エスパーと天使~小話~
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
あったかい
こんなに幸せでいいのだろうか、と最近戸惑うようになった。
湯たんぽを抱きしめるように私をがっちりホールドしているシン。うなじにシンの顔が当たっていて、寝息がくすぐったい。ラボから逃げ出して2人で暮らすようになってからダブルベッドで寝るのは当たり前のことだった。シングル2つより経済的にお得だし部屋のスペースを取りすぎることもなかったから、ちょっと狭くても我慢していた。それなのに、恋人同士になってからシンがずっと引っ付いているから、スペースいっぱい使ってた狭いダブルベッドがやけに広く感じるようになった。
脇の下でシンの腕がもぞもぞと動く。掌がパジャマ越しに胸の側面を撫で始めた。
「んっ……起きてるでしょ」
「んー、もうちょい、このまま」
くすぐったくて思わず脇をしめたけど、手首より先の動きはゆるまない。最初はむずむずしてこの手をどけていたけど、何回もしてくるから「これはシンの手癖だ」と割り切ってもうそのままにした。
シンに対する行き場のなくて切ない気持ちが恋だと知って、さらけだしていいんだとわかったとはいえ、怖い。幸せすぎて。だって最近まで10年近く殺し屋してたわけだし。私にとって大きすぎる幸せを受け止めるにはまだ慣れてなくて、変な感じだ。
「それでいいんだよ」
「うーん……」
ノーガードでの思考にシンが反応したけど、シンにしては珍しくはっきりと断定してきたから、私は釈然としない声を漏らした。
「守りてえモン増やすと強くなんだってよ。坂本さんがいってた」
「守りたい、もの?」
「お前を守るのは変わんねえけど、今はそれだけじゃねえ。みんなとの日常も……大好きなお前との幸せも」
シンも同じなんだ。そんなこと言われたら、シンの腕からはしばらく抜け出せそうにない。私はシンの腕に自分の腕を重ねた。私ももう少し、あったかさを堪能してもいいよね。
再び起きたときには、もうお昼前になっていた。
こんなに幸せでいいのだろうか、と最近戸惑うようになった。
湯たんぽを抱きしめるように私をがっちりホールドしているシン。うなじにシンの顔が当たっていて、寝息がくすぐったい。ラボから逃げ出して2人で暮らすようになってからダブルベッドで寝るのは当たり前のことだった。シングル2つより経済的にお得だし部屋のスペースを取りすぎることもなかったから、ちょっと狭くても我慢していた。それなのに、恋人同士になってからシンがずっと引っ付いているから、スペースいっぱい使ってた狭いダブルベッドがやけに広く感じるようになった。
脇の下でシンの腕がもぞもぞと動く。掌がパジャマ越しに胸の側面を撫で始めた。
「んっ……起きてるでしょ」
「んー、もうちょい、このまま」
くすぐったくて思わず脇をしめたけど、手首より先の動きはゆるまない。最初はむずむずしてこの手をどけていたけど、何回もしてくるから「これはシンの手癖だ」と割り切ってもうそのままにした。
シンに対する行き場のなくて切ない気持ちが恋だと知って、さらけだしていいんだとわかったとはいえ、怖い。幸せすぎて。だって最近まで10年近く殺し屋してたわけだし。私にとって大きすぎる幸せを受け止めるにはまだ慣れてなくて、変な感じだ。
「それでいいんだよ」
「うーん……」
ノーガードでの思考にシンが反応したけど、シンにしては珍しくはっきりと断定してきたから、私は釈然としない声を漏らした。
「守りてえモン増やすと強くなんだってよ。坂本さんがいってた」
「守りたい、もの?」
「お前を守るのは変わんねえけど、今はそれだけじゃねえ。みんなとの日常も……大好きなお前との幸せも」
シンも同じなんだ。そんなこと言われたら、シンの腕からはしばらく抜け出せそうにない。私はシンの腕に自分の腕を重ねた。私ももう少し、あったかさを堪能してもいいよね。
再び起きたときには、もうお昼前になっていた。