アークナイツ
※寝待月の続き
オメガバース現パロ
「いい加減認めてやれよ」
ある時、妹であるニェンが言った。
突拍子も無く、何のことかすら分からないでいると、追撃と言わんばかりに「兄貴の事!」と言われ全てを察する。
「……何時から気付いていた」
「隠せてると思ってたのかよ!駄々漏れも良いとこだぞ」
そんな訳、と思うが、そこまで察しの良い方でない彼女さえ知っていると言うことは……。
「……」
「皆察してるっての」
「出ていく」
椅子から立ち上がり、部屋を出ていこうとすると、逃がさないと言わんばかりにジエが現れ、目の前に立ち塞がれてしまった。そうして終いには末の弟まで現れて、直ぐに逃げ場が無いことを悟る。
「別に苛めたい訳ではないのよ?ただ、こうでもしないと兄さん、素直になれないでしょう?」
「ウァン兄ちゃん頑固だもんね」
矢継ぎ早にあれやこれや言われ、思わず困惑する。穴があったら入りたいとはまさにこの事。何よりも兄さんとの関係が知られているとは思わなかった。
「だって、あなたから兄さんの匂いがするもの」
「……」
「絶対に逃がす気なんて無いのに、泳がせてしまうんだから」
匂いでバレる物なのか。いや、基本的に妹弟達はαの集まりだ。Ωには分からない何かがあるのかもしれない。
内容が内容故に絶句していると、末の弟が言う。
「ウァン兄ちゃんは嫌なの?」
……嫌な訳あるか。本当に嫌ならそも拒絶している。それすら出来ないのはそれだけ惚れていると言う事に他ならない。
じゃあ何故、奴と番わないのか。
「私達の事を考えたから、でしょう?」
「……」
「兄貴はごちゃごちゃ考え過ぎなんだよ。良いじゃねえか、好きな奴とくっ付けば」
「……奴が私を好いているとは限らないだろう」
考え抜いた末に出た言葉に妹弟達は目を丸くして何やら驚いているようだった。
「それ、本気で言ってる?」
ウァンから話があると呼ばれ、彼の部屋を目指す。何であろうか。彼のヒートはまだ先だ。それ以外にあるとするなら囲碁の誘いだろうが、それならそうと言うのが彼だ。今のところ、これと言って思い当たる節が無い。まぁ、実際に話せば分かることかと扉をノックする。が、中から返事がない。
寝ているのだろうか?いや、彼の事だ。それはない。じゃあ、聞こえなかったのかと再度ノックすれば、扉がゆっくり開かれた。
「ウッ」
瞬間、漏れ出す濃厚な甘い香り。間違いなくそれは彼のフェロモンで、ヒートでもないのにどうして?と思っている内に部屋の中へ引き込まれた。
彼の部屋は、フェロモンが漏れ出さないように特殊な加工がされている。だからこそ、部屋の扉を開けるまで気付けなかったのだ。
瞬間、口の中に唾液が溢れる。無情にも閉じられたドアに鍵を掛けると、弟は辛そうに顔を歪めながらも尚、笑った。
「話がある」
話も何も、この状況下で公平な話し合いが出来るとはとてもじゃないが思えない。動けないでいると、彼が近付いてきて、そのまますり寄ってきた。瞬間香る好ましい香りに、理性が千切れそうになる。
「おい、ウァンっ」
「なんだ」
なんだも何も、どうしてこんな状況になっているのか。とにかく、直ぐにでも此方も抑制剤を飲まなければ不味い。
「聞いたぞ。お前も抑制剤を飲んでいると」
「なら分かるだろう?話は後だ」
「……嫌だ」
「拗ねるな」
「拗ねてなどいない」
駄目だ。これは話を聞く気がない。くっ付いて離れる様子の無い彼を押し退ける訳にもいかず、困惑していると、欲に濡れた陰陽の目が此方を向いた。
「世の中にはヒートを早める薬なんて物があるらしい」
「……、それを飲んだのか?なんでまた」
合法なのかも分からないそれを、わざわざ?真意が読めず、なんとか逃げ道が無いか探す。早く部屋の鍵を開けて出なければ。このままでは大変な事になる。しかし、鋼の精神を持ってしても、剥き出しにされた本能に抗えずにいる。目の前の獲物に噛み付きたくて仕方がないのだ。
「ウァン!」
それでも彼は臆する事なく、あろうことかそのまま顔を近付けて来て、触れるだけのキスをした。瞬間、自分の中で何かが弾けた。
