文化祭編
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爆豪「…………」
エリに関係ねぇなんて線引かれて、教室でも放課後も目すら合わねえ。何よりオレが近づくと困った顔して後退る。これはヤベー状況なのかもしれねぇ。
心操と特訓してんのも、峰田も可愛いつった轟も漏れなく爆破してぇし、耳は独占し過ぎだし、クラスの奴ら全員睨み尽くして1日が終わって……!
どこだ?どこで間違った……?
とりあえず話を……エリと話しねぇと……何を話せばいいか全くわかんねーけど、このままじゃ約束どころじゃねぇわ……
あー……んで、衣装も俺に相談とか……
耳郎「エリ、サイズ測らせて」
エリ「うん!」
メジャーを持ってきた響香と百
耳郎「ドレスのデザインできてさ!女子全員の合作!!」
八百万「私に作らせてくださいね!」
エリ「え……いいの?」
八百万「ぜひお手伝いさせてください。エリは友達ですもの」
エリ「2人とも、ありがとう……」
友達に恵まれて今とても幸せ……
エリ「き、響香!?ちょっとメジャー痛い……」
耳郎「エリってさ、スタイルいいよね……なんかすっごく羨ましくなってきた」
エリ「わわっ、ちょっと食い込んで……」
いやいや、ホントに痛いよ!?胸が潰れるー!
八百万「ミスコンで何するか決まりましたの?」
エリ「うん、だいたい決まっ……」
爆豪「お、」
エリ「お…?」
響香はいつまで胸を測ってるんだろう?
かっちゃん固まっちゃってちょっと気まずい…
耳郎「爆豪!ノックくらいしなよ!」
エリ「ひっ、(胸潰れ……苦し……)」
八百万「エリさん!?」
爆豪「連絡入れたわ!エリの胸つぶれるだろうが!離せや!」
耳郎「わわっ、ごめ……ってなんで爆豪に怒られ……」
連絡来て……あ、本当だ。メッセージ来てる
エリ「えっと、どうしたの?」
耳郎「ドレスならヤオモモが作ってくれるってさ」
八百万「お任せくださいっ」
そーかよと背中を向けて歩き始めたかっちゃん。連絡くれてわざわざって事は用事があったんだよね?
エリ「もしかして、サイズ計りにきてくれたの……?」
耳郎「は!?」
爆豪「っ!?ちげーわ!!」
耳とポニテがいるせいで上手く話ができねぇ事が変な誤解を招いてやがる。脱衣所で無理矢理見たせいか?頭にハテナマーク浮かべてんのも、女共に引かれた目で見られてンのも全部俺のせいだわクソッ!
エリ「あの、私今こんな格好だし……その……」
肌着と制服のスカートですでに2人からは目で訴えられ、最低ですわと怒られている事に気付いた。そういや補講もあったし、時間ねぇわ。ねぇけど……
爆豪「耳、あんまエリに触んな」
耳郎「はぁ!?アンタに関係ないし」
爆豪「関係ねえのはわかっとるわ!けど、俺はっ」
耳郎「なっなによ」
爆豪「少なくとも幼馴染以上ではあるんだわ。だから関係ねぇなんて言うな」
エリ「かっちゃん……」
爆豪「男共に隙見せたらしばく」
耳郎「独占欲強……」
エリ「私、困らせたくないんだけどな……」
八百万「エリ……?」
もう決めたわ。
俺はエリに関しては遠慮しねえ。
エリ「雨、降りそうだね……」
心操「そうだな」
言っている間にポタポタと降り始めてきた雨はあっという間に地面を濡らしている。
エリ「もう少しやりたかったなぁ……」
心操「雨に濡れるよ」
エリ「あ!そうだ!」
心操「
側にくるどころか飛び出して離れて行く小桜さんと距離を詰めるにはどうしたら……
心操「ほんとお人好し過ぎる」
もうすぐ文化祭だってのに。自分の事はほったらかしでさ。
エリ「みーてー!!雨のダンス」
心操「凄いな」
10本の指で器用に雨を動かず小桜さんは楽しそうにはしゃいでいる。目が合うとふんわりと笑いかけられて、その瞳はキラキラ輝いていて綺麗だと思った。
エリ「ありゃ、眠……」
心操「え!?」
支えると良い匂いがして、細くて柔らかい感触に胸が締め付けられていく。
心操「(女の子、なんだな……)」
爆豪「やめとけ」
心操「っ、爆豪……」
爆豪「オメーが何を思ってンのかは察しがつく。けどそのアホ、貰うわ」
心操「でも……」
前にすごい形相で睨んでたし、乱暴するんじゃ……
爆豪「はよしろ。コイツが風邪ひく」
心操「え……」
俺は自分のことでいっぱいなのに、小桜さんの心配を……?
