不死川実弥
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「つーか、お前はどうなんだよ?」
こいつがあんまモテると俺が困るから確認しとかねーと。
酔っぱらってるこいつは面倒くせーが、素面なら相手に好印象を与えるに違いない風貌と物腰をしている。
「モテてたらこんなに悩んでないわよ!そんな事言わせないでよねっ!ほんとデリカシーがないのよ、あなたは。……だからモテないはずでしょ?悪いけど、勝手にそういう事にして、勝手に安心する事にするわ。そうでもしないと気が保たない……」
今度は急に大人しくなってしまった。
苗字がモテない事はないと思うが……
実際、苗字が綺麗だと男共が噂している現場を見た事がある程には、周囲に好印象を与えているのだ。
……鈍感だよなぁ
こいつに何を言っても俺の気持ちに気づいてくれる事はなさそうだ。
そう考えた俺は、さっき言い直せなかった言葉を改めて伝えた。
「まあ……本当にどうしようもなくなったら、音柱じゃなくて俺に言えよ」
どうせ、深い意味などないと流されるに違いない。
「えっ……?……あなた、もしかして私の事好きなのー?」
いや、何で急に鋭いんだよ!!!
鈍感じゃねーのかよ!?
「いや……まあ……そうだな。そういう事だ」
何とも男らしくない思いの伝え方だなと思いながら、それ以上は何も言えなかった。
ここ、周りに人がいる居酒屋だし。
苗字の様子を窺うと、両手をグラスに添えたままボーッとしている。
俺は何も言わずに、苗字の言葉を待つ事にした。
「……それならそうと、早く言ってよね!どういう気持ちで今まで私の愚痴を聞いてたのよ、あなた!……今の私はちょっと酔っぱらって正気じゃないから、その事に対して何にも返せない!いいでしょ!?」
今日はこれにて解散となった。
家まで送るか?という俺の申し出を断って、苗字は帰って行った。
少し心配だったものの、気まずい雰囲気でいつまでも一緒に居たくないだろうと思い、俺もひとり帰路につく。
それにしても、鈍感だと思っていたあいつが意外にも鋭くて、面倒くせー酔っぱらいと化してたくせに冷静に返事は保留だと言われた事を思うと、何だか釈然としない。
鈍感なふりか?だったらあんな形でなく、潔く思いを伝えれば良かったと後悔。
今更遅いけどな。
まさか不死川さんが私を好きだなんて、全くそんなの知らなかった。
だから、冗談で言った言葉にそうだと言われた時、一気に酔いがさめた。
いつもなんだかんだで私の愚痴を聞いてくれる不死川さん。
そんな彼を何かと頼りにしていたし、いつしか、一緒にいて苦にならない彼のような人が恋人だったらいいな、なんて思うようになっていた。
でも、こんな愚痴ばかりの私を不死川さんが好きになってくれるはずないとも思っていた。それなのに……
思いもよらない告白に動転して、あんな言い方……
私が保留しているうちに、不死川さんの気が変わったらどうしよう……後悔しても遅いけど。
はっ!今から返事しちゃえばいいじゃない!