まさかこんなに上手く行くとは。床に乱暴に押し倒された状態で、思わずほくそ笑む。あの自分を律することに関しては並ぶ者がいないくらい強靭な男を堕とすことに成功したのだ。
何やら獣の様にぐるぐると唸りながら、奴は鼻血を垂らしている。打ち付けた身体は痛いけれど、そんなもの気にならないくらい興奮しているのがわかる。
更に煽るようにすり寄って足を絡めれば、奴は顔を歪めた。どうやら暴走状態にありながら尚、抗っているらしい。
そんなに嫌なのか。私と番うのが。
「シュオ」
名前を呼ぶ。股座に押し付けられている奴の陰茎は硬く、可哀想に思って足を離すと前を寛げた。そうして現れた剛直を優しく握り込む。
「っ!」
二、三回扱いてやれば、先端から先走りが滲み出て来た。それを掬い取って、興味本位で口に運ぶ。瞬間口に広がる塩味と独特の臭みに、腹の奥がきゅんと疼く。
子種が欲しい。妊娠の危険があったとしても、この腹にマーキングして欲しい。でも、それは裏切りに当たるから。ふっと微笑んで、ポケットに忍ばせていたゴムを取り出す。早められたヒートは、私の理性を完全に飛ばすには至らなかったらしい。
不慣れながらもなんとかゴムを装着して、スラックスを下着ごと脱ぐ。そうして、自分から足を開くと、しとどに濡れたそこを指で拡げた。
「もうお前が来る前に慣らしてある。好きにしたら良い」
瞬間、剛直に最奥まで貫かれて、一瞬何が起こったのか分からなかった。遅れて来た快感に、脳を焼かれる。
「ーーーーっ!」
声にならない声を上げ、感じ入る。何時もなら挿入後、馴染むまで待ってくれるのに。休む間もなく引き抜かれたかと思えば、再び深くまで刺し込まれて、涙で目の前が歪んだ。
一方的な容赦の無いセックス。何時ものような労りに満ちたそれではなく、どちらかと言うと使われている感が酷い。ぱん、と肉と肉がぶつかり合う音が部屋に響いていく。
「あ゛あ゛っ!はぁ、あぐっ!いっ、あぁっ!」
蛙が潰れたような、酷い声が口から漏れ出ていく。でも、それを止めることが出来ない。気持ち良くて、それでいて酷く虚しかった。
奴はふーふー息を吐きながら、腰を動かし続けている。絶頂の気配に首を横に振りながら、奴の背中に腕を回してしがみつく。腰に痛いくらい奴の手が食い込んでいる。逃がす気なんて無いのだろう。
「ーーーーっ!ぐっ、う゛!……ん、んんっ!」
気持ち良さに目の前がちかちか明滅する。そうして一度目の絶頂が来た。悲鳴に近い声を上げながら、びくびくとのたうつ。何時もならここで止めてくれるのに、そのまま結腸口を苛められて目を白黒させる。
「えっ?」
当たり前だ。理性を飛ばさせたのは私なのだから、容赦なんてあるわけもない。柔くなった結腸口を嬲られて、そこが少しずつ緩んでいく。あ、来る。そう思った瞬間、先端が結腸口にめり込んだ。
「あ゛~~~~っ!」
とてつもない快感に晒される。暴力的なそれに、涙をぼろぼろ溢しながら逃れようと踠く。ぐじゅぐじゅに濡れた結合部からいやらしい音が漏れて、泡立っていた。
「しゅお、しゅお!」
舌足らずに名前を呼びながら、後ろを向いて髪をかき上げる。そうして項を露出させると、涙ながらに懇願した。
「噛んで」
「……ウァン」
瞬間、奴の動きが止まる。どうやら正気に戻ったらしい。どうしてこのタイミングで目覚めてしまうのか。暴走したままに噛んでくれたら良かったのに。どうして。奴の目を見れば、明らかに怒りの文字が浮かんでいた。
「お前はどうして……」
「っ、」
ゆっくり陰茎を引き抜かれて、ぞわぞわと鳥肌が立つ。外れかけていたゴムはなんとか破れずに済んでいたようで、先端には奴の精が溜まっていた。知らずの内に何度か果てていたらしい。
「兄さんは、私の事を好いているか?」
「……は?」
「だって、言われたことがない」
我ながら余りに女々しい。息を吐いて、熱に疼く身体を慰めるとその場で身体を丸める。
「……あんなに普段言っているのに?」
「……は?」
今度は此方が口を開ける番だった。あんなに言っているのに?聞いたこと無いが?
