主♂エド
目隠し、拘束、尿道責め、小スカのよくばりセット
始まりはただの好奇心だった。
例のごとくやりたいことがあると言われ、どうせ碌でもない事だろうと思いながらも話を聞いてやると、ただ目隠しをしてもいいか、と言う内容だった。
俺の知らないもっとエグいことを言われるかと思ったがそんなことはなく、目隠しってあれだろ布かなんかで目を見えなくさせる奴。
なんだそんなことか、と思ってしまった自分もすでに大分毒されているが、まあそれは置いておいて。
「そのくらいなら、まぁ……」
「やった、準備してきますね」
嬉しそうに笑いキッチンへ消えていくあいつを横目に、ベッドの上に寝転ぶ。
なにやらガサガサと音を立て戻ってきたあいつは手に黒い布を持っていた。
いつものことながら何処から見つけて来るんだと思いつつ、大人しく布を巻かれ視界が真っ暗になる。覆いかぶさってきただろうあいつの気配に、若干の後悔を感じながら身を任せた。
「で、腕を縛るのは聞いてねぇ!」
「そりゃまぁ言ってないですし」
あっという間に手首をベッドのフレームに固定され、唯一自由に動かせる足をばたばたと動かし宙を蹴る。肌触りの良い感触的に、目隠しの布と同じものだろうか。逃れようと藻掻くが、ただベッドが軋むだけだった。
「やめだやめ!早く解けよ!」
「そんなこと言われてはいはいって解くわけないんだよなぁ」
衣擦れの音が響く。何も見えない状態がこんなにも心細い物なのか、と後悔しながら暴れるとそのまま足も縛られてしまった。
「緊縛の知識は生憎持ち合わせてないんですよねぇ、今度調べてみようかな」
そう言いながら、脇腹を撫でられる。いつもとは違う、ぞわぞわと鳥肌が立ち、これは思ったよりもヤバいかもしれないと汗が額を伝った。
「痛いことはしないんで、安心してください」
「っ、安心なんざ出来るか!うぅ……」
優しく肌を撫で回され、刺激を欲しがる身体が震えた。
どこを触られるのか見えない分、予想外の場所を撫でられ肌が泡立つ。過敏になった脇腹を擽るように撫でられ、思わず声が漏れた。
「擽ったい?」
「はあっ、わかってんならすんな!」
「ふふ、可愛い」
そっと唇にキスを落とされ、シーツを握りしめた。隙間から口内に舌が差し込まれ、甘い感触に息が上がる。ぎこちなく舌を絡ませ合いながら、次の刺激を待つ。触れるか触れないかの絶妙な加減で胸の突起を擽られ、熱が集まるのを感じた。
「んんっ、後で覚えてろよっ」
「はいはい、後でいくらでも殴られますから。今は感覚に集中して?」
「はあっ……、うぅっ、ん」
両手で突起の周りを撫でられ、声が漏れる。焦らすような触り方に、身体の熱がどんどん上がっていくのがわかって、恥ずかしさから思わず身悶えた。
「早く触れよっ」
「触ってほしいんですか?どんな風に触られたい?」
「っ、言わせんな」
ただ肌を撫でられているだけなのに、どんどん追い詰められていく。ちゃんと触ってほしい。いつもの様に抓ったり口で苛めて欲しい。そんな思いがぐるぐる頭の中を回るが、とてもじゃないが口には出せない。
「ほら、言わないとやめちゃいますよ?」
そう言って手が離される。なんで、と口から出かけて慌てて飲み込んだ。これで終わるならそれはそれでいいじゃないか、と思いながらも、じわじわと熱に蝕まれた身体が快感を欲しがってしょうがない。
「っ、くそ……もっとしっかり触れよっ」
「ふふ、何処を?」
「なっ……っ、」
顔がカッと赤くなるのがわかる。そこまで言わせる気かと口を噤めば、また触れるか触れないかのところで撫で回され、思わずぎゅっと目を閉じた。
