ロン夢
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お前のせいだよ!
俺は一色都々丸。警察官。だが警視庁で使えないとか、、相棒からピュアな間抜けとか言われたりしている。俺の思ったことを口に出す性格が災いしているからなのだが、このせいで猛烈に後悔した話でもしよう。
あれは、事件を伝えにロンの家に行ったときだった。
「あ、トト? ロンは今いないんだけど……」
「ロンは今どこに」
「屋上でひなたぼっこしてる猫を回収しに。もうじき戻ってくるんじゃないかな」
「じゃあ、待っててもいいですか」
「うん、お茶出すから、そこ座ってて」
この日出迎えてくれたのは、嬉々とした顔で胸踊る事件はと鼻息を荒くして迫るロンではなく、穏やかなリナさん。ロンより一つ年上らしいけど、だいぶ大人っぽく見える。まあ、ロンは5年間この部屋で時が止まっていたようなものだから、当然といえば当然だが。
「リナさん、珍しくゆっくりしてますね」
「一段落してるから。お昼食べたらまた作業に戻るつもり。あ、一緒にお昼食べてく?」
「いえ、すぐ戻って雑用片付けなきゃいけないので。すみません」
「そう、おつかれさま」
パソコンと格闘している姿を見るのが常だったから、キッチンでゆったり紅茶を淹れているリナさんを見るのは新鮮だ。
そうやっていつもと違う空気で気が抜けたからだろうか。ピュアな間抜けと言われている俺が、なんで今日に限って見つけてしまったんだろう。リナさんのうなじに、赤い跡。茶髪のショートヘアの毛先でギリ隠れない位置だ。パッと見、蚊にでも刺されたかと思った。が、凍てつく寒さのあまり虫の存在なんて忘れるこの時期だ。虫刺され跡という選択肢は消えてしまう。
てことは、あれは、ひょっとして、き、キスマークってやつ……?
「へっ!?」
リナさんは急に驚いた声を発して、首の後ろに手を当てた。やべ、まさかおれ、もしかして今のやつ全部口に出してた!?
慌ただしく引き出しから手鏡を取り出すリナさん。姿見の前に駆け込んで背を向け、手鏡を自身の前にかざす。しばらく沈黙が流れたあと、彼女の顔が一気にりんごみたいに染まった。手鏡をもった手を力なく下げ、もう片方の手で顔の上半分を覆い隠す。耳まで真っ赤で、ゆでダコかってくらい今にも煙が出そうだった。
「やぁトト! 胸踊る事件は……て、どうしたんだい二人とも」
元凶がドアを勢いよく開けてきたことで、余計次の言葉に詰まる空気が部屋を充満した。お前のせいだよ!
俺は一色都々丸。警察官。だが警視庁で使えないとか、、相棒からピュアな間抜けとか言われたりしている。俺の思ったことを口に出す性格が災いしているからなのだが、このせいで猛烈に後悔した話でもしよう。
あれは、事件を伝えにロンの家に行ったときだった。
「あ、トト? ロンは今いないんだけど……」
「ロンは今どこに」
「屋上でひなたぼっこしてる猫を回収しに。もうじき戻ってくるんじゃないかな」
「じゃあ、待っててもいいですか」
「うん、お茶出すから、そこ座ってて」
この日出迎えてくれたのは、嬉々とした顔で胸踊る事件はと鼻息を荒くして迫るロンではなく、穏やかなリナさん。ロンより一つ年上らしいけど、だいぶ大人っぽく見える。まあ、ロンは5年間この部屋で時が止まっていたようなものだから、当然といえば当然だが。
「リナさん、珍しくゆっくりしてますね」
「一段落してるから。お昼食べたらまた作業に戻るつもり。あ、一緒にお昼食べてく?」
「いえ、すぐ戻って雑用片付けなきゃいけないので。すみません」
「そう、おつかれさま」
パソコンと格闘している姿を見るのが常だったから、キッチンでゆったり紅茶を淹れているリナさんを見るのは新鮮だ。
そうやっていつもと違う空気で気が抜けたからだろうか。ピュアな間抜けと言われている俺が、なんで今日に限って見つけてしまったんだろう。リナさんのうなじに、赤い跡。茶髪のショートヘアの毛先でギリ隠れない位置だ。パッと見、蚊にでも刺されたかと思った。が、凍てつく寒さのあまり虫の存在なんて忘れるこの時期だ。虫刺され跡という選択肢は消えてしまう。
てことは、あれは、ひょっとして、き、キスマークってやつ……?
「へっ!?」
リナさんは急に驚いた声を発して、首の後ろに手を当てた。やべ、まさかおれ、もしかして今のやつ全部口に出してた!?
慌ただしく引き出しから手鏡を取り出すリナさん。姿見の前に駆け込んで背を向け、手鏡を自身の前にかざす。しばらく沈黙が流れたあと、彼女の顔が一気にりんごみたいに染まった。手鏡をもった手を力なく下げ、もう片方の手で顔の上半分を覆い隠す。耳まで真っ赤で、ゆでダコかってくらい今にも煙が出そうだった。
「やぁトト! 胸踊る事件は……て、どうしたんだい二人とも」
元凶がドアを勢いよく開けてきたことで、余計次の言葉に詰まる空気が部屋を充満した。お前のせいだよ!