心操「風邪をひかせるところだった。けど爆豪は……」
あっと言う間に小桜を担いで寮へと戻って行く
心操「何も言い返さなかった……」
爆豪「耳、タオル」
耳郎「うわっ!エリ!?」
八百万「爆豪さんこれを!」
爆豪「サンキュ」
エリ「くしゅんっ」
切島「エリちゃん大丈夫か!?」
爆豪「演習ですげー個性使ってたからな。こんな事だろうと思ったわ」
緑谷「指の数5本解禁したもんね。10㎞が今のエリさんの行動範囲なのかな……?それにしてもどうしてこんな無茶を……!一体何して……」
轟「(全然気付かなかった)」
芦戸「やっぱり幼馴染ってすごいんだね!エリは小さい頃一緒にいただけって言ってたけどさ」
葉隠「次元が違うね!」
蛙吹「緑谷ちゃんの慌てぶりもね。爆豪ちゃん、私が部屋まで運びましょうか?」
爆豪「いや、いいわ」
麗日「置いたらすぐ出てきてや」
爆豪「わーってるわ」
麗日「着いていこかな」
爆豪「勝手にしろ」
轟「俺の炎で温めるか?」
爆豪「触んな!散れや」
瀬呂「急に独占欲丸出しだな」
峰田「俺の小桜が……」
蛙吹「それは絶対に違うわ」
エリ「かっちゃん……?」
爆豪「起きたんか」
エリ「あれ、私もしかして眠って……」
爆豪「おー……心操といる時。俺はちょうど走ってた」
エリ「そっか、また困らせたね」
爆豪「(また?)別に困ってねぇわ」
エリ「あ、れ?でも私かっちゃんに迷惑かけてるよね?だから……」
爆豪「迷惑でもねぇ」
エリ「え?でも……」
爆豪「それ誰かに言われたんか?」
エリ「言われてないけど……」
ベッドでモジモジとするエリの様子がいつもと違って……
俺と違って普通科の奴に何か言われたわけじゃなさそうだし、他には……
ベッドに乗り出し顔を見ると不意に反らされて……は、やっぱり俺の事は友達……
エリ「かっちゃんが言ってたじゃない、困るって」
爆豪「……は?」
困るって俺が……いつ?…………
…………は、
もしかして親父との会話を…!?
エリ「私、かっちゃんの側に居ない方がいいよね」
なんかコイツ勘違いしとんな?
一体何を聞いたらそうなるんだよ……
爆豪「別にオメーの事は迷惑だと思った事は一度もねえ」
エリ「え……?一度も?」
爆豪「一度も」
何を勘違いしとるんかわかんねーけど、俺はエリのスルコトナスコト迷惑だなんて思った事は一度もねえ。ただそれはオメーが好きな奴だからだ。俺にとっては唯一無二の存在で大切で……
爆豪「ただ、困るっつーのは……」
エリ「…………」
爆豪「いろんな奴から好意を向けられて、俺なんかが触れていいモンじゃねーって……」
カッコ悪ぃ……これただの嫉妬じゃねーか
エリ「ダメだよ」
爆豪「?」
エリ「かっちゃんは世界一のヒーローになるんだから。俺なんかって言わないで」
爆豪「〜っ!!」
これだけは言えるわ。
俺はオメーがいると調子が狂う
醜い嫉妬もするし、轟やデクにもヒーローとして
の嫉妬は止まらねえけど、それを丸ごと包み込んでくれる存在があって。それにスゲー救われて……
爆豪「次の仮免ぜってー合格する。そんで、No. 1にもなる」
エリ「うんっ!」
爆豪「だから、そン時は……」
麗日「爆豪くん、逮捕案件やでそれは?」
爆豪「……丸顔」
ンっっとに邪魔が入るなこの寮は!!