「……」
「嗚呼、届いていなかったのか。確かに言われてみればまぐわいの最中に言うことが多かったな」
「?」
「ウァン、好きだ」
面と向かってそう言われて、かっと顔に熱が集中するのがわかる。好き、好きなのか?私の事を?ほら見たことかと妹弟達が言っている気がする。
「お前が良いのなら、番になりたい」
飾り気の無い言葉に、嬉しさよりも羞恥が勝つ。たまらなくなって、逃げようとのたうつがそもそも覆い被さられている時点で逃げ道なんて有るわけも無く。
「……」
「ウァン」
名前を呼ばれて覚悟を決めると、ゆっくりと項を晒して頷くことしか出来なかった。
そうして、項に奴の顔が近付く。舌を這わされて、びくりと大袈裟に身体が跳ねる。そうして犬歯が肌を食い破る感覚の後、酷い多幸感に襲われたのだった。
オメガバース現パロ
「いい加減認めてやれよ」
ある時、妹であるニェンが言った。
突拍子も無く、何のことかすら分からないでいると、追撃と言わんばかりに「兄貴の事!」と言われ全てを察する。
「……何時から気付いていた」
「隠せてると思ってたのかよ!駄々漏れも良いとこだぞ」
そんな訳、と思うが、そこまで察しの良い方でない彼女さえ知っていると言うことは……。
「……」
「皆察してるっての」
「出ていく」
椅子から立ち上がり、部屋を出ていこうとすると、逃がさないと言わんばかりにジエが現れ、目の前に立ち塞がれてしまった。そうして終いには末の弟まで現れて、直ぐに逃げ場が無いことを悟る。
「別に苛めたい訳ではないのよ?ただ、こうでもしないと兄さん、素直になれないでしょう?」
「ウァン兄ちゃん頑固だもんね」
矢継ぎ早にあれやこれや言われ、思わず困惑する。穴があったら入りたいとはまさにこの事。何よりも兄さんとの関係が知られているとは思わなかった。
「だって、あなたから兄さんの匂いがするもの」
「……」
「絶対に逃がす気なんて無いのに、泳がせてしまうんだから」
匂いでバレる物なのか。いや、基本的に妹弟達はαの集まりだ。Ωには分からない何かがあるのかもしれない。
内容が内容故に絶句していると、末の弟が言う。
「ウァン兄ちゃんは嫌なの?」
……嫌な訳あるか。本当に嫌ならそも拒絶している。それすら出来ないのはそれだけ惚れていると言う事に他ならない。
じゃあ何故、奴と番わないのか。
「私達の事を考えたから、でしょう?」
「……」
「兄貴はごちゃごちゃ考え過ぎなんだよ。良いじゃねえか、好きな奴とくっ付けば」
「……奴が私を好いているとは限らないだろう」
考え抜いた末に出た言葉に妹弟達は目を丸くして何やら驚いているようだった。
「それ、本気で言ってる?」
ウァンから話があると呼ばれ、彼の部屋を目指す。何であろうか。彼のヒートはまだ先だ。それ以外にあるとするなら囲碁の誘いだろうが、それならそうと言うのが彼だ。今のところ、これと言って思い当たる節が無い。まぁ、実際に話せば分かることかと扉をノックする。が、中から返事がない。
寝ているのだろうか?いや、彼の事だ。それはない。じゃあ、聞こえなかったのかと再度ノックすれば、扉がゆっくり開かれた。
「ウッ」
瞬間、漏れ出す濃厚な甘い香り。間違いなくそれは彼のフェロモンで、ヒートでもないのにどうして?と思っている内に部屋の中へ引き込まれた。
