もう一人の生きる伝説~小話~
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若狭は静紀の手首をパシッと掴み、人の声がガヤガヤと入り混じる表通りから姿を消す。路地裏の影は寂れた建物の灰色を強調していた。
「ちょっ、なんだ」
若狭は静紀の両肩を握り、彼女を壁に押しつける。ストンと表情を消し去ったかのような顔で彼女を至近距離で見つめた。
事の始まりは数分前。デートの待ち合わせに来た若狭は、静紀が男四人に絡まれているのを目撃。またいつものことかと、彼は不埒な男どもを牽制しに近づいた。だが、若狭が凄む前に静紀が言葉と威圧だけで男たちを立ち退かせた。いつもはナンパ男の腕を捻って撃退する彼女にしては珍しいと思いつつも、ここまでは大体いつも通りだった。問題は、男たちが去ったあとにお目見えした彼女の格好だ。
ヒラヒラしたミニスカートにロングブーツ。太ももの下三分の一が露出していた。
スカートを太ももの大半が見えるくらいまで折ってヒラヒラさせる女子高生はその辺に数多くいる。それに比べれば、彼女のミニスカートは清楚だ。
だがこの場合は違った。彼女はいつも校則どおりに、膝が隠れる丈を守る。そもそもスカートがあまり好きではないらしい。若狭も若狭で、彼女に変な男が寄り付く可能性が少なくなるのだから良いことだ、と何の疑いもなく受け入れていた。
だからこそ、街中で好きな女の生脚が少し垣間見えるだけでも、彼には刺激の強いものであった。
「これ、なに」
若狭はスカートの裾を指でつまみながら静紀に問う。
「似合わないか」
「最高」
若狭は食い気味に肯定の意を示す。
「じゃあ何がまずいんだ」
何に怒っているんだ、と言いたげに静紀は眉をひそめて彼の顔を下からうかがった。
「その脚、他の男に見せびらかすの?」
「別にそんなつもりじゃ、んっ……」
「こうやって触られたら、どうすんの」
若狭は静紀の太腿に指を滑らす。
気に食わなかった。この可愛らしい彼女が、他の男たちの視界に入るのが。彼女が他の男に尻尾を振るような女ではないことは、当然若狭もわかっている。どれが可愛いのだろうかとデート服選びに悩んでくれていることだって知っている。
それにしても自覚してほしかった。彼女が日々成長する中でどんどん良い女になり、周りからもモテ始めて、幾多の男達に下心を向けられていることを。
「こんなの、みんな着てるだ、ろっ、ううっ」
引き下がらない彼女の口を、若狭は自身の唇で塞いだ。逃げる素振りを見せた彼女の脚の間に膝を固定する。股にぐりぐりと押し付ければ、彼女はピクっと身体を震わせ目を潤ませた。
本人は美人である自覚が薄いから余計タチが悪い。このまま致してしまおうか。この機に危機感というものを分からせてやろう。人の気配がない場所だからか、若狭の手は止まるところを知らなかった。彼女のトップスにゴツゴツした指が侵入し、それがブラの膨らみの頂点にかかろうとしたとき。
「外でスるな!」
「がっ……」
彼女の空いていた左手が若狭の脇腹に食いこむ。ピンポイントに痛い急所を突いたその一撃は、若狭が片膝をつくのに十分だった。若狭の拘束から解放された静紀は、コツコツと二、三歩歩いて、立ち止まる。
「……家、帰ったらな」
家帰ったらいいのか。若狭の耳は彼女の呟きをしっかり拾う。痛みの残る脇腹を押さえながら生唾を飲んだ。
「ちょっ、なんだ」
若狭は静紀の両肩を握り、彼女を壁に押しつける。ストンと表情を消し去ったかのような顔で彼女を至近距離で見つめた。
事の始まりは数分前。デートの待ち合わせに来た若狭は、静紀が男四人に絡まれているのを目撃。またいつものことかと、彼は不埒な男どもを牽制しに近づいた。だが、若狭が凄む前に静紀が言葉と威圧だけで男たちを立ち退かせた。いつもはナンパ男の腕を捻って撃退する彼女にしては珍しいと思いつつも、ここまでは大体いつも通りだった。問題は、男たちが去ったあとにお目見えした彼女の格好だ。
ヒラヒラしたミニスカートにロングブーツ。太ももの下三分の一が露出していた。
スカートを太ももの大半が見えるくらいまで折ってヒラヒラさせる女子高生はその辺に数多くいる。それに比べれば、彼女のミニスカートは清楚だ。
だがこの場合は違った。彼女はいつも校則どおりに、膝が隠れる丈を守る。そもそもスカートがあまり好きではないらしい。若狭も若狭で、彼女に変な男が寄り付く可能性が少なくなるのだから良いことだ、と何の疑いもなく受け入れていた。
だからこそ、街中で好きな女の生脚が少し垣間見えるだけでも、彼には刺激の強いものであった。
「これ、なに」
若狭はスカートの裾を指でつまみながら静紀に問う。
「似合わないか」
「最高」
若狭は食い気味に肯定の意を示す。
「じゃあ何がまずいんだ」
何に怒っているんだ、と言いたげに静紀は眉をひそめて彼の顔を下からうかがった。
「その脚、他の男に見せびらかすの?」
「別にそんなつもりじゃ、んっ……」
「こうやって触られたら、どうすんの」
若狭は静紀の太腿に指を滑らす。
気に食わなかった。この可愛らしい彼女が、他の男たちの視界に入るのが。彼女が他の男に尻尾を振るような女ではないことは、当然若狭もわかっている。どれが可愛いのだろうかとデート服選びに悩んでくれていることだって知っている。
それにしても自覚してほしかった。彼女が日々成長する中でどんどん良い女になり、周りからもモテ始めて、幾多の男達に下心を向けられていることを。
「こんなの、みんな着てるだ、ろっ、ううっ」
引き下がらない彼女の口を、若狭は自身の唇で塞いだ。逃げる素振りを見せた彼女の脚の間に膝を固定する。股にぐりぐりと押し付ければ、彼女はピクっと身体を震わせ目を潤ませた。
本人は美人である自覚が薄いから余計タチが悪い。このまま致してしまおうか。この機に危機感というものを分からせてやろう。人の気配がない場所だからか、若狭の手は止まるところを知らなかった。彼女のトップスにゴツゴツした指が侵入し、それがブラの膨らみの頂点にかかろうとしたとき。
「外でスるな!」
「がっ……」
彼女の空いていた左手が若狭の脇腹に食いこむ。ピンポイントに痛い急所を突いたその一撃は、若狭が片膝をつくのに十分だった。若狭の拘束から解放された静紀は、コツコツと二、三歩歩いて、立ち止まる。
「……家、帰ったらな」
家帰ったらいいのか。若狭の耳は彼女の呟きをしっかり拾う。痛みの残る脇腹を押さえながら生唾を飲んだ。