けど今の状況、ベッドに乗ってあわよくばエリを抱きしめようと、、
爆豪「確かに場所が悪ィわ……」
ため息を吐きながらベッドを降りると、かっちゃんと呼ぶ声が聞こえた。
エリ「ミスコン、見ててね」
言われんでも見に行くわ。
そしてあっという間に文化祭の当日になったのだ。
56.舞響け!文化祭
切島「ほんとよかったよな!みんなで盛り上がれてよ!!」
文化祭当日、無事にバンドを終えた俺たちは一息つく……わけではなく。急いで片付けをしている。それはもう理由はひとつだ。
葉隠「エリちゃんもう行ったー?」
芦戸「ギリギリまで一緒に居たけど行ったよ!」
峰田「小桜のミスコン……!!」
蛙吸「ステージ楽しみだわ。何をするのかしら」
切島「楽しみだな!爆豪!」
爆豪「(こっちが緊張するわ……)」
きっと爆豪も楽しみで仕方ないはず。
最近2人でいる所全然見ないし、心配でもあんだけど……それは俺らが踏み込むところじゃねーよな!とこっそり見守る事にしたんだ。
急いで片付けミスコンへ向かうとエリちゃん目当てな人がたくさんいて俺まで緊張してきたー!!3年の先輩はすごい迫力で圧倒もしたけど、最後のエリちゃんの番がやって来て俺たちは言葉を失った。
上鳴「マジかよ……エリちゃん」
可愛いとか、綺麗とか
そんな言葉では言い表せない
ピンクのマーメイドドレスを着ているエリちゃんは、凛としていて、華やかで、見ているだけでスゲー幸せになれる。
ふと爆豪の顔を見ると珍しく口元が緩んでいて、俺の心は温かくなった。
切島「最高だな!」
爆豪「っは、当たり前だろ」
ピンク色の花束を持って現れたエリちゃんはそれを抱え込む
切島「今エリちゃんこっち見たよな!!」
まるでアイドルと目が合ったかのような高揚感に思わず心臓まで手を伸ばした。俺、今スゲー生きてる!会場が静まり返ったとき、エリちゃんは満面の笑みを浮かべていた。
耳郎「女神」
麗日「天女」
峰田「オイラのだかんな!!」
心操「すげー……」
「完膚なきまでの一位だよ」
そう言ってた君の横顔が素敵だと思った。
きっかけなんて知らなくて。小桜さんが目指してる先に爆豪が居て、俺は小桜さんの足元にも及ばないのに。
だから……
「この花びら一人一人に向かって飛ばしてる!?」
「マジック?どうなってるの!?」
一枚一枚人に向かって花びらが飛んでる。すごいな小桜さん。ほんとうに凄いな……
心操「(あ、俺の所にも……なんていうタイミングだ)」
こんな事で自覚するなんて。わかった途端に……
心操「ははっ(まだ心の傷は深くないはずなのに)」
洗脳って個性の俺がこんなに心痛めるなんてな
「私達を洗脳なんてしないでよ」
と言われていた言葉を
「心操君の個性は、たくさんの人を無傷で助けることのできる素晴らしい個性だね!すごいなぁ」
塗り替えてくれた
心操「(今は出逢えた事に感謝しよう)」
アップデート
もっと遠く遠く遠くまで飛んでゆけ
耳郎「この花って……」
八百万「エリのヒーロー名の由来になった花ですわ」
蛙吹「とても、綺麗……」
他の誰かじゃダメ、ダメ、嫌だよ
後悔したくないから今すぐ言うよ
エリ「(飛んでけーーっ!!)」
好きだ 好きだ 好きだ 好きだ
エリ「(私はとてもとても……)大好きだよっ」
爆豪「っ!!?」
To be continued......
2026.08.13
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