彼の部屋は、フェロモンが漏れ出さないように特殊な加工がされている。だからこそ、部屋の扉を開けるまで気付けなかったのだ。
瞬間、口の中に唾液が溢れる。無情にも閉じられたドアに鍵を掛けると、弟は辛そうに顔を歪めながらも尚、笑った。
「話がある」
話も何も、この状況下で公平な話し合いが出来るとはとてもじゃないが思えない。動けないでいると、彼が近付いてきて、そのまますり寄ってきた。瞬間香る好ましい香りに、理性が千切れそうになる。
「おい、ウァンっ」
「なんだ」
なんだも何も、どうしてこんな状況になっているのか。とにかく、直ぐにでも此方も抑制剤を飲まなければ不味い。
「聞いたぞ。お前も抑制剤を飲んでいると」
「なら分かるだろう?話は後だ」
「……嫌だ」
「拗ねるな」
「拗ねてなどいない」
駄目だ。これは話を聞く気がない。くっ付いて離れる様子の無い彼を押し退ける訳にもいかず、困惑していると、欲に濡れた陰陽の目が此方を向いた。
「世の中にはヒートを早める薬なんて物があるらしい」
「……、それを飲んだのか?なんでまた」
合法なのかも分からないそれを、わざわざ?真意が読めず、なんとか逃げ道が無いか探す。早く部屋の鍵を開けて出なければ。このままでは大変な事になる。しかし、鋼の精神を持ってしても、剥き出しにされた本能に抗えずにいる。目の前の獲物に噛み付きたくて仕方がないのだ。
「ウァン!」
それでも彼は臆する事なく、あろうことかそのまま顔を近付けて来て、触れるだけのキスをした。瞬間、自分の中で何かが弾けた。
まさかこんなに上手く行くとは。床に乱暴に押し倒された状態で、思わずほくそ笑む。あの自分を律することに関しては並ぶ者がいないくらい強靭な男を堕とすことに成功したのだ。
何やら獣の様にぐるぐると唸りながら、奴は鼻血を垂らしている。打ち付けた身体は痛いけれど、そんなもの気にならないくらい興奮しているのがわかる。
更に煽るようにすり寄って足を絡めれば、奴は顔を歪めた。どうやら暴走状態にありながら尚、抗っているらしい。
そんなに嫌なのか。私と番うのが。
「シュオ」
名前を呼ぶ。股座に押し付けられている奴の陰茎は硬く、可哀想に思って足を離すと前を寛げた。そうして現れた剛直を優しく握り込む。
「っ!」
二、三回扱いてやれば、先端から先走りが滲み出て来た。それを掬い取って、興味本位で口に運ぶ。瞬間口に広がる塩味と独特の臭みに、腹の奥がきゅんと疼く。
子種が欲しい。妊娠の危険があったとしても、この腹にマーキングして欲しい。でも、それは裏切りに当たるから。ふっと微笑んで、ポケットに忍ばせていたゴムを取り出す。早められたヒートは、私の理性を完全に飛ばすには至らなかったらしい。
不慣れながらもなんとかゴムを装着して、スラックスを下着ごと脱ぐ。そうして、自分から足を開くと、しとどに濡れたそこを指で拡げた。
「もうお前が来る前に慣らしてある。好きにしたら良い」
瞬間、剛直に最奥まで貫かれて、一瞬何が起こったのか分からなかった。遅れて来た快感に、脳を焼かれる。
「ーーーーっ!」
声にならない声を上げ、感じ入る。何時もなら挿入後、馴染むまで待ってくれるのに。休む間もなく引き抜かれたかと思えば、再び深くまで刺し込まれて、涙で目の前が歪んだ。
