ヤイバ
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ヤイバさんが誘ってくれて以来、時々通うようになった、BRR事務所のカフェ。
今日はお休みなので特に用事のない私は、午後から顔を出してみようと思っていた。
そして午後、カフェの扉を開くと、いつも笑顔で迎えてくれる綺麗な女性店主がいない。
ひょっとして、今日はお休みの日だった?そう思い店内を見渡すと、お店の角のテーブル席に座っているヤイバさんの姿を見つけた。
「ヤイバさん、こんにちは」
声をかけたけど返事はない。
……あ、ヤイバさん、居眠りしちゃってる。
バイト疲れたのかな?
スースーと規則的な寝息をたててテーブルに伏せるように眠っているヤイバさんは、目を覚ましそうにない。
そっと寝顔を覗き込んでみる。
……可愛い寝顔。
目が離せなくなってしまった私は、テーブルの横から顔をひょっこり出すような形でしゃがみ込み、ヤイバさんの寝顔をまじまじと眺める。
独特な話し方のせいか普段あまり考えた事はなかったけれど……整った顔立ちをしてるんだなぁと改めて思う。
私基準では、いわゆるイケメンという部類に入るのだけど、世間的にもそう変わりはないと思う。
「!」
寝起きでボーッとした表情のヤイバさんと目が合ってしまった。
ヤイバさんが目を覚ましたのだと理解した私は、しゃがんでいた体勢からしゅびっと立ち上がり、起こしてしまった事を謝る。
言わなきゃいいのに、寝顔を眺めていた事も……
寝顔を眺めていた後ろめたさから慌ててしまった私は、自ら墓穴を掘ってしまった。
「ご、ごめんなさい!私のせいで起こしちゃって!つい可愛くて……じゃない。あのっ、そのっ…………ヤイバさんの寝顔が可愛くて……ついじろじろと……」
一度可愛いと言ってしまったし、良い言い訳が思いつかなかった私は正直に言った。
……まるで寝顔を覗いて喜ぶ変態みたいじゃない。
言わなきゃ良かったとちょっと後悔……
いきなり目の前に名前殿の可愛らしい顔。
突然の事に状況を理解するのに時間がかかったが、居眠りしてしまっていた拙者の寝顔を見ていたという事だろうか?
可愛いと言われて返答に詰まる。
拙者は可愛いと言われて喜ぶ男ではないのだが、嫌な気分はしないし……何だか複雑な気持ちだった。
名前殿も複雑そうな表情をしている……
「……ノープロブレム!早朝からのハードな時間労働で少々疲れてしまってな。故に、拙者とした事が寝顔というレアショットを披露してしまったようだな。自分自身の寝顔は確認できないが、寝ていても可愛いとは流石と言わざるを得ないな!ははは!……あははははははっ!」
少々ワザとらしい感じになってしまったが、ごめんなさいと話す彼女に、気にしていない事を強調したくてできるだけ明るく笑った。……つもりだ。
そして気づく。
口元が濡れている感覚がし、急いで口元を拭う。
拙者はヨダレを垂らしながら居眠りしていたのではないか?
ヨダレを垂らしながら寝る姿など、見られて平気なものではない。
名前殿の顔を伺うと、意味深に微笑んでいる。
やはり拙者はヨダレを……!
