レオナ・キングスカラー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お前っていつもイラついてるよな。美容に良くないんじゃねーの?」
天気の良いある日の事だった。
なんの前触れもなく、突然レオナさんからイラついていると言われた。
その指摘通り、私はイラッとしている。
イラッとしている、と言うより、レオナさんの発言を聞きイラついた、という方が正しい。
言われるまで私の心理状態は平穏そのものだったのだから。
「そんなの私だってわかってます!だいたい、私が怒る原因はほとんどあなたで……!これでもイライラをいつまでも引きずらないようポジティブに考えるようにしてるつもりなんですけどね!」
そうなのだ。
私のイライラの原因はほとんどがレオナさん。
本当に、いつもいつも……!
「またイラついてんじゃねーか。ちょっとツラかせ」
「は?ツラをかせって……ちょっと!私の意思は無視ですか?!」
問答無用でレオナさんに腕を引かれる私。
せめて行き先を教えてよ!
抵抗する気もなく諦めて歩く私。
大人しくついて歩いてるんだからずっと手を握っていなくたって……誰かに見られたら恥ずかしいんですけど……等と考えていたらその手は離された。
レオナさんに手を引かれ着いたのは植物園。
植物園に一体何の用が?
「入るぞ」
そう言って先を歩くレオナさんの背中を追う形で、私も後へ続く。
そこそこ広い植物園を迷いなく進んで行くレオナさん。
きっと植物園の中に目的の場所があるのだろう。
周りの植物を眺めながら歩いていた私は、不意に立ち止まったレオナさんの背中にぶつかりそうになりながら、慌てて立ち止まった。
「着いた。あんまり他の奴には教えたくないんだが……絶好の昼寝スポットだ」
私自身、私用で植物園に入る事はあまりない。
この建物内でも比較的綺麗な植物が育っているらしきこのエリアで、普段目にする事がない植物は新鮮だった。
窓ガラスを隔てて注ぎ込んでくる陽の光も心地良い。
「昼寝はしないかもですけど。でも、こういう静かな所でのんびりするのも、心が落ち着いてたまにはいいかも。」
私が側にあったベンチに腰掛けると、隣に座ったレオナさんが言った。
「なら、少しひざ借りるぞ」
「へ?ひざ?……って、ちょっと!レオナさん!」
「お前は昼寝しないんだろ?なら文句言わずに貸せよ」
「文句って……」
文句ってわけじゃないんだけど……膝枕というシュチュエーション、何だか恋人同士みたいで恥ずかしいと思っただけで……
私の太ももに頭を乗せベンチに寝そべるレオナさん。
様子を伺うと、ベンチの大きさが足りず少し窮屈そうではあるが、どうやら本気の昼寝態勢に入っているようだ。
そんなレオナさんに向かって退いてと言う気分にもなれず……
やる事がない私は、植物に囲まれたこの空間を楽しみながら、改めてレオナさんの顔を眺めてみる。
間近で見るレオナさんの顔は、嫌味な程に綺麗な顔をしていた。
いつも何考えてるかわかんないんだけど……今回に関してはきっと私の為にしてくれた事なんだと……素直にそう捉えていいのだろうか?
レオナさんが昼寝したいだけなら、わざわざ私を連れてこないだろうし……
いろいろと考え事をしている内に、ポカポカとした室温が心地よくて眠気がさしてきた。
私も寝ちゃおうかな……などと微睡んでいるのも束の間、私の意識はすぐに途切れた。
「名前。そろそろ起きろ。」
声が聞こえてふと目を覚ます。
寝起きで状況を理解するのに時間がかかってしまったが、私はレオナさんの肩にもたれかかるように眠っていたようだ。
「よっ、よしかかっちゃってすみません!寝ちゃってました!レオナさんはいつから起きてたんですか?!」
慌ててレオナさんから離れ、妙に焦ってしまってる私は、無駄に髪の毛を整える仕草をしながら自然と早口になる。
「ついさっき。気分転換できたかよ?」
「はい。昼寝しないって言ったくせにいつの間にか寝ちゃってて……お陰でスッキリしました。ありがとうございます。私、普段昼寝する事なんてないから……たまにはいいですね。お昼寝も。」
私がイライラしているから、気分を変える為にレオナさんなりに考えてくれたんだと素直に受け取る事にする。
照れくささからつい軽口をつきそうなのを堪え、きちんとお礼を言えたと思う。
「そりゃ良かった」
そう言うレオナさんは相変わらずの気怠い雰囲気だった。
帰るぞとレオナさんに促され、伸びをしながらベンチから立ち上がる。
レオナさんとののんびりとした時間に少しだけ未練を残しながら、今度は手を引かれる事はなく寮へと戻る。
もっといろいろお話できたらよかった……
まあ、またいつか機会があればその時でもいいだろう。
私にとってはちょっと特別な時間だったけど、レオナさんはどう感じていたんだろ……?
