ルクエド
「なぁ、俺病気かもしれねぇ」
ある時、家に遊びに来たあいつが呟いた。病気?エドが?そう思うが、真剣な表情だったため改めて問いかける。
「何処かおかしいのか?」
「乳首から白い液体が出るんだ」
「ん?」
乳首から白い液体?と聞き返せば、あいつはこくんと頷いた。それってもしかして母乳では?と言いかけて慌てて口を噤む。病気の可能性もあるしな……と、なんて声を掛けるか悩んでいると、あいつがパーカーのチャックを下ろし、タンクトップの裾を捲り始めた。
「俺、どうしたらいいかわからないんだ……」
「それでどうして脱ぐんだよ」
「確認して欲しくて……」
それは大歓迎だけども。なんと言うか、自分から服を捲るのはちょっと、いや大分えっちだろ。と思いかけて首を振る。エドは真剣に悩んでいるんだ。俺がそんなでどうする。
「俺が役に立てるかはわかんねぇけど、見せてみろよ」
「ん、」
多分無意識なんだろうけど、捲りきった裾を口に咥えるのはどうかと思う。無防備過ぎる格好に思わず頭を抱えていると、あることに気付いた。
「なんで乳首に絆創膏貼ってるのかなぁ?」
「滲み出て来るから……」
あいつは裾をもごもごと咥えながら喋った。無防備過ぎるのも考え物だな、と思いつつ、反応しかけた息子を何とか落ち着かせる。
「で?剥がして良いんだな?」
「ん、」
こくんと頷いたのを確認してから、カリカリと爪で絆創膏の端を剥がしにかかる。その度に、刺激が気になるのかぴくぴくと震えるあいつが目に毒で……。
「大丈夫か?」
「だい、じょぶ……」
「剥がすぞ?」
剥がれたところを取っ掛かりに、端からゆっくり剥がしていく。ガーゼ部分が少し湿っぽく、体液が滲み出ているのがわかった。
ふわっと、バニラのような甘い香りがする。何処から匂うのか、嗅いでみればエドの乳首からだった。いつもより少し大きく、更には赤くなった突起に白い液体が滲み出ている。
「嗅ぐなぁっ、」
「だってこれ……どう考えても母乳だろ」
指先で先端をカリカリ刺激すると、突起からじわじわ流れ出てくるそれに口を近づける。
「なっ、だめっ……」
「こんなの誘ってんだろ、あ?」
突起を口に含み舌で刺激してやると、口内に甘い風味が広がる。懐かしいような気がするその味がもっと欲しくて、じゅっと強く吸い付けばあいつはいやいやと首を横に振った。
「あっ、そんなつもりじゃ、んんっ」
「はぁっ、俺だってそんなつもりじゃなかったっての」
ソファに力任せに押し倒し、突起に甘噛みをすればじゅわっと滲み出てきた母乳を飲み下す。夢中でそうしていると、吸われていない方の突起を絆創膏越しに自分の指先で刺激しているのが目に入って、ギリギリで耐えていた理性がぶつっと千切れた音がした。
「気持ちよくなってんじゃねぇか!」
「ああっ、ん、うるせっ、お前が吸うからだっ」
母乳でびしゃびしゃになった絆創膏を引き剥がし、そっちも苛めてやろうと口に含む。ちゅうちゅうと吸いつきながら、もう片方を指で摘み上げればぴゅうっと母乳が吹き出した。
「あっ、や、んああ!」
「はは、えろすぎ」
口の中の母乳を舌で転がしながら、ちゅっと唇にキスを落とす。文句でも言おうとしたのか開いた唇に舌を滑り込ませると、味を確かめさせるように舌に擦り付ける。甘い、ただでさえ甘いのに。
「んちゅ、んんっ……ふぁっ」
「はっ、……な、甘いだろ」
「っ、ばぁか!」
真っ赤な顔で怒ってくるのすら可愛くて、思わずぎゅうっと抱きしめる。嗚呼、好きだな。そう思いながら額にキスを落とした。
「な、なぁ」
「んー?どうした?」
「……ん、もう一回」
蚊の鳴くような声で、吸って欲しいなんてお願いされて思わず頭を抱える。そりゃ、そこで感じる様に育てたのは俺だけども。
ふるふる震える突起を口に含み、じゅっと吸い上げる。身体を反らし感じ入るあいつが可愛くて、布越しに勃ち上がった陰茎を股に擦り付ければぱっと顔を上げた。
「なんっ、」
「これ腰動かしたらヤッてるみたいだな」
それこそ挿入している時みたいな感じに腰をぱんっと叩きつけてやる。それだけなのにビクビクと身体を震わせ、困惑しながらも喘ぐ姿に酷く煽られる。