こんな時間に迷惑な奴だと思われようが関係ない!っていう、失敗したくないのにこの矛盾。
…
……
………
「不死川さん!さっきはあんな言い方しちゃったけど、前からあなたが好きでした……これから、恋人としてよろしくお願いします!……遅くにごめんなさい。それだけ伝えたかったの。おやすみなさい」
もう遅い時間なのに、不死川さんのお屋敷へ突撃してしまった私。
幸い不死川さんはまだ起きていたけど、お宅を訪ねるには少々非常識な時間帯だ。
せめてさっさとこの場を去ろう。
踵を返し急いで帰ろうとしたのだが、私の腕を掴んだ不死川さんによって阻止された。
気づけば私の体はその胸に引き寄せられていた。
「それを聞いて、素直に帰せるわけないだろ?」
そっと囁かれたら、もう酔いなんてとっくに覚めているのに、私の頬は再び熱を帯びていた。
こいつがあんまモテると俺が困るから確認しとかねーと。
酔っぱらってるこいつは面倒くせーが、素面なら相手に好印象を与えるに違いない風貌と物腰をしている。
「モテてたらこんなに悩んでないわよ!そんな事言わせないでよねっ!ほんとデリカシーがないのよ、あなたは。……だからモテないはずでしょ?悪いけど、勝手にそういう事にして、勝手に安心する事にするわ。そうでもしないと気が保たない……」
今度は急に大人しくなってしまった。
苗字がモテない事はないと思うが……
実際、苗字が綺麗だと男共が噂している現場を見た事がある程には、周囲に好印象を与えているのだ。
……鈍感だよなぁ
こいつに何を言っても俺の気持ちに気づいてくれる事はなさそうだ。
そう考えた俺は、さっき言い直せなかった言葉を改めて伝えた。
「まあ……本当にどうしようもなくなったら、音柱じゃなくて俺に言えよ」
どうせ、深い意味などないと流されるに違いない。
「えっ……?……あなた、もしかして私の事好きなのー?」
いや、何で急に鋭いんだよ!!!
鈍感じゃねーのかよ!?
「いや……まあ……そうだな。そういう事だ」
何とも男らしくない思いの伝え方だなと思いながら、それ以上は何も言えなかった。
ここ、周りに人がいる居酒屋だし。
苗字の様子を窺うと、両手をグラスに添えたままボーッとしている。
俺は何も言わずに、苗字の言葉を待つ事にした。
「……それならそうと、早く言ってよね!どういう気持ちで今まで私の愚痴を聞いてたのよ、あなた!……今の私はちょっと酔っぱらって正気じゃないから、その事に対して何にも返せない!いいでしょ!?」
今日はこれにて解散となった。
家まで送るか?という俺の申し出を断って、苗字は帰って行った。
少し心配だったものの、気まずい雰囲気でいつまでも一緒に居たくないだろうと思い、俺もひとり帰路につく。
それにしても、鈍感だと思っていたあいつが意外にも鋭くて、面倒くせー酔っぱらいと化してたくせに冷静に返事は保留だと言われた事を思うと、何だか釈然としない。
鈍感なふりか?だったらあんな形でなく、潔く思いを伝えれば良かったと後悔。
今更遅いけどな。
まさか不死川さんが私を好きだなんて、全くそんなの知らなかった。
だから、冗談で言った言葉にそうだと言われた時、一気に酔いがさめた。
いつもなんだかんだで私の愚痴を聞いてくれる不死川さん。
そんな彼を何かと頼りにしていたし、いつしか、一緒にいて苦にならない彼のような人が恋人だったらいいな、なんて思うようになっていた。
でも、こんな愚痴ばかりの私を不死川さんが好きになってくれるはずないとも思っていた。それなのに……
思いもよらない告白に動転して、あんな言い方……
私が保留しているうちに、不死川さんの気が変わったらどうしよう……後悔しても遅いけど。
はっ!今から返事しちゃえばいいじゃない!
こんな時間に迷惑な奴だと思われようが関係ない!っていう、失敗したくないのにこの矛盾。
…
……
………
「不死川さん!さっきはあんな言い方しちゃったけど、前からあなたが好きでした……これから、恋人としてよろしくお願いします!……遅くにごめんなさい。それだけ伝えたかったの。おやすみなさい」
もう遅い時間なのに、不死川さんのお屋敷へ突撃してしまった私。
幸い不死川さんはまだ起きていたけど、お宅を訪ねるには少々非常識な時間帯だ。
せめてさっさとこの場を去ろう。
踵を返し急いで帰ろうとしたのだが、私の腕を掴んだ不死川さんによって阻止された。
気づけば私の体はその胸に引き寄せられていた。
「それを聞いて、素直に帰せるわけないだろ?」
そっと囁かれたら、もう酔いなんてとっくに覚めているのに、私の頬は再び熱を帯びていた。