「っ、……」
「いいんですか?」
「うぅ……っ、ちくびいじめて、ほしいっ」
「良く出来ました」
「ひっ、」
瞬間、突起をぎゅっと摘まれ、びりびりと快感が駆け抜けた。口から意味のない言葉の羅列がこぼれ落ち、目にじんわりと涙が浮かぶ。
「ああっ、……っうぅ!んあっ……!やだっ」
「嫌なんですか?」
「んう、いやじゃっ、ないから!やめんなっ」
「ふふ、可愛い」
あいつの楽しそうな声が聞こえて腹が立った。文句を言おうと口を開けるが、嬌声に全部掻き消えていく。焦らされたからか、あるいは目隠しのせいなのか。そのどちらもかもしれないが、それを考えているだけの余裕はもうとっくになかった。
こりこりと押しつぶされ、気持ち良さに思わず首を横に振る。
「ああっ、うあ……!っくそ……あぐっ」
「良さそうですね。後、他には?」
「っ、まだ言わせんのかよ!しねっ!」
「俺は別にここでやめてもいいんですよ?」
「〜〜〜〜っ!」
完全にあいつのペースに飲まれている。調子に乗りやがって、と暴れるが、縛られた手足はびくともしなかった。こんな中途半端で止められたら、と嫌々口を開く。
「いつもみたいに、酷くしてほしい」
「あははっ、何を酷くしてほしいんです?」
「てめぇ……、」
意地でも言わせたいのかよ、と思いながらへらっと笑って言わねえとわかんねぇのかよ、といつも喧嘩を吹っ掛ける時の様に言えば、少しの間の後「あーもう、負でいいですよ」と悔しそうな声がした。
「……バァカ」
「馬鹿でいいです」
それだけ言うと、あいつは首筋にじゅっと音を立てて吸い付いてきた。身動ぎをしながら、期待にじくじくと疼く突起に刺激がくるのを待つ。
れ、と肌を舌が這う。それさえ気持ちよくて、恐怖さえある。このまま吸い付かれたらどうなってしまうのか。そしてその時は来た。
「くぅ、っんあ゛!」
片方に強く吸い付かれ甘噛をされる。瞬間、溜まりに溜まった快感が弾けて、目の前がバチバチと明滅した。
堪らず逃げようと身を捩るが、拘束がそれを許してはくれない。こんなの、おかしくなってしまう。
「んぎぃっ、ああっ!まって、んあっ!おかしくなるっ」
「……なっちゃえ」
「あ゛あ――――っ!!」
まだ胸だけだと言うのにこれでもかと言うほどの快感に襲われ、呆気なく果てた。陰茎に濡れた下着が張り付いて気持ちが悪い。
余韻に溺れながら、辛うじて残った微かな理性にしがみつく。
「っ、!う゛ぅ、あっ!」
「気持ち良さそうですね」
「おまえがっ、じらすからぁ!」
半泣きになりながら感じ入っていると、そのまま空いていたもう片方も齧られ、痛みに思わず身体をビクつかせる。いっそのこと痛みだけだったらよかったのになどと思いながら息を吐く。
「はぁっ、んあ゛っ……もっ早くナカ触れよぉ」
「ふふ、可愛い……腰浮かせられます?」
「んん、」
言われた通り腰を浮かせれば、下着ごとスキニーをずり下げられる。焦れて焦れてしょうがない、早く触って欲しいと、下着を脱がした腕に半勃ちになった陰茎を擦り付けた。直接的な快感に思考が鈍る。気持ちがいい。
「もう、勝手に気持ち良くなって」
「だって、もう待てないっ……」
ぱっと腕を離され、快感が遠のいていく。嫌だ、と腰をへこへこ動かせば、陰茎を握り込まれローションの冷たい感触に身体をビクつかせた。
「なるべく力抜いていてくださいね」
鈴口に、何か固く冷たい物を当てられる。何をするのかわからず呆けていると、それが尿道に差し込まれた。
「い゛っ、やぁっ、何して!」
「んー?なんでしょうね。怪我したくなかったら動かないほうがいいですよ」