一方的な容赦の無いセックス。何時ものような労りに満ちたそれではなく、どちらかと言うと使われている感が酷い。ぱん、と肉と肉がぶつかり合う音が部屋に響いていく。
「あ゛あ゛っ!はぁ、あぐっ!いっ、あぁっ!」
蛙が潰れたような、酷い声が口から漏れ出ていく。でも、それを止めることが出来ない。気持ち良くて、それでいて酷く虚しかった。
奴はふーふー息を吐きながら、腰を動かし続けている。絶頂の気配に首を横に振りながら、奴の背中に腕を回してしがみつく。腰に痛いくらい奴の手が食い込んでいる。逃がす気なんて無いのだろう。
「ーーーーっ!ぐっ、う゛!……ん、んんっ!」
気持ち良さに目の前がちかちか明滅する。そうして一度目の絶頂が来た。悲鳴に近い声を上げながら、びくびくとのたうつ。何時もならここで止めてくれるのに、そのまま結腸口を苛められて目を白黒させる。
「えっ?」
当たり前だ。理性を飛ばさせたのは私なのだから、容赦なんてあるわけもない。柔くなった結腸口を嬲られて、そこが少しずつ緩んでいく。あ、来る。そう思った瞬間、先端が結腸口にめり込んだ。
「あ゛~~~~っ!」
とてつもない快感に晒される。暴力的なそれに、涙をぼろぼろ溢しながら逃れようと踠く。ぐじゅぐじゅに濡れた結合部からいやらしい音が漏れて、泡立っていた。
「しゅお、しゅお!」
舌足らずに名前を呼びながら、後ろを向いて髪をかき上げる。そうして項を露出させると、涙ながらに懇願した。
「噛んで」
「……ウァン」
瞬間、奴の動きが止まる。どうやら正気に戻ったらしい。どうしてこのタイミングで目覚めてしまうのか。暴走したままに噛んでくれたら良かったのに。どうして。奴の目を見れば、明らかに怒りの文字が浮かんでいた。
「お前はどうして……」
「っ、」
ゆっくり陰茎を引き抜かれて、ぞわぞわと鳥肌が立つ。外れかけていたゴムはなんとか破れずに済んでいたようで、先端には奴の精が溜まっていた。知らずの内に何度か果てていたらしい。
「兄さんは、私の事を好いているか?」
「……は?」
「だって、言われたことがない」
我ながら余りに女々しい。息を吐いて、熱に疼く身体を慰めるとその場で身体を丸める。
「……あんなに普段言っているのに?」
「……は?」
今度は此方が口を開ける番だった。あんなに言っているのに?聞いたこと無いが?
「……」
「嗚呼、届いていなかったのか。確かに言われてみればまぐわいの最中に言うことが多かったな」
「?」
「ウァン、好きだ」
面と向かってそう言われて、かっと顔に熱が集中するのがわかる。好き、好きなのか?私の事を?ほら見たことかと妹弟達が言っている気がする。
「お前が良いのなら、番になりたい」
飾り気の無い言葉に、嬉しさよりも羞恥が勝つ。たまらなくなって、逃げようとのたうつがそもそも覆い被さられている時点で逃げ道なんて有るわけも無く。
「……」
「ウァン」
名前を呼ばれて覚悟を決めると、ゆっくりと項を晒して頷くことしか出来なかった。
そうして、項に奴の顔が近付く。舌を這わされて、びくりと大袈裟に身体が跳ねる。そうして犬歯が肌を食い破る感覚の後、酷い多幸感に襲われたのだった。