膚に血が集まってる気がする。また体温上がっちゃうでしょ。風邪うつっちゃうし、大人しく体温下げさせてよ。
「おまえが寝たら部屋出るから」
でも、寂しいのも本当。重ねられたシンの手を、私はなけなしの力で握り返した。
シンは看病が下手くそだと思う。小さい頃も、今も。
初めて風邪ひいたのはラボから逃げ出した直後のことだったかな。私が熱出して、とりあえず水いっぱい飲んで寝てれば治るって感じでひたすら添い寝してた。今思えば「薬買えよ」ってなるけど。
「っ……!?」
「熱すげーな」
今だって、体温測るとかいって私のおでこにシンのおでこをくっつけてきた。
今のは……シンのせいよ。唇に吐息がかかって、真っ直ぐな猫目で見つめられて、包み込まれそうな力で頭を撫でられる。そんなことされたら、そりゃドキドキするにきまってるでしょ。追いうちかける気?
「でもお前、ずっと言ってんじゃねえか。そばにいてって」
「言わないでよ!」
わかったわかったとシンが両手をあげて離れれば、今度はガードする気力も残っていない心を勝手に読まれて恥ずかしくなる。皮膚に血が集まってる気がする。また体温上がっちゃうでしょ。風邪うつっちゃうし、大人しく体温下げさせてよ。
「おまえが寝たら部屋出るから」
でも、寂しいのも本当。重ねられたシンの手を、私はなけなしの力で握り返した。