今まで経験したことのない異物感と、ひりつくような痛みに身体ががくがく震える。怖い、痛いことはしないって言った癖に、などと思いながら、未知の感覚に耐える。
痛みと恐怖から萎えてしまった陰茎を優しく扱かれ、頭がぐちゃぐちゃになる。気持ちいいのか苦しいのかわからず、涙が目隠しを濡らした。
「う゛っ、い゛たっ、それやだぁ」
ローションの滑りを借りて、異物が入ってはいけないところに入ってくる。
恐怖心でいっぱいになった頃、先端がこつっと何かに当たった。
「はぁっ?、ん゛っ?、」
瞬間、痛みではない感覚に襲われる。その感覚を自分は確かに知っていた。それは、ナカを擦られた時と同じ快感だった。
「い、あ゛っ、なんで?っああ゛っ」
「ここね、エドくんが触られるの大好きな前立腺」
「はっ、あ゛うっ!ぐっ、あ……っう゛う゛っ!」
「あははっ、こっちの処女も貰っちゃった」
そう言いながら、中に飲み込まれている何かを限界まで引き抜く。まるで射精し続けているような感覚に、辛うじて残っていた理性が焼けていく。陰茎が壊れてしまったみたいに熱くて、身体ががくがくと震えた。
「あ゛あ〜〜〜〜っ!!ま゛って゛、そ、それ、おかしくなるっ!」
「気持ちいいでしょう?」
そう言いながら抜けかけたそれを奥まで押し込まれ、精が逆流するような未知の快感に、思わず白目を剥いて意識が飛びかけた。
「う゛あっ!やだっ、よ゛すぎるっ、こ゛われ゛ちゃっ、う!」
「責任取りますから、もっと乱れて?」
「あ゛ぁ゛♡こ゛わいっ、ねえっ、うでの取って!いい子にするからっ♡お゛っ、う゛うっ♡」
「ふふ、いい子に出来るならいいですよ」
しゅる、と音を立てて手を拘束していた布が外される。落ちそうな感覚に、あいつのパーカーにしがみつくと、安心から力が抜けた。
「お゛っ♡ん゛あっ、わかんねぇっ♡なくなっちゃう♡ん゛んっ♡」
「なくならないですよ、大丈夫大丈夫」
自分が何を口走っているのかもわからない。気持が良すぎて頭が狂いそうになる。しがみつく指に力が籠り、理由もわからずよがれば、ふふっと笑われた。
いつの間にか後孔に指が添えられゆっくりと挿入されていくが、構ってられない。早く出したくてしょうがないが、尿道を塞ぐそれが許してはくれなかった。
「あははっ、顔真っ赤」
「くそっ、はやく抜けよぉっ♡」
「だ・め♡」
指がナカのしこりに触れ、目の前が真っ白になる。前から後ろから前立腺を苛められ、口の端から泡を吹きながらイキ狂う。全てを塗り潰していくその感覚に、あいつの肩に額を押し付け耐えようとするが、それだけではどうにもならなかった。
「あ゛♡んぎぃっ♡しぬ!しんじゃう♡お゛お゛っ♡♡」
「っ、はーエロすぎ」
「あぐっ♡、ゆるし、て……っ♡♡たすけて、あ゛あ〜〜〜〜!!♡♡」
もうずっとイッている。苦しくて苦しくて、こうしているのはあいつなのに縋りつきながら助けを求めれば、そのまま指を引き抜かれ、覆いかぶさられた。
「助けてあげる」
それだけ言うと、熱いものが後孔に当てられる。それが何かなんて、言われなくてももうわかる。早く欲しくて、腰を揺らして擦り付ければ、目を覆っていた布をはぎ取られ、耳元で囁かれた。
「イッていいよ」
瞬間、陰茎を奥まで差し込まれ最奥を苛められた。焼け付くような快感の中、尿道を塞いでいた物が勢いよく引き抜かれ、堰き止められていた精が出口を求めて解き放たれる。
「ぐあ゛、あ゛あ゛〜〜〜〜!!♡♡♡」
喉が壊れるぐらい大きな声で喘ぐ。目の前が真っ白になって意識が飛びかけるが、最奥をごちゅごちゅと苛められ失神は許されなかった。
