エスパーと天使~小話~
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お守り
客の来る時間帯が過ぎ、店長とバイトリーダー(自称)が配達で出ていった店内は閑散としている。ルーもひととおり肉まんを完成させ、アヤも品の補充が終わったところでカウンターで一息ついていた。
「どうしたの? シャオタン」
頭にはてなを浮かべながらアヤを見つめるルー。その目はアヤの顔というより、ちょっと下のほうを見ていた。
「なんで肩に垂らしてるの?」
四葉の髪飾りでゆるく留められ、肩に垂らされたアヤの髪束をすくいながらルーは問う。シンや坂本と同じく元殺し屋のアヤ。出会ったとき、というか弾商会を潰したときもこの髪型だった。掃除してるときとかも、ちょくちょく髪を撫でて整えている。邪魔なんじゃないか、と不思議に思っていた。
「まあそれはそうなんだけど……」
肩で光る四葉を眺めて迷いの沈黙が少し流れた末に、アヤはトン、と四葉の髪留めを指して口を開いた。
「これが近くに見えると、安心するからかな」
「大事なものなのカ?」
「いつかの誕生日、シンがくれたものなの。お守りみたいなものかな。これ見ると、絶対負けないって気持ちになるの」
アヤは四葉を愛しそうに見つめながら、優しい声色でつぶやいた。
――こいつら、なんで付き合わないのかネ。
ルーの疑問は増えるばかりであった。
客の来る時間帯が過ぎ、店長とバイトリーダー(自称)が配達で出ていった店内は閑散としている。ルーもひととおり肉まんを完成させ、アヤも品の補充が終わったところでカウンターで一息ついていた。
「どうしたの? シャオタン」
頭にはてなを浮かべながらアヤを見つめるルー。その目はアヤの顔というより、ちょっと下のほうを見ていた。
「なんで肩に垂らしてるの?」
四葉の髪飾りでゆるく留められ、肩に垂らされたアヤの髪束をすくいながらルーは問う。シンや坂本と同じく元殺し屋のアヤ。出会ったとき、というか弾商会を潰したときもこの髪型だった。掃除してるときとかも、ちょくちょく髪を撫でて整えている。邪魔なんじゃないか、と不思議に思っていた。
「まあそれはそうなんだけど……」
肩で光る四葉を眺めて迷いの沈黙が少し流れた末に、アヤはトン、と四葉の髪留めを指して口を開いた。
「これが近くに見えると、安心するからかな」
「大事なものなのカ?」
「いつかの誕生日、シンがくれたものなの。お守りみたいなものかな。これ見ると、絶対負けないって気持ちになるの」
アヤは四葉を愛しそうに見つめながら、優しい声色でつぶやいた。
――こいつら、なんで付き合わないのかネ。
ルーの疑問は増えるばかりであった。