3.無垢
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マユミ「よし、勝った!次の対戦は……」
試合に付き合うマユミは6-0と快勝したエリカをコートに残し、次の対戦表を確認する。
メモを取り、コートへ向かうと甲斐甲斐しく世話をする和樹の姿が見え、数人のSPも同行している。
マユミ「脱走なんてしないのに…」
その光景をフェンスにもたれてボンヤリしているマユミは、試合時間を逆算してアップの時間をメモに記していた。
マユミ「(懐かしいな……氷帝のみんなともこうやって…)」
コートを見つめるとあの時の光景が目に浮かぶ。
すると、ガシャンと背中のフェンスから体重がかかって目を丸くした。
誰かが同じようにフェンスに背中を預けたのだ。
マユミは相手を確認しようと振り返ろうとしたが聞き覚えのある声に静止された。
「そのままで聞いて、マユミ」
マユミ「ゆ…!!」
ポロポロと涙が溢れてくる。
その低く心地の良い声に何度安心し、励まされただろうか。
止めようとしても止まらない。
「今日姫さんの試合がある事は跡部から聞いて代わりに俺が来た。アイツは目立つからな」
マユミが以前記した世界一までの試合スケジュールを跡部は覚えていた。
忍足「俺たちは何とかやっとる。来月U-17の選抜合宿もあってな……、あまり長居すると姫さんのSPにバレるから……ほんまは顔がみたいんやけど」
マユミ「……っ、マユミも……あのね、マユミは一言だけ」
忍足「……なんや?」
マユミ「マユミ……信じてるから」
忍足「ハハッ、ありがとうな。」
ふわっと離れた背中にマユミは涙を拭った。
マユミ「(強く…なる)」
振り返らずエリカに駆け寄るマユミ。忍足もまた歩き出した。
忍足「(顔見て気持ち伝えたいねん、堪忍なマユミ)」
エリカ「マユミ、林檎のように顔が赤いけど大丈夫?」
マユミ「だい、じょうぶ!!次も全力で応援するから!」
To be continued......
2019.01.06