「あぁっ!っ、なんで勃って、」
「そりゃあ興奮したら勃つだろ。それにエドだって勃ってんじゃん」
「ん、うっ……だって、気持ちいっ」
「素直だな。可愛い」
耳元で「続きしてもいいか?」と囁やけば縋りつきながらこくこくと頷いた。じゃあここでする訳にはいかないよな、と抱きかかえベッドルームへ運ぶ。
靴を脱がせると、そのままあいつに覆い被さった。
「はぁ、母乳すげぇ滲んでる。もったいないな」
流れ行く母乳を啜りながらハーフパンツを脱がせる。グレーの下着は先走りでぐしゃぐしゃで、色を濃くしていた。
「えろすぎ」
「っ、あぁっ、」
吸いすぎたからか赤くなってしまった突起を労るように撫でながら下着を脱がせる。ぶるんと勃ち上がった陰茎が姿を現した。先走りを指に絡め、軽く扱けば反り返りそのまま果ててしまった。びゅくびゅくと白濁が吐き出されるのと連動するようにぴゅるっと母乳が吹き出して、思わず魅入る。
「すげぇ……」
「ん゛っ、あ゛、ぁっ」
サイドチェストに手を伸ばし、出しっぱなしになっていたローションを手にぶちまける。少し手で温めてから指に絡め、後孔に這わせた。
「っ、」
「ははっ、ひくひくしてる」
「うるさ、いっ……」
ゆっくり飲み込まれていく指を浅いところで抜き差ししながら、突起にしゃぶりつく。甘い甘いそれをじゅっと啜り、飲み込む。
「はぁっ、あ゛っ、どっちもはだめっ、あたまばかになる」
「いいぜ、馬鹿になっちまえよ」
「ひぃっ、あ!ん゛ん゛、うっ!」
見つけた前立腺をこりこりと押しつぶせば、エドから悲鳴のような可愛らしい嬌声が上がった。
あいた手でもう片方の突起も弄ってやれば、いつの間にか背に回された手ががりがりと引っ掻いてきた。その痛みにも興奮する。
「ああっ!ま゛っ、そこばっか、いっちゃ、う」
「イクとこしっかり見ててやるからな」
「ぐっ、う゛〜〜〜〜っ!♡」
イクのと同時に吹き出した母乳をじゅるじゅる啜り、後孔を掻き混ぜる指を増やす。拡げるように指を動かせば、また悲鳴が上がった。この動かし方、好きだよな。
「ひっ、あ゛っ♡ひろがっ、てる、ぅ」
「はぁっ、可愛いっ」
ずぷずぷ音を立てながら指を突き入れる。気紛れに前立腺を押し潰せば、その度に母乳を吹き出す様が余りに綺麗で魅入っていると、息も絶え絶えのあいつがぎゅっとしがみついてきた。
「はやく、挿入れろよぉ♡」
「っ、煽んなって」
「はやくぅ……♡」
こっちの気も知らないで、あいつは腰を揺らしながら誘う。挿入したいに決まってんだろ。でも、このままヤッたらまた抱き潰しちまう。
「なぁ、ほしい……」
「あーもう、後で怒んなよ?」
指を引き抜き、自分の陰茎を取り出すと、淋しげにひくつく後孔に押し付ける。
ぬぷっと音を立てて先端が飲み込まれていく。ナカの温かさに、ぞくぞくと背筋を快感が駆け抜けていった。
「はぁ♡はいってきたぁ……♡」
「っ、お前なぁ……ホント質悪い」
なんとか奥まで咥え込むと、馴染むまで待とうにも、蠢く肉壁にすぐ持っていかれそうだった。玉のような汗を垂らしながらなんとか耐えていると、あいつがキスをせがんでくる。
壊れ物にでも触れるようなキスから、舌を絡め合う深い物に変わっていく。どこもかしこも甘ったるい。
「ふっ、ん゛ん……♡ちゅっ、はぁ♡」
夢中で味わっていると、もどかしいのかあいつが腰を揺らし始めた。まぁそろそろ良いだろ、と腰を引く。ずろろっと音を立てて引き抜かれていく陰茎を、逃さないと言わんばかりに肉壁が絡みついてくる。それを引き剥がし、そのまま奥にばちゅんと推し進めた。
「あ゛っ!♡♡」
「っ、はぁ」
何度も何度も奥に叩きつけるように動かす。ぱんぱんと肌と肌がぶつかる音が部屋に響く。前立腺を押し潰す度、甘イキを繰り返しているのか陰茎から潮を吹いていた。
「ん〜〜〜っ!♡♡やぁっ、あ゛っ!♡♡♡」
「何が嫌なんだよっ、気持ちいいの間違いだろ」
「よすぎるっ♡♡よすぎておかしくなるっ♡♡」
「なっちまえよ!」
溢れ出る母乳をじゅっと啜りながら、奥に精を叩きつける。マーキングするように奥に擦り付ければ、それさえ刺激なのかびくんびくんと身体を跳ねさせるあいつをぎゅっと抱きしめた。