「仲良さげにレオナさんとお手て繋いでどこ行ってたんスか?」
寮へ戻ると、植物園に向かう姿を目撃していたらしいニヤニヤ顔のラギーくんに追求されたのでした。
「あれは手を繋いでたんじゃなくて、引っ張られてただけだからっ!」
天気の良いある日の事だった。
なんの前触れもなく、突然レオナさんからイラついていると言われた。
その指摘通り、私はイラッとしている。
イラッとしている、と言うより、レオナさんの発言を聞きイラついた、という方が正しい。
言われるまで私の心理状態は平穏そのものだったのだから。
「そんなの私だってわかってます!だいたい、私が怒る原因はほとんどあなたで……!これでもイライラをいつまでも引きずらないようポジティブに考えるようにしてるつもりなんですけどね!」
そうなのだ。
私のイライラの原因はほとんどがレオナさん。
本当に、いつもいつも……!
「またイラついてんじゃねーか。ちょっとツラかせ」
「は?ツラをかせって……ちょっと!私の意思は無視ですか?!」
問答無用でレオナさんに腕を引かれる私。
せめて行き先を教えてよ!
抵抗する気もなく諦めて歩く私。
大人しくついて歩いてるんだからずっと手を握っていなくたって……誰かに見られたら恥ずかしいんですけど……等と考えていたらその手は離された。
レオナさんに手を引かれ着いたのは植物園。
植物園に一体何の用が?
「入るぞ」
そう言って先を歩くレオナさんの背中を追う形で、私も後へ続く。
そこそこ広い植物園を迷いなく進んで行くレオナさん。
きっと植物園の中に目的の場所があるのだろう。
周りの植物を眺めながら歩いていた私は、不意に立ち止まったレオナさんの背中にぶつかりそうになりながら、慌てて立ち止まった。
「着いた。あんまり他の奴には教えたくないんだが……絶好の昼寝スポットだ」
私自身、私用で植物園に入る事はあまりない。
この建物内でも比較的綺麗な植物が育っているらしきこのエリアで、普段目にする事がない植物は新鮮だった。
窓ガラスを隔てて注ぎ込んでくる陽の光も心地良い。
「昼寝はしないかもですけど。でも、こういう静かな所でのんびりするのも、心が落ち着いてたまにはいいかも。」
私が側にあったベンチに腰掛けると、隣に座ったレオナさんが言った。
「なら、少しひざ借りるぞ」
「へ?ひざ?……って、ちょっと!レオナさん!」
「お前は昼寝しないんだろ?なら文句言わずに貸せよ」
「文句って……」
文句ってわけじゃないんだけど……膝枕というシュチュエーション、何だか恋人同士みたいで恥ずかしいと思っただけで……
私の太ももに頭を乗せベンチに寝そべるレオナさん。
様子を伺うと、ベンチの大きさが足りず少し窮屈そうではあるが、どうやら本気の昼寝態勢に入っているようだ。
そんなレオナさんに向かって退いてと言う気分にもなれず……
やる事がない私は、植物に囲まれたこの空間を楽しみながら、改めてレオナさんの顔を眺めてみる。
間近で見るレオナさんの顔は、嫌味な程に綺麗な顔をしていた。
いつも何考えてるかわかんないんだけど……今回に関してはきっと私の為にしてくれた事なんだと……素直にそう捉えていいのだろうか?
レオナさんが昼寝したいだけなら、わざわざ私を連れてこないだろうし……
いろいろと考え事をしている内に、ポカポカとした室温が心地よくて眠気がさしてきた。
私も寝ちゃおうかな……などと微睡んでいるのも束の間、私の意識はすぐに途切れた。
「名前。そろそろ起きろ。」
声が聞こえてふと目を覚ます。
寝起きで状況を理解するのに時間がかかってしまったが、私はレオナさんの肩にもたれかかるように眠っていたようだ。
「よっ、よしかかっちゃってすみません!寝ちゃってました!レオナさんはいつから起きてたんですか?!」
慌ててレオナさんから離れ、妙に焦ってしまってる私は、無駄に髪の毛を整える仕草をしながら自然と早口になる。
「ついさっき。気分転換できたかよ?」
「はい。昼寝しないって言ったくせにいつの間にか寝ちゃってて……お陰でスッキリしました。ありがとうございます。私、普段昼寝する事なんてないから……たまにはいいですね。お昼寝も。」
私がイライラしているから、気分を変える為にレオナさんなりに考えてくれたんだと素直に受け取る事にする。
照れくささからつい軽口をつきそうなのを堪え、きちんとお礼を言えたと思う。
「そりゃ良かった」
そう言うレオナさんは相変わらずの気怠い雰囲気だった。
帰るぞとレオナさんに促され、伸びをしながらベンチから立ち上がる。
レオナさんとののんびりとした時間に少しだけ未練を残しながら、今度は手を引かれる事はなく寮へと戻る。
もっといろいろお話できたらよかった……
まあ、またいつか機会があればその時でもいいだろう。
私にとってはちょっと特別な時間だったけど、レオナさんはどう感じていたんだろ……?
「仲良さげにレオナさんとお手て繋いでどこ行ってたんスか?」
寮へ戻ると、植物園に向かう姿を目撃していたらしいニヤニヤ顔のラギーくんに追求されたのでした。
「あれは手を繋いでたんじゃなくて、引っ張られてただけだからっ!」