気持ちがいい。気持ちがよすぎてこわい。もうめちゃくちゃだ。生理的な涙が頬を伝い流れていくのを舐め取られ、それさえ気持ちがよくて身体が震える。
あいつは陰茎を苛めていた細長いそれを投げ捨てると両手で腰を掴み、結腸へ挿入り込もうとする。
「お゛お゛っ♡♡だめっ♡♡んあ゛っ♡いまそこ挿入られたら♡♡」
「挿入られたら?」
「あ゛ぁ゛!♡♡漏れちゃ、う♡♡」
「あははっ、それ凄く見たいかも」
無慈悲にも笑うと、ぐぽっと嫌な音を立てて先端が結腸に入り込み、何度目かも分からない絶頂を迎えた。
「あ゛あ゛ぁ゛――――!!♡♡♡」
陰茎から色のついた液体が力なく漏れ出す。自分の意思では止めることのできないそれを、ただなす術なく見ていることしかできなかった。
「――――っ!♡♡」
「はーっ、可愛いっ」
「っ!♡♡しぬ、っぐ、♡しんじゃう♡♡」
「殺してあげる」
その言葉を最後に、限界を迎えた意識を飛ばしたのだった。
ハッと目が覚める。
全身ががくがく震え、無意識に暴れたからか色んなところが痛い。起き上がろうとしたが、これは暫く寝ていないと駄目だろう。
意識を飛ばしている内に綺麗にされたのか、見る限りシーツにシミなどはなく、まるであれが悪い夢のようだった。まぁ、体の痛みがあれは現実だと告げているのだけれど。
目を覚ましたことに気付いたあいつが顔を覗き込む。
「あっ、起きました?」
「てめぇ、ころす」
がらがらの喉でなんとか言葉を吐き出す。キスを落としてきた顔面にそのまま頭突きをすれば、ぎゃんと犬のような鳴き声を上げて倒れ込んできたので笑ってやる。
「痛っ、」
「仕返し、だ」
けらけらと笑えば「無理させてごめんなさい」と素直に謝られたので驚きながら、たまにならいいっとだけ返す。
つくづく甘くなってしまったな、などと思いながら、再び目を閉じた。
始まりはただの好奇心だった。
例のごとくやりたいことがあると言われ、どうせ碌でもない事だろうと思いながらも話を聞いてやると、ただ目隠しをしてもいいか、と言う内容だった。
俺の知らないもっとエグいことを言われるかと思ったがそんなことはなく、目隠しってあれだろ布かなんかで目を見えなくさせる奴。
なんだそんなことか、と思ってしまった自分もすでに大分毒されているが、まあそれは置いておいて。
「そのくらいなら、まぁ……」
「やった、準備してきますね」
嬉しそうに笑いキッチンへ消えていくあいつを横目に、ベッドの上に寝転ぶ。
なにやらガサガサと音を立て戻ってきたあいつは手に黒い布を持っていた。
いつものことながら何処から見つけて来るんだと思いつつ、大人しく布を巻かれ視界が真っ暗になる。覆いかぶさってきただろうあいつの気配に、若干の後悔を感じながら身を任せた。
「で、腕を縛るのは聞いてねぇ!」
「そりゃまぁ言ってないですし」
あっという間に手首をベッドのフレームに固定され、唯一自由に動かせる足をばたばたと動かし宙を蹴る。肌触りの良い感触的に、目隠しの布と同じものだろうか。逃れようと藻掻くが、ただベッドが軋むだけだった。
「やめだやめ!早く解けよ!」
「そんなこと言われてはいはいって解くわけないんだよなぁ」
衣擦れの音が響く。何も見えない状態がこんなにも心細い物なのか、と後悔しながら暴れるとそのまま足も縛られてしまった。
「緊縛の知識は生憎持ち合わせてないんですよねぇ、今度調べてみようかな」
そう言いながら、脇腹を撫でられる。いつもとは違う、ぞわぞわと鳥肌が立ち、これは思ったよりもヤバいかもしれないと汗が額を伝った。
「痛いことはしないんで、安心してください」