そう確信すると、思わず赤面してしまった。
ゴホン、と咳払いをして照れ隠し……
「ふふふっ……」
口元をゴシゴシと拭う姿に、悪いと思いつつも思わず声を出して笑ってしまった。
もちろん、嫌な笑い方をしたわけではない。
焦りながら口元を拭い赤面する姿が可愛いと思った、親愛のある笑いだ。
それに、ヤイバさんの返答が優しくて……そんなヤイバさんに私は安心感を抱くのだ。
「そうですね、可愛いと思います。焦ってヨダレを拭くヤイバさんも。バイト、お疲れ様でした」
すっかり安心した私は、つい意地悪を言ってしまう。
それは照れるヤイバさんが可愛いからなのだ。
「意地悪言っちゃってごめんなさい。でも、可愛いと思ったのは本心ですよ」
誤解のないよう強調して言っておく。
「そんなに可愛いと言われると照れるのだが……褒め言葉として受け取っておこう」
メガネの位置をクイっと直しながらそう言うヤイバさんはやはり照れている。
これ以上はもう突っ込んだりしないけど、心の中でその可愛さを噛みしめる。
私、本当に変態みたい……
そんな事を思っていると、さっきまで可愛かったヤイバさんからの不意打ち。
「……今日はいつもと髪型が違うのだな。……拙者なんかより、お主の方がずっと可愛い……似合っていると思う」
初めてだ、ヤイバさんに可愛いと言われるなんて……普段そんな事言わないし、もともとあんまり言うタイプじゃない。……と思う。
先程のヤイバさんのように今度は私が照れてしまい、恥ずかしい私は顔を俯ける。
「えっ?あっ、あのっ、ありがとう……ございます……良かった。変じゃなくて……」
「ああ、似合っている」
頭にふわっとした感覚。
うわあぁっ……!
私は今、座席から立ち上がったヤイバさんに頭を撫でられている。
「拙者を可愛いと言ったお返しだ。故に……
〜〜〜♪
ん?携帯の着信音?
どうやらヤイバさんの携帯アラームだったようだ。
「拙者は次の時間労働先へ行かねばならぬ。店主は見当たらないが、ゆっくりとしているといい」
「はい。ヤイバさん、行ってらっしゃい」
もう少し一緒にいたかったなと感じながら、手を振り見送った。
ヤイバさんがバイトに向かってから間もなく、店主のお姉さんがやってきた。
何かいい事でもあった?と尋ねられた私は、気持ちが表情に出てしまっていたようだ。
私にとっては意外なヤイバさんの一面を見たカフェからの帰り道。
自然と鼻歌が溢れてしまっている私は、もう自分自身の気持ちを確信していた。
今日はお休みなので特に用事のない私は、午後から顔を出してみようと思っていた。
そして午後、カフェの扉を開くと、いつも笑顔で迎えてくれる綺麗な女性店主がいない。
ひょっとして、今日はお休みの日だった?そう思い店内を見渡すと、お店の角のテーブル席に座っているヤイバさんの姿を見つけた。
「ヤイバさん、こんにちは」
声をかけたけど返事はない。
……あ、ヤイバさん、居眠りしちゃってる。
バイト疲れたのかな?
スースーと規則的な寝息をたててテーブルに伏せるように眠っているヤイバさんは、目を覚ましそうにない。
そっと寝顔を覗き込んでみる。
……可愛い寝顔。
目が離せなくなってしまった私は、テーブルの横から顔をひょっこり出すような形でしゃがみ込み、ヤイバさんの寝顔をまじまじと眺める。
独特な話し方のせいか普段あまり考えた事はなかったけれど……整った顔立ちをしてるんだなぁと改めて思う。
私基準では、いわゆるイケメンという部類に入るのだけど、世間的にもそう変わりはないと思う。
「!」
寝起きでボーッとした表情のヤイバさんと目が合ってしまった。
ヤイバさんが目を覚ましたのだと理解した私は、しゃがんでいた体勢からしゅびっと立ち上がり、起こしてしまった事を謝る。
言わなきゃいいのに、寝顔を眺めていた事も……
寝顔を眺めていた後ろめたさから慌ててしまった私は、自ら墓穴を掘ってしまった。
「ご、ごめんなさい!私のせいで起こしちゃって!つい可愛くて……じゃない。あのっ、そのっ…………ヤイバさんの寝顔が可愛くて……ついじろじろと……」
一度可愛いと言ってしまったし、良い言い訳が思いつかなかった私は正直に言った。
……まるで寝顔を覗いて喜ぶ変態みたいじゃない。
言わなきゃ良かったとちょっと後悔……
いきなり目の前に名前殿の可愛らしい顔。
突然の事に状況を理解するのに時間がかかったが、居眠りしてしまっていた拙者の寝顔を見ていたという事だろうか?
