入学編
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エリ「(ついに……来た!)」
5.入学試験
エリ「ひ、ひ、ひ……」
広ーーいっ!!
ホームページでは見てたけど、実物広ーーーい!!
さすが名門校!さすが数多くのヒーロー排出しているだけの事はある!!
わー!!わーわー!!!
とりあえず深呼吸!深呼吸ー!!
「(可愛い子いる!)」
「(可愛い子!)」
「(凄く深呼吸してる…!)」
えっと会場は……どこ、だろう?私、地図わからないんだよね。とりあえずみんなに着いて行って、それから……
エリ「……かっちゃん!」
爆豪「何してんだ」
エリ「会場広くて…………ってあれ、何かあった?」
機嫌悪そうなオーラが……これは……もしかして……!
エリ「受験ノイローゼですか」
爆豪「余裕だっつてんだろーが!」
そうだよね、かっちゃんだもんね。
何にイライラしてるのかはわからないけど……触らぬ神に祟りなしって奴だね!受験前だもんね!
エリ「かっちゃん……一緒に会場行こ?お願い」
爆豪「……こっちだ」
エリ「!ありがとう」
小さい頃もいつも頼りにしていたなと懐かしい気持ちになる。無事に雄英高校ヒーロー科
試験説明会場と書かれてる場所につくと、席は離れているらしくここでお別れだ。
エリ「ありがとう。じゃあ行ってくるね!」
爆豪「名前書き忘れんじゃねえぞ」
グッと力を込めて親指を立てた。もう引き返せない。やるべき事は全部やった。あとは……いざっ!
「受験生のリスナー、今日は俺のライブにようこそ!」
……え!?これ会場合ってる!?
合ってるよね!?ライブ会場!?
会場真っ暗だし、ドキドキする!
てか人多すぎでしょ!さすが倍率300!
「受験生のリスナーに実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!」
凄いなぁ…
髪の毛全部上向いてるなぁ…
「この後10分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ!」
モニターに映し出されたのはAからGまでの会場で、仮想ヴィランを行動不動にし、ポイントを稼ぐ……か。
うん、いち早くロボットを見つけて倒せばいいのか!
正確にロボットの前に
説明が終わり、バスまで案内された。
え?敷地内バス移動!?
エリ「あ、隣失礼します。私小桜エリです」
「……心操人使」
しんそう、ひとし君……。
お互い頑張ろうねと言うと、ふいっと顔を反らされた。頑張るのは当たり前じゃんみたいな顔だけど、あまり触れない事にした。
私もそろそろ集中しないと。
同・演習場D会場
バスにかっちゃんはいなかったので違う会場なんだろう。
演習場はビルや建物が建っていた。
これがG会場まであるんか……雄英恐るべし。
すると途端に目の前の扉が開いた。うわ、中広い……普通に町だ……思わず口がポカンと開いてしまう。
「カウントなんてとらねぇぞ。なぜなら試験はもう始まってるからだ」
「「「ええぇええ!!?」」」
全員が出遅れ、一斉に走り出す。
私は
エリ「(正確に……!)」
指3本……そして……
エリ「ふんぬっ!」
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エリ「……どうしよう、今日だよね」
私は1人家でそわそわしていた。
試験から1週間後、今日か明日に合否の通知が届くからだ。
筆記試験はギリギリだったと思う。
結局A判定にはならなかったけど、何とか枠を埋められた。最後まで諦めずに挑めたと思う。
エリ「あー落ち着かない。」
堪らず親友の風花に連絡した。
あーもう、どうしよう。
「エリ!来たわよ、雄英から!」
エリ「……!!」
私は静かに封筒を受け取った。
……手が震える
『やあ!みんな大好き!小型ほ乳類の校長さ!』
エリ「…………」
手紙やと思ってたのが"映像"で
校長先生が"ネズミ"って一体どこからツッコめばいいんやろか……!
『整った毛並みの秘訣はケラチンさ!』
ケラチンって何
どうしよう、ツッコミ所が多すぎて全然話聞いてなかったー!大丈夫?これ巻き戻した方がいい!?
『校長先生、後が詰まってます。早くしてください!』
自由だな!
って、今の頭オールマイト!?
エリ「…………」
『では試験の結果だが、筆記はまずまずだね!うん、まぁギリギリって所かな!』
エリ「やっぱり……。あれだけ勉強してもギリギリかぁ」
心臓の音、うるさい。
スタスタと落ち着かなく廊下を歩いていた母と弟の足音も止まっている。
きっとドアに張り付いてるのだろう。
『合否、知りたいよね? 知りたいよね?』
エリ「……はい、覚悟は出来ました」
受け止める。
どんな結果でも……!!
『実技試験は2位と素晴らしい結果だ。合格さ!』
エリ「っ、ややや…」
「やったぁぁあぁ!!」
夕食も終わり、部屋に戻ると実感が湧いてくる。あぁ4月から雄英生徒なんだな……。
エリ「……あ」
ふと携帯を手に取ると風花から大量のLINEが来ていた。
そう言えば連絡途中だった!
エリ「かっちゃん、どうだったかな……」
私より全然大丈夫だと思うけど
万が一……万が一ダメだったら聞くに聞けない……!
