小さくて愛しい君

　寝息が届く距離で、恋人はすでに無防備な寝顔をさらしている。さっきまで僕の手であんなに乱れていたのに、規則正しい呼吸をしている今のリナは、ひどくあどけなかった。

　小さな体躯をこの腕に閉じ込める。僕の首の下にすっぽりおさまってしまうほど、恋人の身体はあまりにも小さくて、細い。これで僕のことを受け入れてくれている。たまらなく愛おしくなって、いつまでも触っていたくなる絹のように滑らかな茶髪に指を通しながら、僕はその額にキスを落とした。

「おやすみ、リナ」