fgo(ケイロリ)
白いお皿にぽつんと乗っている赤。
「ローリー、遊んでないで早くお食べなさい」
フォークの先でプチトマトを転がす娘をドロシーは叱りつけた。
しぶしぶ、という風にローリーは料理を口へ運び食事を終わらせる。
孤島での事件から暫く経つ。
たった1人、兄が居なくなっただけだというのに屋敷の中は酷く静かで冷たかった。
元々仲が良かったという訳ではない。兄のモーリスに遊んでもらった記憶など皆無だ。
ローリーの生活において、旅行に行く前と変わる事など然程ないと言って良い。だが、幼いながらに大人たちの視線が違うことはローリーにも分かる。
彼女は屋敷にいる人間達を特別好いていた訳でもなかった。なのに自宅に帰って来てから前以上に居心地が悪くて仕方がないのである。
1人で食事を取ることが増えたのもあるのかも知れない。まるで独りぼっちになってしまったかのような、そんな気になる事がある。
このまま自分が何処かへ行っても誰も困らないのではないかと。
広い部屋の中、1人で遊ぶのは退屈が過ぎた。
ノックの音が部屋に響く。
応えるのも面倒で、ローリーは床に身体を投げ出したままで母を迎えた。
「ローリー? ケインが来てるわよ?」
弾かれたように起き上がると、ローリーは言葉を発する時間も惜しいとばかりに部屋を飛び出した。
そんな娘の姿にドロシーは行儀が悪いと叱ることもなく、優しげに微笑んで後を追った。
ローリーは走る。
角を曲がって、階段を降りればそこに。
「ケインお兄ちゃん!」
「ローリー。元気だったかい?」
ニコリと笑顔を浮かべるケイン。
最後の数段をジャンプで飛び降りた勢いのまま、ローリーはもう1人の兄に抱き着いた。
事件以来、こうして尋ねて来てくれるケインに会うのがローリーにとって何よりの楽しみであった。
一緒に遊んで、一緒にご飯を食べて。
沢山の話をするの。
そしたらほら、もう寂しくない。
今日は楽しいごはんの日
「ローリー、遊んでないで早くお食べなさい」
フォークの先でプチトマトを転がす娘をドロシーは叱りつけた。
しぶしぶ、という風にローリーは料理を口へ運び食事を終わらせる。
孤島での事件から暫く経つ。
たった1人、兄が居なくなっただけだというのに屋敷の中は酷く静かで冷たかった。
元々仲が良かったという訳ではない。兄のモーリスに遊んでもらった記憶など皆無だ。
ローリーの生活において、旅行に行く前と変わる事など然程ないと言って良い。だが、幼いながらに大人たちの視線が違うことはローリーにも分かる。
彼女は屋敷にいる人間達を特別好いていた訳でもなかった。なのに自宅に帰って来てから前以上に居心地が悪くて仕方がないのである。
1人で食事を取ることが増えたのもあるのかも知れない。まるで独りぼっちになってしまったかのような、そんな気になる事がある。
このまま自分が何処かへ行っても誰も困らないのではないかと。
広い部屋の中、1人で遊ぶのは退屈が過ぎた。
ノックの音が部屋に響く。
応えるのも面倒で、ローリーは床に身体を投げ出したままで母を迎えた。
「ローリー? ケインが来てるわよ?」
弾かれたように起き上がると、ローリーは言葉を発する時間も惜しいとばかりに部屋を飛び出した。
そんな娘の姿にドロシーは行儀が悪いと叱ることもなく、優しげに微笑んで後を追った。
ローリーは走る。
角を曲がって、階段を降りればそこに。
「ケインお兄ちゃん!」
「ローリー。元気だったかい?」
ニコリと笑顔を浮かべるケイン。
最後の数段をジャンプで飛び降りた勢いのまま、ローリーはもう1人の兄に抱き着いた。
事件以来、こうして尋ねて来てくれるケインに会うのがローリーにとって何よりの楽しみであった。
一緒に遊んで、一緒にご飯を食べて。
沢山の話をするの。
そしたらほら、もう寂しくない。
今日は楽しいごはんの日