『ピロン……』
!!
LINE……かっちゃん……!!
『受かった』
エリ「……やったぁぁああ!!」
私も……と文章を打ちかけたけど、こういう時は電話だと思って通話ボタンを押した。すると1コールもしない間にとってくれて、ふふっと笑みが溢れる。
エリ「私も……合格しましたっ」
母は泣いて喜び、私も春から頑張ってきた事が報われてとても嬉しい。今日はなんて素晴らしい日なんだろう。
『そうかよ』
エリ「これから3年間、宜しくね!同じクラスになれたらいいね」
『こっち来んのいつ?』
エリ「それが入学2日前なんだよね。」
『行くわ。手伝う』
エリ「え……来て、くれるの?」
『何だよ、都合悪いんか?』
エリ「う、ううん!すっごく嬉しい!」
それから制服の寸法、入学説明会
入学書類に……
エリ「かっちゃん!来てくれて嬉しい!ありがとうっ」
爆豪「っ、」
チャイムを押すとパタパタと駆け寄ってきて、ドアが開くと同時にこの満面の笑みだ。正直に言うわ。心が掴まれて動けねぇ。これ毎回来る度見れんのかな?雄英卒業したらすぐここで一緒に……
爆豪「狭えな」
エリ「え!?充分でしょ!」
間取り見た時から思ってたがなかなかに狭い。
6畳しかねぇし、キッチン2畳に後はトイレと風呂……
爆豪「親御さんは?」
エリ「あ……うん、1人で来たの。お母さん忙しいし……」
爆豪「ふーん」
両親共に溺愛してたからてっきり来てるのかと思ってた。それにもっと良いところに住まわせるのかと……とりあえず雄英在宅中に金貯める。そンで最低でもオートロックついてる所に……
エリ「かっちゃん早かったね……?まだ鍵受け取った所で引っ越し屋さんも来てないよ?」
爆豪「好都合だわ」
エリ「好都合?」
俺が早く来ンかったら他の男が先に入ってたと思うとマジで早く来てよかった。部屋にはなんもねぇけど今日は1日ここにいるつもりだから問題ねえ。
エリ「わっ、水道流れた!早い!」
爆豪「眺めだけはいいな」
エリ「そうなの!!すっごくお気に入りなの!」
爆豪「…………」
ベランダで並んで外の景色を眺めている。
それだけで特別な事だと思えるから不思議だ。
爆豪「(もっと、近くに……)」
『ピンポーン』
エリ「!、あ、はーい!」
〜っ、なんつーかギリギリだわ。無意識に手を伸ばしてた。
爆豪「俺が出る」
エリ「??」
俺以外にあんな出迎え禁止だわ。コイツにどう教えれば……
爆豪「家具の組み立てとかはねぇんか」
エリ「全部家からそのまま持ってきたの!」
ベッドにタンスに机……
爆豪「ベッドでけぇな。セミダブル?」
エリ「うん!小さい時におばあちゃんに買って貰ったの」
この部屋に似つかわしくねぇカントリー系の家具が置かれて、朧げだが覚えてる。こいつの家はまぁまぁデカくて、アンティークな家具に囲まれていた事を。少なくてもこの部屋に住むような奴じゃなかった。
爆豪「部屋半分埋まったぞ」
エリ「いいの。後は服とか布団とか、タオルとか……あ!!」
爆豪「?」
エリ「コップだけは新しいの買いたかったんだー!」
爆豪「コップ……」
エリ「うん!一人暮らし記念に!ダンボールきたら一緒に選んで欲しいな」
爆豪「〜っ」
選ぶわ!選び殺したるわ!
エリ「わあ……!」
かっちゃんがいい感じの店に連れてきてくれて、色とりどりの雑貨にお気に入りの店になりそうだなと心が弾む。
エリ「このイニシャルのやつ可愛い!」
これにしようかと見ていたら、横にあるステンレス製の商品を手に取ったかっちゃん。そっちは同じ柄だけど私が持ってるのよりちょっと高くて予算オーバーだけど、いいなぁと思ってチラチラ見ていた。どうするんだろう?
爆豪「外で待ってろ」
エリ「え?」
2つのコップを持ってレジに行くかっちゃん。
外に出てろってどういう……
爆豪「やる」
エリ「っ!もしかしてさっきの……」
爆豪「一人暮らし記念」
エリ「かっちゃん……」
爆豪「あとこっちも置いとけ」
もうひとつはかっちゃんのイニシャルが入ったコップで……これを私の家に……??
エリ「ありがとう……すっごく嬉しい!!」
爆豪「……そーかよ」
エリ「帰ったら美味しいお茶入れるね!」
爆豪「ババアの作ったメシもある」
エリ「わあ!最高!あとでお礼の電話するね!」
寂しいだろうなと思っていた一人暮らしも賑やかに始まって。次の日はかっちゃんの家に遊びに行き……
「エリちゃんもうここに住んだらいいのに」
エリ「光己さん?」
爆豪「俺は同居する気はねぇンだよ」
エリ「かっちゃん?」
あははと賑やかな食卓にお邪魔して、気付いたら入学の日を迎えていた。
To be continued......
2018.10.01
2025.01.20
