眩しい空の夢




「さて本題に入るのですけど、いいですかね?」

桃ジュースのお代わりをもらった私は、大人しくこくりと頷く。

「おっと、忘れてました。その前に自己紹介が必要ですね。
僕は白命院 真夏(はくめいいん まなつ)。君が今から行く学園の理事長を務めています。」

外は暑い、あんなにセミがうるさかったのに車の中では外の音は一切聞こえてこなかった。
水が滴ってくるグラスをテーブルに置いて、まじまじとそいつを見てみる。
ハット?を被っていて丸眼鏡をして、涙ボクロがある。髪は日に透けると茶色い黒髪で、ふわさらって感じだ。そしてタレ目で胡散臭い。
夏なのに暑そう、シャツの上にベストを着ていた。

「ふーん、はくめいいんまなつね…。真夏って呼ぶ。」

私がそう言うと、真夏は苦笑して

「本当は理事長先生って呼んでくれると嬉しいんですけどね、その方が呼びやすいならそれでよろしくお願いします。」

と言った。
そこからは学園及び私が何故学園に行くのかの説明が始まった。

「実は ████ ちゃんには一般的な人間にはない、特殊な能力が備わっているんです。その報告を受けた僕達がその特異な能力を持つ君達を保護、教育、支援するための施設が「学園」です。そこに僕達は今向かっているんですが、何か質問はありますか?」
真面目な顔で真夏は語る。
とりあえず新しい所に行くんだ、という感じだった。


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