「っ、安心なんざ出来るか!うぅ……」
優しく肌を撫で回され、刺激を欲しがる身体が震えた。
どこを触られるのか見えない分、予想外の場所を撫でられ肌が泡立つ。過敏になった脇腹を擽るように撫でられ、思わず声が漏れた。
「擽ったい?」
「はあっ、わかってんならすんな!」
「ふふ、可愛い」
そっと唇にキスを落とされ、シーツを握りしめた。隙間から口内に舌が差し込まれ、甘い感触に息が上がる。ぎこちなく舌を絡ませ合いながら、次の刺激を待つ。触れるか触れないかの絶妙な加減で胸の突起を擽られ、熱が集まるのを感じた。
「んんっ、後で覚えてろよっ」
「はいはい、後でいくらでも殴られますから。今は感覚に集中して?」
「はあっ……、うぅっ、ん」
両手で突起の周りを撫でられ、声が漏れる。焦らすような触り方に、身体の熱がどんどん上がっていくのがわかって、恥ずかしさから思わず身悶えた。
「早く触れよっ」
「触ってほしいんですか?どんな風に触られたい?」
「っ、言わせんな」
ただ肌を撫でられているだけなのに、どんどん追い詰められていく。ちゃんと触ってほしい。いつもの様に抓ったり口で苛めて欲しい。そんな思いがぐるぐる頭の中を回るが、とてもじゃないが口には出せない。
「ほら、言わないとやめちゃいますよ?」
そう言って手が離される。なんで、と口から出かけて慌てて飲み込んだ。これで終わるならそれはそれでいいじゃないか、と思いながらも、じわじわと熱に蝕まれた身体が快感を欲しがってしょうがない。
「っ、くそ……もっとしっかり触れよっ」
「ふふ、何処を?」
「なっ……っ、」
顔がカッと赤くなるのがわかる。そこまで言わせる気かと口を噤めば、また触れるか触れないかのところで撫で回され、思わずぎゅっと目を閉じた。
「っ、……」
「いいんですか?」
「うぅ……っ、ちくびいじめて、ほしいっ」
「良く出来ました」
「ひっ、」
瞬間、突起をぎゅっと摘まれ、びりびりと快感が駆け抜けた。口から意味のない言葉の羅列がこぼれ落ち、目にじんわりと涙が浮かぶ。
「ああっ、……っうぅ!んあっ……!やだっ」
「嫌なんですか?」
「んう、いやじゃっ、ないから!やめんなっ」
「ふふ、可愛い」
あいつの楽しそうな声が聞こえて腹が立った。文句を言おうと口を開けるが、嬌声に全部掻き消えていく。焦らされたからか、あるいは目隠しのせいなのか。そのどちらもかもしれないが、それを考えているだけの余裕はもうとっくになかった。
こりこりと押しつぶされ、気持ち良さに思わず首を横に振る。
「ああっ、うあ……!っくそ……あぐっ」
「良さそうですね。後、他には?」
「っ、まだ言わせんのかよ!しねっ!」
「俺は別にここでやめてもいいんですよ?」
「〜〜〜〜っ!」
完全にあいつのペースに飲まれている。調子に乗りやがって、と暴れるが、縛られた手足はびくともしなかった。こんな中途半端で止められたら、と嫌々口を開く。
「いつもみたいに、酷くしてほしい」
「あははっ、何を酷くしてほしいんです?」
「てめぇ……、」
意地でも言わせたいのかよ、と思いながらへらっと笑って言わねえとわかんねぇのかよ、といつも喧嘩を吹っ掛ける時の様に言えば、少しの間の後「あーもう、負でいいですよ」と悔しそうな声がした。
「……バァカ」
「馬鹿でいいです」
それだけ言うと、あいつは首筋にじゅっと音を立てて吸い付いてきた。身動ぎをしながら、期待にじくじくと疼く突起に刺激がくるのを待つ。
れ、と肌を舌が這う。それさえ気持ちよくて、恐怖さえある。このまま吸い付かれたらどうなってしまうのか。そしてその時は来た。
