2.秋空
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テニスコートでボールの音が鳴り響く。それを赤い髪の女の子が呆れた様子で見ていた。
「エリカちゃん!?引退式だって言ったよね!?」
それを宥めるのはオレンジ色の髪をした女の子だ。顔は瓜二つだが困り顔をしているのですぐに見分けが付く。
「火並ちゃん、落ち着いて」
「だって火並達頑張ったんだよ!?労りの言葉とかないの!?」
エリカ「火並も一緒にラリーする?」
火並「そんなの…………するけどさぁ!!」
カズエ「するんだ。」
ナオ「相変わらずじゃな~」
マユミ「ごめんね、来月大会だから……」
花並「全然大丈夫ですよ。わたし達では使いきれないくらいの設備なんで」
マユミ「ありがとう。大会も……みんな頑張ってくれたんだね」
花並「お姉ちゃんの……望みでもありますから」
マユミ「そうだね……」
エリカ「あ、カナ次部長だから」
火並「えっ!?今それ言うの!?ラリー中に!?前触れもなく!?」
エリカ「……やらないの?」
火並「やるけどさぁぁぁ!!ほんっとにもう!あたしエリカちゃんに振り回されてばっかり!!」
エリカ「ふふふっ、そろそろラリーしよっか」
火並「え!?今のアップだったの!?腕鈍ってんじゃないの!?マネージャーだったんでしょ!?」
カズエ「火並、うるせえ」
火並「カズエ先輩!ちょっと説明してよ!もうわけわからないー!!」
あはははと笑い声飛び交うテニスコート。マユミも混ざろうかなと言えば、ひとたび全員がコートに立つ勢いだ。
ナオ「カズエ、今までダブルス組んでくれてサンキュ」
カズエ「…………ウチも」
ナオ「え?何か言ったー?」
ネットを挟んでいる為、あと隣の火並が煩い為に全く聞こえない。
ま、いっか。と打球をカズエに返す。すると……
カズエ「ウチも……ありがとーーー!!!」
ナオ「カズエっっ!!」
ナオはネットを飛び越えカズエの元へ。
それを部員達は微笑ましく見ていたのだった。