感想・雑記

芹沢さんの「…」

2018/08/14 14:32
最終巻でモブ君が暴走したときに、霊幻が、暴走するのは特別なことじゃなく思春期なんだと思う、と言った時の芹沢さんの表情がすごく印象的でした。決して賛同する表情じゃなくて無言の「…」で、心の中では何言ってるんだこの人は…みたいな表情でした。芹沢さんは霊幻のことが好きなんだろうなと思いました。
12歳の時から引きこもりになった芹沢さんですが、12歳というと小6か中一の時からでしょうか。力の暴走を自分では止めることができなくてそうなったと言っていました。モブ君が起こした竜巻の中で、いつでも何度でも暴れだす可能性があると霊幻に言いましたが、霊幻はそれは特別なことではないと言っています。
芹沢さんからしたら、もし自分が12歳の時に霊幻に会っていたら…と思うんじゃないかと感じました。そのあとも芹沢さんはモブ君のもとへは行かずにひたすら霊幻を守ることに徹している。モブ君と対面しなかったのが不思議なほどです。
テル君、誇山&桜威、鈴木親子、肉体改造部、律、霊幻。
芹沢さんだけは霊幻を守るだけで。しかも、霊幻に戻れと言われてその背中を見送る芹沢さんがちょっと暗くて切ない。
でも、ただ暗いだけじゃなくて、霊幻を信じているのかもしれないと思いました。
モブ君が自分の理解者になってくれて説得してくれたように、霊幻もモブ君を説得してくれるんじゃないかと。

そう考えると話は脱線しますが、芹沢さんは霊幻に超能力や霊能力がないことがわかっていたように思います。でもどうなんだろう…?超能力や霊能力があるのを信じて見送ったのか、霊幻の考え方を信じて見送ったのか…。
ブロッコリーに埋まったモブ君を探すときに芹沢さんもいたみたいですし(モブ君を掘り出すときには鈴木社長の方にいた)。
もしかしたら芹沢さんに超能力の有り無しを感じる力があるんじゃないかと思わせてくれます。
かなり前にこの雑記に芹霊のことを書きましたが、16巻を読んでやっぱり芹沢さんは霊幻が好きなんだろうなと思いました。
モブサイコにハマって初めて考えたお話が、モブ君と霊幻が付き合っている中での芹沢さんの想い、純愛さでした。自分の好きな相手霊幻が、友達のモブ君と付き合っている。決してもう叶わない想いだけど…。そんな芹沢さんを思い浮かべました。ただ、私の拙い想像力ではそんな関係や感情は成り立つのかいまだにわからないままです。芹沢さんならできるような気もしますが、やっぱりわかりません。ちょっと違うかもしれないけど春琴抄みたいな雰囲気を感じることもあります。献身的な究極の愛情。でもじゃあ欲情は…?芹沢さんだって健全な男子だから欲望だってあるわけだし…。でも欲望を超えた慕情があるなら…ただそばにいるだけで満たされるような高潔な愛情があるなら…と思ってみたりします。

芹沢さんは霊幻とずっと一緒に相談所をやっていくんだろうなあと思います。

そして、鈴木社長親子や元部下たちが霊とか相談所に集まってお茶を飲んだり遊んだりしていたら楽しいだろうなあ…。
霊幻には人を惹き付ける魅力があるから。

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