「くぅ、っんあ゛!」
片方に強く吸い付かれ甘噛をされる。瞬間、溜まりに溜まった快感が弾けて、目の前がバチバチと明滅した。
堪らず逃げようと身を捩るが、拘束がそれを許してはくれない。こんなの、おかしくなってしまう。
「んぎぃっ、ああっ!まって、んあっ!おかしくなるっ」
「……なっちゃえ」
「あ゛あ――――っ!!」
まだ胸だけだと言うのにこれでもかと言うほどの快感に襲われ、呆気なく果てた。陰茎に濡れた下着が張り付いて気持ちが悪い。
余韻に溺れながら、辛うじて残った微かな理性にしがみつく。
「っ、!う゛ぅ、あっ!」
「気持ち良さそうですね」
「おまえがっ、じらすからぁ!」
半泣きになりながら感じ入っていると、そのまま空いていたもう片方も齧られ、痛みに思わず身体をビクつかせる。いっそのこと痛みだけだったらよかったのになどと思いながら息を吐く。
「はぁっ、んあ゛っ……もっ早くナカ触れよぉ」
「ふふ、可愛い……腰浮かせられます?」
「んん、」
言われた通り腰を浮かせれば、下着ごとスキニーをずり下げられる。焦れて焦れてしょうがない、早く触って欲しいと、下着を脱がした腕に半勃ちになった陰茎を擦り付けた。直接的な快感に思考が鈍る。気持ちがいい。
「もう、勝手に気持ち良くなって」
「だって、もう待てないっ……」
ぱっと腕を離され、快感が遠のいていく。嫌だ、と腰をへこへこ動かせば、陰茎を握り込まれローションの冷たい感触に身体をビクつかせた。
「なるべく力抜いていてくださいね」
鈴口に、何か固く冷たい物を当てられる。何をするのかわからず呆けていると、それが尿道に差し込まれた。
「い゛っ、やぁっ、何して!」
「んー?なんでしょうね。怪我したくなかったら動かないほうがいいですよ」
今まで経験したことのない異物感と、ひりつくような痛みに身体ががくがく震える。怖い、痛いことはしないって言った癖に、などと思いながら、未知の感覚に耐える。
痛みと恐怖から萎えてしまった陰茎を優しく扱かれ、頭がぐちゃぐちゃになる。気持ちいいのか苦しいのかわからず、涙が目隠しを濡らした。
「う゛っ、い゛たっ、それやだぁ」
ローションの滑りを借りて、異物が入ってはいけないところに入ってくる。
恐怖心でいっぱいになった頃、先端がこつっと何かに当たった。
「はぁっ?、ん゛っ?、」
瞬間、痛みではない感覚に襲われる。その感覚を自分は確かに知っていた。それは、ナカを擦られた時と同じ快感だった。
「い、あ゛っ、なんで?っああ゛っ」
「ここね、エドくんが触られるの大好きな前立腺」
「はっ、あ゛うっ!ぐっ、あ……っう゛う゛っ!」
「あははっ、こっちの処女も貰っちゃった」
そう言いながら、中に飲み込まれている何かを限界まで引き抜く。まるで射精し続けているような感覚に、辛うじて残っていた理性が焼けていく。陰茎が壊れてしまったみたいに熱くて、身体ががくがくと震えた。
「あ゛あ〜〜〜〜っ!!ま゛って゛、そ、それ、おかしくなるっ!」
「気持ちいいでしょう?」
そう言いながら抜けかけたそれを奥まで押し込まれ、精が逆流するような未知の快感に、思わず白目を剥いて意識が飛びかけた。
「う゛あっ!やだっ、よ゛すぎるっ、こ゛われ゛ちゃっ、う!」
「責任取りますから、もっと乱れて?」
「あ゛ぁ゛♡こ゛わいっ、ねえっ、うでの取って!いい子にするからっ♡お゛っ、う゛うっ♡」
「ふふ、いい子に出来るならいいですよ」
しゅる、と音を立てて手を拘束していた布が外される。落ちそうな感覚に、あいつのパーカーにしがみつくと、安心から力が抜けた。
「お゛っ♡ん゛あっ、わかんねぇっ♡なくなっちゃう♡ん゛んっ♡」