可愛いと言われて返答に詰まる。
拙者は可愛いと言われて喜ぶ男ではないのだが、嫌な気分はしないし……何だか複雑な気持ちだった。
名前殿も複雑そうな表情をしている……
「……ノープロブレム!早朝からのハードな時間労働で少々疲れてしまってな。故に、拙者とした事が寝顔というレアショットを披露してしまったようだな。自分自身の寝顔は確認できないが、寝ていても可愛いとは流石と言わざるを得ないな!ははは!……あははははははっ!」
少々ワザとらしい感じになってしまったが、ごめんなさいと話す彼女に、気にしていない事を強調したくてできるだけ明るく笑った。……つもりだ。
そして気づく。
口元が濡れている感覚がし、急いで口元を拭う。
拙者はヨダレを垂らしながら居眠りしていたのではないか?
ヨダレを垂らしながら寝る姿など、見られて平気なものではない。
名前殿の顔を伺うと、意味深に微笑んでいる。
やはり拙者はヨダレを……!
そう確信すると、思わず赤面してしまった。
ゴホン、と咳払いをして照れ隠し……
「ふふふっ……」
口元をゴシゴシと拭う姿に、悪いと思いつつも思わず声を出して笑ってしまった。
もちろん、嫌な笑い方をしたわけではない。
焦りながら口元を拭い赤面する姿が可愛いと思った、親愛のある笑いだ。
それに、ヤイバさんの返答が優しくて……そんなヤイバさんに私は安心感を抱くのだ。
「そうですね、可愛いと思います。焦ってヨダレを拭くヤイバさんも。バイト、お疲れ様でした」
すっかり安心した私は、つい意地悪を言ってしまう。
それは照れるヤイバさんが可愛いからなのだ。
「意地悪言っちゃってごめんなさい。でも、可愛いと思ったのは本心ですよ」
誤解のないよう強調して言っておく。
「そんなに可愛いと言われると照れるのだが……褒め言葉として受け取っておこう」
メガネの位置をクイっと直しながらそう言うヤイバさんはやはり照れている。
これ以上はもう突っ込んだりしないけど、心の中でその可愛さを噛みしめる。
私、本当に変態みたい……
そんな事を思っていると、さっきまで可愛かったヤイバさんからの不意打ち。
「……今日はいつもと髪型が違うのだな。……拙者なんかより、お主の方がずっと可愛い……似合っていると思う」
初めてだ、ヤイバさんに可愛いと言われるなんて……普段そんな事言わないし、もともとあんまり言うタイプじゃない。……と思う。
先程のヤイバさんのように今度は私が照れてしまい、恥ずかしい私は顔を俯ける。
「えっ?あっ、あのっ、ありがとう……ございます……良かった。変じゃなくて……」
「ああ、似合っている」
頭にふわっとした感覚。
うわあぁっ……!
私は今、座席から立ち上がったヤイバさんに頭を撫でられている。
「拙者を可愛いと言ったお返しだ。故に……
〜〜〜♪
ん?携帯の着信音?
どうやらヤイバさんの携帯アラームだったようだ。
「拙者は次の時間労働先へ行かねばならぬ。店主は見当たらないが、ゆっくりとしているといい」
「はい。ヤイバさん、行ってらっしゃい」
もう少し一緒にいたかったなと感じながら、手を振り見送った。
ヤイバさんがバイトに向かってから間もなく、店主のお姉さんがやってきた。
何かいい事でもあった?と尋ねられた私は、気持ちが表情に出てしまっていたようだ。
私にとっては意外なヤイバさんの一面を見たカフェからの帰り道。
自然と鼻歌が溢れてしまっている私は、もう自分自身の気持ちを確信していた。