「なくならないですよ、大丈夫大丈夫」
自分が何を口走っているのかもわからない。気持が良すぎて頭が狂いそうになる。しがみつく指に力が籠り、理由もわからずよがれば、ふふっと笑われた。
いつの間にか後孔に指が添えられゆっくりと挿入されていくが、構ってられない。早く出したくてしょうがないが、尿道を塞ぐそれが許してはくれなかった。
「あははっ、顔真っ赤」
「くそっ、はやく抜けよぉっ♡」
「だ・め♡」
指がナカのしこりに触れ、目の前が真っ白になる。前から後ろから前立腺を苛められ、口の端から泡を吹きながらイキ狂う。全てを塗り潰していくその感覚に、あいつの肩に額を押し付け耐えようとするが、それだけではどうにもならなかった。
「あ゛♡んぎぃっ♡しぬ!しんじゃう♡お゛お゛っ♡♡」
「っ、はーエロすぎ」
「あぐっ♡、ゆるし、て……っ♡♡たすけて、あ゛あ〜〜〜〜!!♡♡」
もうずっとイッている。苦しくて苦しくて、こうしているのはあいつなのに縋りつきながら助けを求めれば、そのまま指を引き抜かれ、覆いかぶさられた。
「助けてあげる」
それだけ言うと、熱いものが後孔に当てられる。それが何かなんて、言われなくてももうわかる。早く欲しくて、腰を揺らして擦り付ければ、目を覆っていた布をはぎ取られ、耳元で囁かれた。
「イッていいよ」
瞬間、陰茎を奥まで差し込まれ最奥を苛められた。焼け付くような快感の中、尿道を塞いでいた物が勢いよく引き抜かれ、堰き止められていた精が出口を求めて解き放たれる。
「ぐあ゛、あ゛あ゛〜〜〜〜!!♡♡♡」
喉が壊れるぐらい大きな声で喘ぐ。目の前が真っ白になって意識が飛びかけるが、最奥をごちゅごちゅと苛められ失神は許されなかった。
気持ちがいい。気持ちがよすぎてこわい。もうめちゃくちゃだ。生理的な涙が頬を伝い流れていくのを舐め取られ、それさえ気持ちがよくて身体が震える。
あいつは陰茎を苛めていた細長いそれを投げ捨てると両手で腰を掴み、結腸へ挿入り込もうとする。
「お゛お゛っ♡♡だめっ♡♡んあ゛っ♡いまそこ挿入られたら♡♡」
「挿入られたら?」
「あ゛ぁ゛!♡♡漏れちゃ、う♡♡」
「あははっ、それ凄く見たいかも」
無慈悲にも笑うと、ぐぽっと嫌な音を立てて先端が結腸に入り込み、何度目かも分からない絶頂を迎えた。
「あ゛あ゛ぁ゛――――!!♡♡♡」
陰茎から色のついた液体が力なく漏れ出す。自分の意思では止めることのできないそれを、ただなす術なく見ていることしかできなかった。
「――――っ!♡♡」
「はーっ、可愛いっ」
「っ!♡♡しぬ、っぐ、♡しんじゃう♡♡」
「殺してあげる」
その言葉を最後に、限界を迎えた意識を飛ばしたのだった。
ハッと目が覚める。
全身ががくがく震え、無意識に暴れたからか色んなところが痛い。起き上がろうとしたが、これは暫く寝ていないと駄目だろう。
意識を飛ばしている内に綺麗にされたのか、見る限りシーツにシミなどはなく、まるであれが悪い夢のようだった。まぁ、体の痛みがあれは現実だと告げているのだけれど。
目を覚ましたことに気付いたあいつが顔を覗き込む。
「あっ、起きました?」
「てめぇ、ころす」
がらがらの喉でなんとか言葉を吐き出す。キスを落としてきた顔面にそのまま頭突きをすれば、ぎゃんと犬のような鳴き声を上げて倒れ込んできたので笑ってやる。
「痛っ、」
「仕返し、だ」
けらけらと笑えば「無理させてごめんなさい」と素直に謝られたので驚きながら、たまにならいいっとだけ返す。
つくづく甘くなってしまったな、などと思いながら、再び目を閉じた。